ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 94ページ目 知れば知るほど迷路に

2012-04-20 06:15:56 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【94ページ】


「買い物はどこでするの?」


柴田が聞いた。


「もちろん高級品品揃えのイカリスーパーだよ!」

「阿山さんは、自社のコーヒーを飲まないそうだ。」


丸山が話した。


「最高級のブルーマウンテンしか飲まないんだ。」

「イカリスーパーと言えば、学生の頃アルバイトでマネキンの仕事したことあるの。」


つゆメーカーの前田が、思い出を語った。

マネキンとは、百貨店やスーパーで試食販売をしている宣伝員のことである。


「お客に試食を勧めたら、『お口を汚しますから』と断られたのよ!

『すみません』と謝って、後姿を見送ったが、心の中では彼女のケツを蹴り上げていたわ!」

「おやおや、女性がケツなんて口汚い言葉を使って!」


丸山が笑いながら言った。


「あら、お口を汚してしまったわ!」


「お待たせしました!」


マスターの妹の美紀がワインと料理を運んで来た。


「ご注文のサン・クロア・デュモンの貴腐ワインです。今日のお奨めの貴腐ワインは、

ルピアックとサン・クロア・デュモンですが、ボルドーのガロンヌ河をはさんでソーテルヌ

の対岸に位置しています。」


 美紀は、4人にサン・クロア・デュモンの貴腐ワインを注いだ。




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