@職場の地位を守るため、証拠を持っていると疑われた人物を次々に殺害した犯人。最後に真犯人は容疑を逃れようと仲間を犠牲にしたが、・・・僅かな証拠を次ぎ次ぎと暴いて真犯人を見つけ出す探偵ミステリー小説だ。たった一枚の残された手紙から真犯人を探し出したのだ。犯罪者の心理、それは証拠隠滅の為に周りも巻き込み事件を複雑化させることだったのだ。現代、内部告発は多発している。それは一辺倒ではいかない社会ルールをぶち破ることから始まっており、一部の役員の行為が「成功の為・地位保守する為」に曲げるからである。
『編集者を殺せ』レックス・スタウト
「概要」探偵ネロ・ウルフを、事故死した娘は実は殺されたのではないかと考える父親が訪ねてきた。娘は出版社に勤める編集者で、亡くなった晩は原稿の採用を断わったアーチャーなる作家と会う約束をしていたという。ウルフはこのアーチャーという名前に聞き覚えがあった。先日、弁護士事務所で起きた殺人事件にも同じ名が登場したのだ。ウルフに命じられて二つの事件を調べるアーチーの目前でさらなる殺人が!
ー弁護士事務所で働く一人が個人的に小説を書いていた。その内容は事務所内で起きた陪審長の買収と仕事の人間関係だった。そのことで3件の殺害事件となった。一人はこの小説を売り出したいと思っていた事務員、それを一度読んだ編集者、その小説をタイピングした秘書である。
ー事件の要は、この小説内容が当弁護士事務所で起きた内部事情の詳細で、公になる事を恐れた経営者の心理っだった。共同経営者は会社を守り、自分達の名誉を守る為に殺害に及んだ。
ーミステリーは一旦一人の共同経営者の拳銃による自殺として処理しようとしたが、探偵ウルフがその自殺劇はカモフラージュさせるための証拠であることを暴いたことで、新たな真犯人探しへの捜査が広がった。 やがて意外な人物が証拠隠滅等殺害容疑で逮捕される。