ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

ワインバーでのひととき ファースト(改訂) 53ページ目 マジシャンソムリエとの対決  

2012-02-17 21:00:05 | ワインバーでのひととき1改訂四話 完
【53ページ】


 「高木社長、いいワインが入りましたが・・・」

マスターが、高木社長におしぼりを手渡しながら言った。

「マスターは、いつも珍しいワインを勧めてくれるで楽しみだよ」

この店の売りは、198本のワインを1980円均一で飲めるというところである。

しかしワイン通にとっては、マスターが探し求めた珍しいワインを楽しめるワインバー

でもある。もちろん、これらのワインは1,980円では飲めないが。

「マスターのお勧めのワインは、どうようなワインかな?」

高木が、マスターに話しかけようとした時、テーブル席で歓声があがった。


 「あっ、白ワインだ!」

「ほんとうに白ワインか、飲んでみてください」

客は、グラスを手に取り、香りを嗅ぎながらワインを飲んだ。

「青い柑橘や青リンゴのような酸味が溶け合い、爽やかな味わいですね?

これは、チリのシャルドネですか?」

「隣の方にも味わっていただきましょう。」

マジソムは、客の仲間のグラスにも注いだ。

「さあ、どうぞ!」

「あれ?ワインの香りがしない!」

客の仲間は、恐る恐るワインを飲んだ。

「おや? 水だ!」

最初に、チリのシャルドネ?と聞いた客が、仲間のグラスを取り上げ、一口飲んだ。
 


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