「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

本日読了、「溺れゆく者たち リチャード・メイソン」

2005-07-31 21:17:48 | 思想・文学
残酷な物語とは血が滴り落ちるようなものばかりではありません。

本日読了
「溺れゆく者たち リチャード・メイソン 角川書店」
一言で言い表すならば残酷な恋愛物語。
荒い作りかもしれません。しかし、そのそこには感情のゆれを覆う取り返しの付かない残酷さがあります。

やはりどことなくイギリスの小説を思わせる1冊。

お勧めの1冊です。

本日読了、「オセロウ W・シェイクスピア」

2005-07-30 17:48:01 | 思想・文学
本日読了本
「オセロウ W・シェイクスピア 新月社」
昭和22年の本ですので、旧漢字等でした。何故か何とか読めるのですが、あまり気にはならないほどにシェイクスピアのオセロウの面白さに入り込みました。

嫉妬が人生を持ち崩す、その様は今にも共通の悲劇があるのでは?新聞の社会面をにぎわす事件の多くはその嫉妬を原因として起きているのではないでしょうか?人間の心の感情はどのように文明が発達しても変わりえないものとしてそこにあるのですね。

紙がよくないので読む間にも破れたりして、何人の人たちが読んできたのかと改めて古本屋で数年前に購入した本を読了後に眺めました。

本日読了「iモード事件 松永真理」

2005-07-29 20:08:50 | 政治・経済
本日読了
「iモード事件 松永真理 角川書店」
新しいことにチャレンジすることの困難さの中には、やはりデジタルではでき得ないところがあります。それはやはり人と人との付き合いではないかと再認識させられる1冊でした。
周りを巻き込んで一つのことを成しえるとは、人一倍のストレスに耐えなければならないのでしょう。

何か新しいことにチャレンジする人にお勧めの1冊です。

余談ですが、笹川家の話は笑えます。

忠臣蔵:「四十七人の刺客」「四十七人目の浪士」池宮彰一郎

2005-07-28 23:09:33 | 歴史・戦争
忠臣蔵の池宮シリーズは読むものを楽しませてくれます。

読了本
「四十七人の刺客 池宮彰一郎 新潮社」
「四十七人目の浪士 同上 新潮文庫」
あわせて読むことでまた一段と楽しめるのでは?

忠臣蔵はストーリーわかりきっているのに数冊読んでも何故か飽きないのは何故でしょう。

池宮彰一郎は、「逃げろ家康」の盗作騒ぎさえなければと思えます。

忠臣蔵:「裏表忠臣蔵 小林信彦」

2005-07-27 10:50:02 | 歴史・戦争
忠臣蔵については数多くの本が出ています。
そのひとつ

読了本
「裏表忠臣蔵 小林信彦 文春文庫」
不可解な討ち入りにあった吉良は単なる被害者か?・・・・・・そうかもしれない。

通り魔にあって、その上にその関係者に大量殺人にあったようなもの、そう見るとかわいそうですね。


昭和史発掘4 松本清張

2005-07-26 11:26:54 | 歴史・戦争
生前、TVに出るとあの下唇が印象的だった松本清張。

読了本
「昭和史発掘4 松本清張 文春文庫」
松本清張の視点が歴史を追います。この人の小説よりも面白いかもと思うのは私だけではないのでは?

天理研究会事件
「桜会」の野望
五・一五事件

この文庫の問題は読みたい項目が収められている本に、興味がない項目も共に収められていること。買うか買わないか迷うことがあります。他の巻も所有済み。

本を借りて読むということ

2005-07-25 23:32:24 | その他
小学生の時には図書館のカードを何枚目に達したかを周りの人間と競っていました。田舎でしたが、公民館が家の隣にあり、そこの図書館からも本を借りてと言った本とのお付き合いをしていました。

中学の時には、漫画漬けでした。少年ジャンプ、マガジン、サンデーと3冊を友人と貸しあいをしていました。

新宿の初台の友人宅に居候をしていた30歳前には毎日図書館に行っていました。再就職活動と読書とお酒に勤しんだ数ヶ月でした。

それからあまり人から本を借りて読むことはあまりないのですが(最後に借りたのは村上春樹のアンダーグランド)、本日久しぶりに人から本を借りました。

「iモード事件 松永真理 角川書店」
装丁がいいですね。売れたんでしょうね、この本(多分)。

タイ・バンコクで見たTシャツ ブッシュJr

2005-07-25 09:02:59 | 歴史・戦争
バンコクに旅行に行きました。
前もあったTシャツを目にしました。
ブッシュJrとビンラディンの両人の顔写真があり、双方ともテロリストだといったもの。

