ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

5 フレンチの若き天才 8ページ目

2010-12-12 22:54:35 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
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社長   トンネル? 

シェフ  トンネルの中は?

社長   暗闇?

シェフ  そう暗闇ですね。

社長   それがヴィンテージと関係が・・・・・。

     そうか! ヤミは83のこと?

     和さん、川端康成の『雪国』のようなワインは83年のヴィンテージも示して

     いたのですか?


和音は、にこやかに微笑んでいるだけであった。


社長   テイスティング対決の前にもかかわらず、和さんと植村さんは、息詰まる前哨戦

     をやっているのですね?

     サン・テミリオンには、第一特別級(A)の格付けのワインが              
     シャトー・シュヴァル・ブランともうひとつあります。

     次は、そのシャトー・オーゾンヌを飲みましょう。



社長の専属ソムリエは、シャトー・オーゾンヌを抜栓し、3人のグラスに注いだ。


社長   私は、 サン・テミリオンのワインの中でもシャトー・オーゾンヌが一番好き

     です。

     和さん、これはどのような印象のワインですか?

     植村さんは、ヴィンテージを当ててください!

シェフ  ヴィンテージは判りました。先に和音さんのこのワインの印象を聞きましょう。