血統徒然草

サラブレッドの能力を血統面から考察する我儘・自分勝手なブログ

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自由投稿欄

2022-12-31 23:59:59 | 雑記・その他

 血統に関する考察を、自由に書き込める場があれば良さそうなので、作成してみました。呟き程度の投稿でも構いませんので、お気軽にご利用ください。利用者がいればですが(笑)

 ※他者を誹謗中傷するような書き込みは、削除させていただきたいと思います。あくまでも自由意見の交換の場になるのが、望みです。
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種牡馬考察 キズナ

2018-09-09 00:10:08 | 種牡馬考察
種牡馬考察 キズナ

今回の血統徒然草は、2013年の日本ダービー馬キズナの種牡馬としての可能性を簡単に考察してみたいと思います。

 まず、キズナ自身の血統評価ですが自己診断で以下の様に判断しています(以前の診断項目とは異なり、新項目を用いての評価になります。従ってやや評価が異なっています)。

Ⅰ 主:6 結:7 土:4 弱:2 影:2 集:4 質:3 再:5 SP:4 ST:4 特:0
合計:(42/60)点 クラス:3B 
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇 芝:8~12F(10) ダ:8~11F(9)
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅲ 開花率:△ 成長型:普通 距離短縮適性:□ 距離延適性:〇

 主導はNorthern Dancer5×4の中間断絶を呼び水にした、Almahmoud5×6・7及び、DonatelloⅡ6×5の系列クロス。実質的にはNorthern Dancerがひとまず主導と考えてよい。従って決して明瞭では無く、結果的に強調された母母Pacfic Princess内はDonatelloⅡの主張が強く、その意味でもやや評価を下げざるをえない。しかしながら、血統内の血を集めているNorthern DancerがAlmahmoudを内包していること。次に影響の強いDonatelloⅡも、その父Blenheimを通じてその傘下に収まったのは幸運。また本来結合しにくいSomethingroyalも母内のNorthern Dancerが4代目に存在するため、9代目Polymelusで直接結合を果たしているのは、非常に幸運だと考えてよい(この部分は父ディープインパクト、母父にStorm catを配すると自動的に作成される形態で、この2頭の相性の良さの根源だと言えます。しかしながら、位置的な問題まで考えると決してバランスが良いとは言えず、個人的には一定の相性の良さを認めるものの、ニックスまでとは言えないと思います)。
 結合面においては6代目までにおける影響の強いクロスはSun Againを除き、実質的主導のNorthern Dancerへと直接結合を果たし、Sun AgainもSir Gallahad内Spearmintを通じAlmahmoudと連動を果たしている。7代目以降におけるMan o’WarやBlue Larkspurに代表される米系の取り込みが弱いものの前面に配されたクロスの連動性は高いと考えて良い。
 スピード・スタミナ勢力においては非常に強靭で、スピードは主導たるAlmahmoudを中核にPharamond(=Sickle)。スタミナ勢力はさらに強靭で、DonatelloⅡ・Aurora~Hyperion・Somthingroyal~Pincequilloと非常に好きが少ない。惜しむらくは、父の決め手の源となったと考えられるTurn-toや、スタミナ勢力となりうるCourt Martialの欠落だが、全体的には妙味のある血統構成で開花率が高いとは言えないものの底力のある芝向き中~長距離タイプ。

