血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

オグリキャップ

2010-07-06 20:48:19 | 私的名馬
オグリキャップ(ダンシングキャップ×ホワイトナルビー-シルバーシャーク)牡・85生

主:9 結:7 土:4 弱:6 影:3 質[近]:2 質[遠]:3 SP:5 ST:3
合計:42点 クラス:2A 芝:7~11F ダ:8~10F
日本適性:◎ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:兼用 重馬場適性:○

 今さら、私ごときがオグリキャップの血統について語る無礼をお許しください。

 オグリキャップの主導は、Nasrullah4×5の系列クロス。このNasrullahは父Nearcoを3ブロックに配し血統全体を強力にリードしている。また、父(Ⅰブロック)にはNasrullah~Nearcoが存在しないものの、Phalarisが6代目からしっかりと影響を行使している。従って主導項目は、完璧ではないが極めて高い評価を下すことができる。

 また、結合項目においても高い評価を下すことができる。本来、主導たるNasrullahは4代目からクロスしたとしても、欧米系の血統をまとめるのが難しいが、オグリキャップの場合は、絶妙のバランスで配されたクロス馬によって、8~9代目において結合を確実に完了している。簡単にあげると、Black ToneyはGalopinからSt.Simonを通じ、Ben BrushはBlack Toneyを通じ、Man o'War~Fair PlayはPolymelus内Bend Orを通じしっかりと結合を完了している。従って、ほぼ完璧な結合力を見てとることができる。

 惜しむらくは、血統全体の血の質の低さとスタミナの核の欠如だが、再現されたスピードは現代でも通用するレベルで、Mumtaz Mahal~The Tetrarch・Lady Josephineなど主導たるNasrullahへと補給されている。こと、マイラーというカテゴリーにおいては世界的に見ても屈指の血統構成で、非常に優れて美しい血統構成をしている。

 見た目の血統や、笠松デビューといった競争生活からはマイナーなイメージが相当強いが、五十嵐理論というフィルターを用いると、紛れもない良血であるのがまざまざと見せ付けられる。血統の不思議とは?良血とは?競馬の醍醐味とは?様々な質問(多角的な)に回答を用意してくれた、まさに不世出の名馬である。

 さらば…オグリキャップ。

 主な勝ち鞍:1着 - 有馬記念(G1)、マイルチャンピオンS(G1)、安田記念(G1)、有馬記念(G1)、NZT4歳S(G2)、高松宮杯(G2)、毎日王冠(G2)、毎日王冠(G2)、ペガサスS(G3)、毎日杯(G3)、毎日放送京都4歳特別(G3)、産經賞オールカマー(G3)
         2着 - 天皇賞(秋)(G1)、天皇賞(秋)(G1)、ジャパンC(G1)、宝塚記念(G1)
          3着 - ジャパンC(G1)


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