読了本
「幸運なる二世 ジョージ・ブッシュの真実 J・H・ハットフィールド 青山出版社」
なかなか興味深い1冊です。書かれてあるすべてをそのまま鵜呑みにするのはすべての本にいえることですが、一番避けねばならないことでしょうが。

ひとつ、私がブッシュJrをすごいと思えるのはお酒を止めた事。人間やればできるものです。

昨日読了、「世界の中心で、愛をさけぶ」

2005-07-24 23:42:54 | 思想・文学
昨日、バンコクのホテルにて読了
「世界の中心で、愛をさけぶ 片山恭一 小学館」

物語は根本的な絶望感を与えず、中途半端な浮遊感があるように思えます。上手い文章もあります、が、第5章があること自体が過剰です。第4章の最後の方の「~海面に落ちた。」で終わるべきなのでは?
「ノルウェイの森 村上春樹」との根本的な違いは死の理由の明確なこと、つまり読み手にその意味づけは問いかけられないこと。

何故か今、「友情 武者小路実篤 新潮文庫」(読了本)を連想しました。

スターバックスとは?

2005-07-23 14:13:11 | 政治・経済
日本では渋谷の目立つところにあるスターバックスはバンコク、シンガポールでも街のいたるところで見かけます。

読了本
「スターバックス成功物語 ハワード シュルツ、ドリー ジョーンズ ヤング 日経BP社」

ある街から出発したコーヒー屋さんが広がるその機転となった人物の入社から語る物語。会社が大きくなるということはスタート時のままではいられないと読んだ私はやはりひねくれものでしょうか?


バンコク喪服支店 深田佑介

2005-07-22 18:51:35 | 思想・文学
実話を元に作られた小説というのは必然とあれはどこの会社だよと話されるものです。

読了本
「バンコク喪服支店 深田佑介 文春文庫」
モデルと噂された銀行も合併した先に呑み込まれてしまった感は否めません。

個人的には深田佑介の小説は「炎熱商人 文春文庫」(読了本)が一番面白かったですね。

「限りなく透明に近いブルー」村上龍

2005-07-21 21:54:05 | 思想・文学
村上龍という作家についてはどのように思うか、それは小説を書けない小説家。マンガ界の江口寿みたいなものと思っておりました。

読了本
「限りなく透明に近いブルー 村上龍 講談社」
多分単行本で読んだと思いますが(それくらい昔の話)、明確に覚えているのは題名だけ。村上龍も若かりし日には題名だけで売り上げが上がったとインタビューで答えております。また、村上龍の長かりし不発は、山田詠美だったか、「危険水域に皆がきた為、目立たなくなった」と、ここにあるのでしょうか?単に才能の枯渇だと思っていましたが・・・・・・。

「半島を出でよ」が評判ですね。もう一度騙されたつもりで読んでみるつもりです。



スティーヴ・エリクソンの魅力とは?

2005-07-20 23:59:00 | 思想・文学
本棚を見ましたら、ずっと読めずに置いてある本が目に留まります。

入手済み挫折本
「ルビコン・ビーチ スティーヴ・エリクソン 筑摩書房」
手付かず本
「Xのアーチ 同上 集英社」

ルビコン・ビーチの読書があまりにもきつかったのですが・・・・・・。こんな挫折は志賀直哉の「暗夜行路」以来です(結局この本は何とか再チャレンジして読み終えましたが)。

どなたか、スティーヴ・エリクソンの魅力など、お教えいただければ幸いです。

ある歴史の娘 犬養道子

2005-07-18 02:53:46 | 歴史・戦争
「話せばわかる」の犬養毅の孫娘であり、指揮権発動の健の娘道子、その回想。

読了本
「ある歴史の娘 犬養道子 中公文庫」
肉親が感じた時代の流れを自分は読み取ることができたのか、疑問です。表現が変ですが、静かな本でした。

ところで、何となく犬養道子は宜保愛子に似ていると思っているのですが・・・・・・。