この血統を踏まえて、キズナが種牡馬となった際に、どのようなタイプの種牡馬になるか考察を行いたいと思います。

①  自身の主導はNorthern Dancerを呼び水にしたAlmahoudだが、現代の繁殖牝馬プールを考慮すると、その継続は比較的たやすい。しかしながら、そのままNorthern Dancerを継続した場合、結合の弱さを招きやすく、血が濃くなるマイナスを考慮しても、その子LyphardもしくはStorm Birdを使う事も念頭においた方が良い。ただし位置の関係においてLyphardを用いる場合はStorm cat内Northern Dancerの影響が強くなるのはマイナスで、母となる繁殖牝馬内においてLyphardの位置(できるならば母内3代目に配し母方を強調する構成を作る)を考慮する必要がある。
②  Northern Dancerを主導に据えた場合において、血の濃さのマイナスを回避できるものの、結合面の弱さを解消する必要がある。その際において父内Hail to Reasonの単一クロスを利用したい。間接的な結合になるものの、父キズナ自身のウィークポイントの一つでもあった米系のMan’o War・Blue Larkspur・Sir Gallahad等を取り込む事ができるのは、血統が1世代進むキズナ産駒において、有用なクロスだと考えられる。
③  前面において主導となりやすい血は、前述したNorthern Dancer・Alzao~Lypard・Storm cat~Storm Birdの他は、サンデーサイレンス~Halo~Hail to Reason、Secretariat~Bold Ruler、Acropolis~DonatelloⅡだと考えられるが、自身の傾向を引き継ぐ意味や抱えた血の内容からSecretariat~Bold Rulerの影響を強くするのはあまり得策とは言えない。またサンデーサイレンス~Haloクロスも当馬の血統において眠ったままの血であるため、傾向を引き継げないのは考慮した方が良い。Acropolis~DonatelloⅡの血を使うのは決して悪くないものの、米系の結合の弱さが残る点とスタミナ優位の構成になりやすく、相当のスピードの援護を考える必要がある(質や傾向の引き継ぎの意味において、決してマイナスでは無いものの勝ち上がりにさえ苦労するタイプになると想定される)。
④  前述したように、キズナの血統構成は、欧米系が入り混じった血統構成である。割合として6:4程度と、非常に現代的な血統構成をしていると言えるものの、この血の散漫さを解消する必要は、上位レベルの配合を望むのなら必要である。具体的には、米系のMan’o War・Blue Larkspur・Sir Gallahad(=Bull Dog)だけでなく、仏系のKsar・Court Martial(Hurry On)をクロスさせ前面で作る主導へと結合させる必要がある。
⑤  忠実に自身の再現を試みた場合、スタミナ優位の血統構成になると考えられるが、これをサポートするスピードの血を主導勢力と連動させる必要がある。自身はPharamond(=Sickle)のアシスト(希代のスピード馬サイレンススズカの主導)によりスタミナ優位の血統でありながらスピードも兼備した血統構成を作り出したが、この部分を再度再現する必要がある。
⑥  スタミナの再現の為に、自身の血統内において主張が強かったDonatelloⅡ・Aurora~Hyperionの再利用を考える事が好ましく、主導となりやすいNorthern Dancerとの連動の強固さを考えても、このスタミナ源を使う事が理想的。
⑦  自身において散漫であった血の集合や主導勢力の明確性を解消する為に、産駒の4代目程度に主導を配する事が望ましい。これはキズナ自身の血統で解消する事は非常に難しく、上位レベルを望むのであれば、ある程度母を選ぶ種牡馬であると言える。
⑧  主導勢力の部分でも述べたが、自身の血統構成を考えた場合、国内に浸透したサンデーサイレンスクロスや、ブライアンズタイムによるHail to Reasonを主導、もしくは強い影響を持たせる事は決して好ましいとは言えない(サンデーサイレンスのクロスを作り、該当の血統内において5代目以内に余分なクロスを作らなければ、可能性はあるものの極めて稀だと考えられる。Haloクロスに血を集合させたヴィクトワールピサの様な血統)。
⑨  国内外において想定されるBMSとの相性として、良好な部類に入ると言えるのは(あくまでも父とBMSまでの相性ですので、当該の配合を見たとしても母母内の血によって当然異なります)、Sadler’s Wellsに血を集合させやすいGalileoやMontjeu。ハービンジャー等のNorthern Dancerを系列クロスにできるデインヒル系(ただし、ハービンジャー牝馬を母に配した場合、Lyphardの位置の悪さとCrepelloのクロスによる日本適性の低下に注意が必要)。また同じデインヒル系であるRedoute’s Choiceは相性がかなり良好(BMSに配された場合は芝向きの血統を作りながらSomthingroyal~Pincequilloを再利用できる)。
逆に相性が万全とは言えないBMSとしては、血の再現としては悪くないものの主導や血の集合が不明瞭になりやすいキングカメハメハ。Bold Rulerが主導となり、産駒がダート向きとなりやすいフレンチデピュティ。ある程度の相性はあるものの、Hail to Reasonが自動的にTurn-toを伴う為、主導が不明瞭となりやすく産駒がダート向きになりやすい、ブライアンズタイムやクロフネ(クロフネ牝馬としてリュシオルは比較的相性が良いが、母母の血が良い為でクロフネとの相性の良さがあるわけではない)。Hail to Reasonが系列クロスを形成するものの、自身に強いHyperion・Blandford系の取り込みが非常に弱くなるシンボリクリスエス。Northern Dancerが系列クロスを形成するものの前面でサンデーサイレンスクロスが作成され、血の集合が不明瞭になるアドマイヤムーン。Haloを呼び水にする形態を作れるものの血の集合や再限度に不満がのこるMachiavellianやバゴ。ただ、この相性が万全と言えないBMSを持つ繁殖牝馬でも、スピードの引き出しに良さがあるタイプや、ダート向きになるものの迫力の出せる牝馬は確かに存在し、あくまでも祖父母4頭の相性を見るべきではあるだろう。

