ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

5 フレンチの若き天才 11ページ目

2010-12-26 20:35:32 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
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 次に、社長の専属ソムリエによって、ワインがグラスに注がれた。


社長   どうぞ、ワインのテイスティングもおこなってください。

      和音は、グラスを手に取り、一口含んだ。

和音  口あたりは、ふっくらとやわらかい。

 このワインは、酸味やタンニンを多く感じられない!

 サン・テミリオンのワインの中でもカベルネ・フランの特徴が一番強く

 感じるワインはシャトー・シュヴァル・ブランです。

 ヴィンテージは白馬!

社長  白馬?

 シュヴァル・ブランとは、白馬の意味だが?

シェフ  1989年の意味では?

社長  なるほど、白は89のことか!


社長は、 専属ソムリエにヴィンテージを確認した。


社長  今回のテイスティング対決は、ワイン名やヴィンテージは関係ありませんが、

 シャトー・シュヴァル・ブランの1989年は正解です。

 牛テールビーツ風味の赤ワイン煮込みにシャトー・シュヴァル・ブランを

 使用しているかどうかお答えてください。

和音  料理にサン・テミリオンのワインを使用しているとのことですが、隠し味として

 タンインの渋みが料理を引き締めているのです。

社長  タンニンの渋みですか?