「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

存在の耐えられない軽さ

2005-03-24 00:00:00 | 思想・文学
ニーチェの永劫回帰で始まる「存在の耐えられない軽さ」、オススメの1冊です。

ミラン・クンデラには政治に翻弄される哀しさが沈殿しています。
冷戦の中、抑圧的共産党国家が元気(たとえ、から元気であろうとも)である為に輝いた作家。
ビロード革命と呼ばれた反共産主義革命において、ミラン・クンデラは再び立つ拠り所を無くし、亡命者から漂流者となったのでは?

永劫回帰は、誰かが言っていましたが、ちび黒サンボのトラの回転と思えば解り易いとの事、本当でしょうか???同心円で同じところをまわり続けることで現象が固定化され、......あれっ、他の物質になること???わからん。
まあ、何はともあれ、同じ事を繰り返す人生なんて嫌ですね。

読了本
「存在の耐えられない軽さ ミラン・クンデラ 集英社」
映画もオススメ!
「不滅 同上」
「緩やかさ 同上」
「冗談 同上 みすず書房」

入手済み未読
「生は彼方に 同上 早川書房」
どうしても挫折してしまう本です。

私自身は、年とともに体重は重くなり、反比例するように人間性は軽くなってます。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
クンデラ (エセスタンダリアン)
2005-03-25 14:07:12
クンデラ作品の訳者は誰になっていますか?

おそらく何作かは西永さんだと思うのですが、僕は今大学でその先生の授業にも出ています。

もう定年直前のおっちゃんなのですが、訳文の言葉遣いとかがすごく若くてびっくりしたのを覚えています。

僕自身は流し読みしかしたことがないのですが……。

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Unknown (さとかず)
2005-03-25 18:42:02
ミラン・クンデラの本が手元にないのですが、「緩やかさ」の訳者ですね。著者がフランス語で初めて書いた小説がこれのようです。そうですね、確かに年齢を感じない訳でした。

私が日本に読まずに取っています「生は彼方に」は旧訳ですで、多分、訳は西永氏ではないと思います(インターネットで調べましたらお名前が出てきましたが)。

海外文学を日本語で読むと言うことは訳者の才もひじょうに濃密に関わってきます。いい小説が上手い訳者の手によって紹介されることを望みます。
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はじめまして。 (SEAL OF CAIN)
2005-05-08 23:32:30
トラバ&コメントありがとうございます!

(私もTBさせていただきました)

小説、今度絶対読んでみます。今日図書館で検索したら、3册あって全て貸し出し中でした・・・

13日~20日まで旅行なので、戻ってから読みたいと思ってます~
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