 かなり大雑把な考察ではありますが、種牡馬キズナの課題や可能性を血統面からいくつかあげてみました。多分に難しい部分を持つ種牡馬ではあるものの、キズナ自身がそうであったように、スタミナ優位の血統構成を作れる、国内において非常に珍しいステイヤーを出せる種牡馬であると考えています。
そこで、現実に配合された17年産の産駒を見てみたところ、これは…というような配合は非常に少ない印象を受けました(すべて見た訳では無いので見落としはあるかと思います)。また、その産駒群においてざっと見た限り、ややスピードに欠ける産駒が多く見うけられ、初年度産駒は苦戦するかもしれません。
 そこで、父キズナとしてのこうした配合ならと思える仮想配合を記載しておきます。

(キズナ×メイビー-Galileo)-・-生

Ⅰ 主:8 結:7 土:3 弱:2 影:3 集:6 質:5 再:5 SP:4 ST:5 特:0
合計:(48/60)点 クラス:1A 
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:◎ 芝:9~15F(11) ダ:8~12F(10)
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:〇
Ⅲ 開花率:△ 成長型:普通 距離短縮適性:△ 距離延適性:〇

 主導は父母の傾向を引き継ぎNorthern Dancerの系列クロス。父母の血の再現も比較的良好で、6代目までに存在するクロスの連動性も高い。母は2018年英2000ギニー馬Saxon Warrior(3B)の母として国内でも有名だが、キズナとの配合においては、よりスタミナ優位の欧州向きの配合となっている。また父内Pacific Princessにあるスタミナの血の再現は、シャドーロールの怪物と言われた三冠馬ナリタブライアンを彷彿とさせる。スタミナ優位の中~長距離タイプ。

(キズナ×ラトーナ-)-・-生

Ⅰ 主:7 結:9 土:3 弱:2 影:3 集:4 質:5 再:5 SP:4 ST:4 特:0
合計:(46/60)点 クラス:1A 
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇 芝:8~12F(10) ダ:8~11F(9)
芝適性:〇 ダート適性:△ 重馬場適性:□
Ⅲ 開花率:□ 成長型:遅め 距離短縮適性:△ 距離延適性:〇

 主導は、父母の傾向を引き継ぎ、Northern Dancerの系列クロス。この配合は前面のクロスすべてがBlandford系の血の流れを持ち、スムーズに主導へと血の流れを維持したのが最大の長所。従ってスタミナ優位の配合でありながら、ある程度の反応の良さや開花率の良さが見込める血統構成だと言える。惜しむらくは血の集合が散漫になった点で、開花まではある程度の時間や鍛錬を要すると予測される点か。

(キズナ×リュシオル-クロフネ)-・-生

Ⅰ 主:8 結:6 土:4 弱:2 影:2 集:5 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(42/60)点 クラス:3B 
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□ 芝:7~10F(9) ダ:6~9F(8)
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅲ 開花率:□ 成長型:普通 距離短縮適性:〇 距離延適性:□

 主導は母内Northern Dancerの系列クロス。次いでHail to Reason・Bold Ruler。主導により圧倒的に母母を強調し、同牝系のヒシアマゾンと同様そのスピードを再現。父のスタミナ勢力の再現は非常に弱く、父の傾向を引き継いだとは言えないものの、芝ダート兼用のスピード型配合と言える。

