「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

昨日読了、「行きずりの街 志水辰夫」

2007-10-31 19:46:24 | 思想・文学
昨日読了、

「行きずりの街 志水辰夫 新潮文庫」

ハードボイルド小説とでも言うのでしょうか、主人公が現在経営する塾での教え子を探す中、以前の職場である女子高の暗部に関わっていくストーリー。
別れた妻や以前の上司、同僚、そして主人公を学園から追い出した理事が絡み合い、話が進んでいきます。
ちょっと途中でだれてくる気もしますが、面白い小説ではあります。

都合がいいんじゃないと思えるところはご愛嬌と言うところでしょうね。

出張や旅行に持っていくと退屈紛れになるでしょう。

本日読了、「プラハの春 春江一也」

2007-10-22 21:29:57 | 思想・文学
ずっと前から持っている本で、一度読もうと思い途中で投げ出していたこの1冊を読了。読み始めたら思ったよりも面白いことを発見。

「プラハの春 春江一也 集英社」

題名どおりにプラハの春を舞台に書かれた小説。作家は当時現地の大使館におり、色々と見聞きした事実の上に書かれた物語。

織り成す物語の中での中心人物のドプチェク、復権後に国民に手を上げ答える姿をTVで見たのを記憶しています。
プラハの春を小説を読みながら知るにはもってこいの1冊かもしれません。

旅行好きの私です(飛行機は嫌いなのだけど)プラハに行きたくなりました。


これで3冊連続で外交官出身作家の作品を読んだことになります。

本日読了、「ビルマ脱出記 田村正太郎」

2007-10-16 20:42:43 | 歴史・戦争
本日読了

「ビルマ脱出記 田村正太郎」

今話題の国のひとつ、ビルマ(ミャンマー)に赴いた外交官の回顧記。

なかなか豪快な作者は、士官学校に行っていただけに普通の外交官でもなく、嵌らず将校を怒鳴り、交渉をし、ビルマから英軍の反攻から脱出。途中、朝鮮人慰安婦と一緒に逃げることにもなります。

バンコクでの女狂いはまるで今の在バンコク日本人を想像。

なかなか面白い1冊ですが、注目すべきは、満州のようにビルマでも国民を守るべき軍の司令部が真っ先に逃げ出したと言う情けない事実。

チャンドラ・ボーズについても書かれている箇所がところどころあり。

昨日読了、「プラハからの道化たち 高柳芳夫」

2007-10-16 20:22:17 | 思想・文学
昨日読了

「プラハからの道化たち 高柳芳夫 講談社」

プラハの春が崩壊していく時期を主題にした小説。
時代がかったスパイ物のような物語は、義兄の死を追う主人公を巻き込んで進んでいきます。
しかし、当時の指導者が復権したとは小説よりも事実は奇なりといったところでしょうか。

さて、この時期を主題にしている小説では、あまりにも有名な「存在の耐えられない軽さ ミラン・クンデラ」(これは読むべき1冊です)などがあります。

10月14日読了、「黄金を抱いて翔べ 村薫」

2007-10-16 20:11:06 | 思想・文学
10月14日、読了

「黄金を抱いて翔べ 村薫 新潮文庫」

「リヴェラを撃て 村薫 新潮文庫」が非常に面白く印象深い作品だったので、めったにないことですが同じ作家の作品を3作続けて読むことにしました。

いつ面白くなるのだろうと読み続けるうちに作品が終わってしまった作品でした。

個人的には期待はずれの1作でした。

「リヴェラを撃て 村薫」(上)7日、(下)本日読了 

2007-10-09 20:47:13 | 思想・文学
「神の火 (上)(下) 村薫 新潮文庫」が意外と面白かった為に続いて手にした本を本日読了。

「リヴェラを撃て 村薫 新潮文庫」(上)7日読了、(下)本日読了

非常に面白かった1冊です。
読んでいるうちにストーリーの中心人物が移り代わりながら、最後は静かに幕を閉じます。
濃密なストーリーがぐいぐいと読者を惹きつけます。

久しぶりに睡眠不足になるほどに手が離せずに読んだこの小説に難がないかといえばそうでもないように思えますが(文がくどい 殺人の動機などが希薄)、それを捨てても力強い物語が読者をその流れの中に引き込みます。 

オススメの1冊です。



読了、「神の火(上) 村薫」5日読了 (下)6日読了

2007-10-07 20:46:15 | 思想・文学
誰かからもらった本(この作家の本は購入することはないので)、

「神の火 (上)(下) 村薫 新潮文庫」

原子力発電所を舞台にした元スパイを主人公とした作品。

ちょっとくどい文体からして苦手で10数年前に「照柿」(借りて読みました)を読んで以来の読書でした。

面白く読めたのが意外に思われ、自分の小説の好みが変わったのかとも首をかしげました。
しかし、ところどころ、読み疲れるところがあるのです。
これがこの作家の持ち味なのでしょうが・・・・・・。

また、小説の終わり方としては疑問が残るところのある1冊でした。

感想は面白いのだけど、文体がやはり・・・・・・。

昨日読了、「ローズ マーティン・クルーズ・スミス」

2007-10-01 15:30:55 | 歴史・戦争
文庫本で600ページ弱の本は、寝る前に読むに限ります。

昨日読了

「ローズ マーティン・クルーズ・スミス 講談社文庫」

購入した記憶のないこの本。誰かにもらったのかどうか?はて???

手にとっては置いての繰り返し、意を決して読み始めるとこれがなかなかの1冊でした。途中、何となくからくりがわかってしまうものの、それがあろうとも読ませる筆力と主人公の人物像(結構、このての敗残者っぽい主人公が好きなのです)に惹かれるものを感じます。

読書をしばらく休んでいたために、今現在読書のリハビリ中。もってこいの1冊でした。

昨晩から今度は日本の小説を手にとっています。しばらく小説三昧というところでしょうね。

9月23日読了、「さらば愛しい女よ レイモンド・チャンドラー」

2007-10-01 15:23:15 | 思想・文学
フト、読みたくなる作家、レイモンド・チャンドラー。

9月23日に読み終えた1冊は、

「さらば愛しい女よ レイモンド・チャンドラー ハヤカワ・ミステリー文庫」

お決まりのフィリップ・マーロウの活躍を睡魔が襲ってくるまでの数時間、数日にかけて味わいました。
とある短編を長編に書き直してあるこの1冊、あれどこかで読んだ事があるとも思えることでしょう。

そろそろ家にはレイモンド・チャンドラーの本がなくなった為に、ただ今「長いお別れ」の村上春樹訳を購入するべきか思案中。