ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき セカンド(改訂) 100ページ目 タブレットを操るソムリエ オールドヴィンテージ

2013-12-15 22:27:12 | ワインバーでのひととき2改訂三話まで完
【100ページ】


 メイドが、滝川社長に料理の用意をできた合図を送った。


「料理の用意ができたようです。

ワイン会を始めましょうか?」


 滝川社長の言葉に、和音と秋月が頷いた。



 滝川社長の専属ソムリエは、シャトー・オー・ブリオンを抜栓し、3人の

グラスに注いだ。


「さあ、どうぞ!」


 滝川社長の勧めで、和音は、グラスを手に取り、口元に運んだ。
  

「長い眠りから今目覚め、すばらしい香りと味わいのワインだ!」


 滝川もグラスを手に取り、香り、色合い、雫を確かめ、

一口飲む。


「これは、とても貴重なワインですね?

 オールドヴィンテージの1967年でしょう?」


 滝川は、わざと間違って和音の様子を見た。


「私にはヴィンテージはわかりませんが、

相当長い期間熟成されていることだけは確かですね。」     

「和さんは、ワインを楽しんでいる時、ワイン名やヴィンテージ

 のことは考えないのだよ。」
        
「あっ、そうでした」と滝川は苦笑いの表情を浮かべながら言った。


「滝川さんは、1967年のヴィンテージと言いましたが、

実は1966年です。

若手NO1と言えども、オールドヴィンテージのシャトー・オー・ブリオンは

飲む機会が少ないので難しいでしょう?」  



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