 かなり簡単な考察ではありますが、個人的に好きなタイプの血統構成をしている種牡馬で、ぜひとも後継を出して欲しいと、願ってやまないキズナの種牡馬としての考察をおこなってみました。失礼な文面や相変わらずの乱筆乱文をどうかご容赦ください。今回の血統徒然草はこのあたりで筆を置きたいと思います
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血統評価基準変更

2018-08-16 20:45:08 | 血統評価基準
先日の投稿の際に、評価基準の変更をしましたと、アナウンスいたしましたが、細かい内容を投稿させていただきます。

Ⅰ 主要項目

① 主導      (1~10点)

主導とは、クロス馬の中から、当該のサラブレッドの血統を明確にリードする血を指します。この主導は、血統全体を通じ多数派であり、その他のクロス馬と強固に結合する事が好ましいと言えます。また、主導勢力は複数であっても構いませんが、その場合は強固に連動している事が条件になります。

② 結合      (1~10点)

結合とは、クロス馬が相互に連動しているかについて評価を行います。連動している否かの判断は、互いに共通の祖先を持つか否かによります。また、多数派のクロスが10代目で結合する場合、アナウンスをいれつつ、結合を果たしていると判断する場合があります。各クロスの結合は、近い世代においてシンプルに結合を果たしている状態を、好ましいと考えますが、結合単体の評価においてはそこまで重視はしません。

③ 土台・血の流れ (1~5点)

土台・血の流れとは、当該のサラブレッドの血統において主導と考えられる血統の祖先が7~9代目において、多数クロス馬として存在しているか否かで評価します。また、土台構造を形成する血は複数の連合勢力でも構いません。単純に連数が多ければ評価が高くなる訳ではなく、4代目の祖先を起点とした16箇所のブロックにおいて存在するか。更に、その土台構造を形成するクロス馬からの主導勢力への、血の流れがシンプルか否かで評価をします。

④ 弱点・欠陥   (1~3点)

弱点・欠陥とは、5代目に位置する祖先馬32頭を基準とした各ブロックにおいて、6~8代目においてクロスが存在しない場合を弱点。9代目においてもクロスが存在しない場合を欠陥として判定します。影響度バランス上、強力に主張している部分に弱点・欠陥が存在した場合、特に重視します。

⑤ 影響度バランス (1~3点)

影響度バランスとは、6代目までのクロス馬について調べます。6代目=1点、5代目=2点、4代目=3点…として配点を行い、どの部分から強く影響を受けているかを視覚化します。極端に影響が強い、もしくは弱い部分がある場合は評価が下がります。

⑥ 血の集合    (1~7点)

血の集合とは、当該のサラブレッドの血統内において血をしっかりと集合させている部分があるか否かで評価をします。この部分は複数あっても構いませんが、影響度バランス上協調された部分なのか否か、またその部分に主導勢力を含むか否かで評価を行います。

⑦ 質       (1~5点)

質とは、当該のサラブレッドの強い影響を持つクロス(遠い世代)を中心に、父母(近い世代)の血の質を含め評価を行います。近い世代については、基本的に祖父母までの血の質を考慮しますが、母方の血の質を特に重視します。

⑧ 再限度     (1~7点)

再限度とは、当該のサラブレッドの血統においてクロスした血によって、有用な祖先が再現されているか否かで評価を行います。この再現が良好な部分を多数持つ事により当該のサラブレッドにおいてその能力が再現されていると判断します。基本的には祖父母6頭までの再限度を見ますが、母方の再限度を特に重視します。

⑨ スピード    (1~5点)

スピードとは、当該のサラブレッドの血統内において、スピード系のクロスが多い場合評価が上がります。また、それらの血が主導と密接に結合を果たしているか否かによっても評価がかわります。距離適性に影響を与えます。また、7代目に配されたクロスも重要視します。

⑩ スタミナ    (1~5点)

スタミナとは当該のサラブレッドの血統内において、スタミナ系のクロスが多い場合評価が上がります。また、それらの血が主導と密接に結合を果たしているか否かによっても評価がかわります。距離適性に影響を与えます。また、7代目に配されたクロスも重要視します。

