血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

ヴァーミリアン

2010-02-23 17:03:39 | 02年生
ヴァーミリアン(エルコンドルパサー×スカーレットレディ-サンデーサイレンス)牡・02生

主:6 結:6 土:3 弱:4 影:2 質[近]:1 質[遠]:3 SP:4 ST:3
合計:32点 クラス:2B 芝:7~10F ダ:7~9F
日本適性:○ 成長力:□ 成長型:早め 馬場適性:兼用 重馬場適性:○

 ヴァーミリアンは血統の前面で、Northern Dancer4・5×4及びHail to Reason6・7×4を形成した血統構成。従って、血の集合はやや不明瞭になり決してシンプルな配合形態ではない。ただし、主導としてはNorthern Dancerへと血の流れを見て取ることができ、中間断絶でありながら、主導として機能している。またHail to Reasonが血統全体を結合という側面で引き締めている。

 さらに、世代の新しい配合にもかかわらず土台構造は意外と堅固で、Nearcoが12ヶ・Gainsboroughが16ヶと悪くはないが、土台構造についての父母のバランス(父方はNearcoが強く、母方はGainsboroughが強い)はお世辞にも良いとは言えず、平均点以上の評価をすることは出来ない。

 また、中間断絶クロスを多用したために切れのある脚質ではないだろうが、生かされたスピード勢力は中々に強靭で、Lady Angela・Almahmoud・Native Dancer・Royal Chargerと主導たるNorthern Dancerへと確実に補給されている。

 総合的に見ると、決して評価できる内容ではないものの、日本向きのスピードを生かした配合内容だと言える。シンプルでないことと、スタミナの核の欠如は惜しまれる点で、ベストは芝・ダート共に10F以下だろうか。