⑪ 特別配点    (0~5点)

特別配点とは、クロス馬のみを足掛かりにサラブレッドの能力を考察する五十嵐理論の原則から外れた項目です。当該のサラブレッドの血統内において、クロス馬以外に着目すべき部分がある場合、その部分に配点します。また、この特別配点によって、最高点である60点を超える事はできません。


Ⅱ その他評価 

〇日本適性:日本の軽い芝に対する適性です

(×~△~□~〇~◎)

〇成長力:サラブレッドの血統から想定される成長力です。

(×~△~□~〇~◎)

〇芝適性:サラブレッドの血統から想定される芝向きの適性です。

(×~△~□~〇~◎)

〇ダート適性:サラブレッドの血統から想定されるダート向きの適性です。

(×~△~□~〇~◎)

〇重馬場適性:サラブレッドの血統から想定される芝向きの適性です。

(×~△~□~〇~◎)

〇距離適性(芝):芝コースにおける距離適性です。

(5~16F)※9~11Fとされるサラブレッドにおいて基準距離は10Fになる場合
9~11F(10F)と表記します。

〇距離適性(ダ):ダートコースにおける距離適性です。

(5~12F)※9~11Fとされるサラブレッドにおいて基準距離は10Fになる場合
9~11F(10F)と表記します。

注:距離適性について、当該の配合における父母もクロスしたとしてカウントします。


Ⅲ 参考評価 ※開花率・成長型・距離延長適性・距離短縮適性の項目については、いまだ固まっていませんので試案です。

〇開花率:サラブレッドの血統から想定される能力の開花率です。

(△~□~〇)

〇成長型:サラブレッドの血統から想定される早熟性を判断します。

(早熟~普通~晩成)

〇距離延長適性:サラブレッドの血統から想定される、距離適性を外れて延長した場合の適性です。

(△~□~〇)

〇距離短縮適性:サラブレッドの血統から想定される、距離適性を外れて短縮した場合の適性です。

(△~□~〇)


Ⅳ 総合評価

 総合評価は、①~⑩の主要項目及び、⑪特別配点の点数を合計し3A~Cの7段階によるランク付けを行います。そのランク分けは以下のように行います。

3A(60~55点) 2A(54~49点) 1A(48~43点) 3B(42~37点) 2B(36~31点) 1B(30~25点) C (24点以下)

※すべての項目について変更する可能性はあります。
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種牡馬考察 リヴリア

2018-08-13 16:03:42 | 種牡馬考察
種牡馬考察 (リヴリア)

 先日とある所で、種牡馬リヴリアがなぜ成功したかという質問を頂きました。そこで、簡単ではありますが、種牡馬としてのリヴリアを考察してみたいと思います(あくまでも血統面からの考察であり、また自分の主観としての考察でありますので、間違い等あるかと思いますが何卒ご容赦ください)。
 残念ながら早世し、これといった後継を出すことなく途絶えた系統ではありますが、種牡馬3強(サンデーサイレンス・ブライアンズタイム・トニービン)と言われた時代の種牡馬であり、長く種牡馬を続けられてさえいれば、個人的に種牡馬4強の時代を迎えていた、と言えるほどのポテンシャルを秘めた種牡馬であったと考えています。


 まずリヴリア自身の血統から解説をしていきたいと思います(以下は公式の8項目評価であり、参考程度に自己診断を載せてありますが、自己診断の基準は変更してあり、60点満点と変更してあります)。

 リヴリア

〇〇〇□◎〇□〇 □〇 1A (46/60)1A
芝8~12F ダ8~10F

 主導は父の傾向を引き継ぎSir Gallahad5×6の系列クロス、次いでBlenheim。Nearcoの4×4は中間断絶の為、影響力は弱いが結合をアシストしている。スピードを主導たるSir Gallahad(Plucky Liegeの欠落から明確なスタミナと機能せず、Romanの影響からも中距離向きのスピードを再現)から再現し、スタミナをVaguely Noble内NearcoやLoika・Tracery・Asterusから再現。そのバランスも良く、血統全体でBay Ronaldを結合の中核とし血の流れも良好だと言える。惜しむらくは、父Riverman内の米系を生かせず、そのスピード・スタミナの再現が不完全になった点で、ここが真の上位クラスとあたった際に勝ちきれなかった要因だと考えられる。

 ここでリヴリアの種牡馬としての特徴を、当時の繁殖牝馬プールを念頭において、箇条書きで、あげてみたいと思います。

 ① 血統としては欧米系が入り混じった血統構成であるが、割合としては7:3程度で欧州系が優位(父Rivermanが、やや欧州系がつよく、母Dahliaが欧州系主体)。この為、種牡馬導入当時において国内に浸透したノーザンテースト・マルゼンスキー・トウショウボーイ・リアルシャダイ等の欧州系主体かつ米系を含む種牡馬群との相性の良さが期待できた。
 ② 自身の土台構造をSt.Simon26ケで形成し、結合の肝となったBay Ronaldが14ケも存在し、自身が種牡馬となった際に自身の産駒にSt.Simonを8ケBay Ronaldを6ケ残す事ができ、産駒のⅠ・Ⅱブロックにおいてこのクロスから流れる血の流れの良さを維持できた(他の種牡馬、サンデーサイレンス・ブライアンズタイム・トニービンと比較しても、非常に多くSt.SimonやBay Ronaldを産駒の血統内に残す事ができた)。
 ③ 欧米系が混じる血統構成でありながら欧州系主体の配合に対応でき、Riverman内の米系Man o`War・Black Toney・Blue Larkspurの存在により、米系にもある程度対応できる血統構成である(上位レベルを望むならクロスさせたい血ではある)。
 ④ 国内においてメジャーな血統となっていた、Nasrullah及びHyperionを持ち、浸透し始めていたTeddy系を自身の主導としている。アトランダムな配合を試みた場合において、仮にNasrullah・Hyperion・Sir Gallahadが同時にクロスしたとしてもそれぞれの世代がリヴリア内において、4・6・6代目となりNasrullahが明確な主導として機能するため、極端にバランスの悪い産駒ができる可能性が低い。
 ⑤ 自身の血統構成は、ひと息不満が残る部分を残すものの、父母の血統構成が非常に優秀で(特に母Dahlia)、Nasrullahをクロスさせなかった場合、日本適性にかける事が想像されるが、Hyperion・Sir Gallahadを用いて突き抜けた優秀な配合(ナリタタイシン=3Aの様な)を作る事もできた。
 ⑥ ⑤でも述べたようにトップクラスの産駒を望むなら、Nasrullahをクロスさせないほうが望ましくはあるものの、主導を明確にしつつ、クロスさせる事によって日本向きのスピードを前面で確保し、父のスピードの再現が比較的簡単にできた。また、産駒の4代目にNasrullahが存在するために、Nasrullah内の8代目にSpearmint、9代目にSt.Simonを残す事が出来、米系の取り込みにおいて優位に働く事が想像される。特に、8代目に存在するSpearmintの存在は、サンデーサイレンス産駒において主導となりやすいAlmahamoudが産駒の8代目においてSpearmintを持つ事と同等の強みを種牡馬として潜在的に抱えていると考えてよい。
 ⑦ 父Rivermanの母系において仏系であるDjbel~Tourbillonを抱え、国内に浸透したパーソロンの系統を、特段の相性の良さを発揮しないものの、離反させる事が無く利用でき9代目Bayardo・Teddyによって主導と連動させる事ができた。
 ⑧ アトランダムな配合で、前面でクロスしやすい血はNasrullah~Nearco・Alibhai~Hyperion・Roman~Sir Gallahad等が考えられるが、世代のバランスをさほど考慮しない(Aランクまでは望まない)のであれば、Nearco・HyperionでNortern Dancerを、Nasrullah・Hyperionでテスコボーイを、Sir GallahadでRobertoやNijinsky、更にはMr. ProspectorやAlydarさえも、活用できた。その能力の再現は個々の配合(当たり前だが母母方をも含めた母内の血の形態。父と母父だけで語る血統はナンセンスです)によるものであるために、一概にその血を持っていれば良配合とは言えないが、どの種牡馬群とも壊滅的な相性の悪さは無く、近親度がかなり強くなる為、一流馬の輩出は難しかっただろうが、ミルジョージやブレイヴェストローマン等とも、一応は血を合わせる事が可能であった。
 ⑨ 当たり前ではあるが国内においてRivermanの系統を持つ種牡馬が存在せず、ミルジョージ等のMill Reef系を除けば、極端な近親配合が出来づらい血統構成で繁殖と血をあわせやすかった。

 かなり大ざざっぱな考察ではありますが、種牡馬リヴリアの血統を考察してみました。リヴリアの代表産駒と言えば、ラディガとの組み合わせであるナリタタイシン(3A)でありますが、欧米系の血を生かした配合として、マルゼンスキーとの組み合わせでケイパーソン(2A)や、マイヨジョンヌ・メイショウデンゲキ兄弟(1A)、ノーザンテーストとの組み合わせでペガサス(1A)・マーブルリヴァー(3B)等をだし、欧州系主体の血を生かして、サティンゴとの組み合わせでシルキーパレード(3B)、タイテエムとの組み合わせでナリタプリマドンナ(3B)を出し、また米系主体であるホープフリーオン(=Alydar)との組み合わせでリンデンリヴリア(3B)を輩出するなど、その血の融通性を結果として残しています。
 この血統からくる融通性・上位配合を狙える血統構成こそが、種牡馬リヴリアをサンデーサイレンス・ブライアンズタイム・トニービンと比肩しうる可能性を秘めたと、個人的に考える最大の理由であります。
 リヴリアは残念ながら、わずか11歳という若さで亡くなりましたが、国内において浸透しはじめた米系を有用に使いつつ、St.Simon及びBay Ronaldを活用できた種牡馬であり、世界的に繁栄していると言い難いRiverman系を国内に根付かせる事の出来た種牡馬であったと思います。彼の早世が、国内の血統プールにおいてどれほどの損失だったかは、各人の判断に任せたいと思いますが、もしもう少し長く、その血を残す事が出来たなら、今日の日本競馬の彩りはもう少し鮮やかだったかもしれません。

 今回は、このあたりで筆を置きたいと思います。相変わらずの、乱筆乱文はどうかご容赦ください。
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サイレンススズカ×ロンドンブリッジ

2018-05-09 16:19:33 | 仮想配合
(サイレンススズカ×ロンドンブリッジ-ドクターデヴィアス)-・-生

5代血統表:
http://www.jbis.or.jp/topics/simulation/result/?sire=0000282236&broodmare=0000293158&x=56&y=1

主:8 結:6 土:2 弱:5 影:3 質[近]:3 質[遠]:4 SP:4 ST:4
合計:39点 クラス:1A 芝:7~11F(9F) ダ:6~10F(8F)
日本適正:□ 成長力:◎ 成長型:普通 開花率:□
芝適正:〇 ダート適正:〇 重馬場適性:〇
距離短縮適正:〇 距離延長適正:□

○ 主導   (8)

主導は、父の傾向と異なり(父はTurn-toに血集合させ、Sickle=Pharamondを主導とした形態。)祖父サンデーサイレンス産駒に多いAlmahmoud5×6・7の系列クロス。傾向が異なるとは言うものの、血統内に強いGainsborough系の流れをしっかりと汲み、祖父サンデーサイレンスを強調した為、この主導は比較的有効だと考えられる(同配合で多数派なのはPharos系だが、圧倒的多数派では無い点と、父の主導であったSickle=Pharamondも再度クロスし、Nearco内Spearmintを通じ結合した為にさほどのマイナスでは無いと考えられる。また、母の主導となったPrince Rose系も再度クロスさせている点を踏まえると、父母の傾向をある程度引き継いでいると見てよい)。

○ 結合   (6)

 主導たるAlmahamoudと6代目までに存在するクロスであり、父の主導であったSickle=Pharamondは、祖母内Nearco内Speamintを通じて、母の主導勢力であったCherokee Roseの系列クロスは、Blandfordを通じてそれぞれ結合を果たしている(この観点からも父母の傾向を引き継いでいると見てよい)。また、Banish Fearは本来結合しにくい米系のBlue Leakspurを含みSpearmintを通じ、Native DancerはSickleを通じ母Nearcoを結合の軸にする形態を作り上げている。また7代目以降においても結合力は強固で、特殊な仏系であるDejbel~Tourbillonを9代目になるもののGay CrusederによりPrincequilloを通じ非常に間接的であるものの主導と連動させ、そのスタミナを吸い上げる事に成功したのは、一見の価値があると考えてよい。この世代の配合馬としてかなり強固な結合状態を形成している。

○ 土台   (2)

 土台構造はBlandfordが9ケで形成し、Gainsboroughが10ケでアシストする形態。決して強固ではないものの、全面でクロスした各系統の結合力から見て、やや弱いものの安定感はあるか。

○ 弱点   (5)

 母父内Quaker Girl内に弱点を派生している。派生させてはいるものの母父の影響度が0である点や、9代目においてFairway・Sorario・Teddy・Hyperion等6ケクロスさせたため非常に軽微と見てよく、それ以外の弱点・欠陥の派生は無い事から、全体的に見て良好であると考えてよい。

○ 影響   (3)

 影響度バランスは(5-3-0-4)と、母父内の影響度0が目につくが、母父内は主導たるAlmahomudを配しただけでなく、当馬の血統構成上重要な血が7代目に満遍なく配されている為、しっかりと能力参加していると考えられ、総合的には良好な部類に入ると考えてよい。

○ 質[近]  (3)

 近い世代の血の質はかなり高い(父サイレンススズカ=2A 母ロンドンブリッジ=1A)。その傾向を引き継いだ事から、底力勝負が十分に可能な血統構成。

○ 質[遠]  (4)

 主導たるAlmahomudの質は決して高くは無いが、サポートした血の質は高く、総合的に見ると良好な部類に入ると考えてよい。

○ スピード (4)

 主導たるAlmahomudを中核に、9連あるSickle=Pharamondがアシストした形態。種類としては少ない為、器用なタイプになるとは言い難いものの、ストレートにそのスピードを発揮できると考えられる。

○ スタミナ (4)

 母の主導勢力であったPrince Rose系Cherokee Rose=Howを中核にした配合。決して長距離向きのスタミナを補給したものではないものの、完全開花した場合中距離向きの粘りあるスタミナを発揮すると予測される。また、仏系のDejbel~TourbillonもPrincequilloを通じそのスタミナを補給しているのはプラス。


 当馬の配合は、サイレンススズカがもし無事に繁殖入りしたと考えた場合、多数派になりがちなタイプだとは言えませんが(もし、父が種牡馬としてアトランダムな配合を行った場合、多数派になるのはAlmohmoud主導にNasullhaのスピードを補給、Nashua~Nasullah主導、Turn-toを伴うHail to Reason主導等が考えられます。もしくはその複合。)、父のもつその血の優秀性およびスピードをしっかりと再現した内容となっています。また、母ロンドンブリッジが持つ特殊な形態をも再現したのは一見の価値があると思います。仮に当該の配合が試されて完全開花した場合、12Fの克服は展開の助けが必要だったかもしれませんが、10F前後ならば父を彷彿とさせる競馬を見せてくれたかもしれません。
 
 父であるサイレンススズカは、その圧倒的なスピードを血統の奥にあるスタミナで支える事に成功した血統構成で、祖父サンデーサイレンス産駒において唯一の、公式2A評価馬でした。もし、あの沈黙の日曜日が訪れなければ、彼の未来はどうだったのでしょうか。
 サイレンススズカは、「あの馬に勝つためには、勝負を度外視してスプリンターを用意して、鈴を付けにいくほかない」と言われる程の、高速の大逃げという戦法を選び「音速の貴公子」、「永遠の逃亡者」等の異名を得た異端の競走馬でしたが、血統表から見ても父サンデーサイレンス産駒の大多数が選ぶ二つの道である、Almahmoud主導、Hyperion主導を選ばず、極めて少数派である第三の道…Turn-toに血集合させ、Sickle=Pharamondを主導とする、狭き道を選んだ孤高の配合馬であったことを、蛇足だとは思いますが付け加えておき、今回は筆を置きたいと思います。
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