「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

昨日読了、「屍泥棒 ブライアン・フリーマントル」

2006-07-24 20:32:41 | 思想・文学
昨日読了
「屍泥棒 ブライアン・フリーマントル 新潮文庫」

何故か我が家にあった本です。
12話の短編が1冊に入っているこの本、読後感はどこか物足りなかった気がします。1つ1つの短編が期待していると、ばさっと終わってしまいます。

長編で書くべき内容なのでしょう。実際、長編が書かれているようですが(あとがきによると)。

この1冊は別に読む必要はなかったかな、というのが正直な印象です。

元宮内庁長官のメモ(昭和天皇のことば?)

2006-07-21 08:47:27 | 歴史・戦争
昨日から元宮内庁長官のメモがニュースに出ています。
A級戦犯が合祀されているから、という理由で靖国神社へ行かないと・・・・・・。

歴史的には価値あるものとしても、そのメモの信憑性など検証の余地があるはずです。
ともあれ、この時期にいきなりこのようなメモが出現すると言う胡散臭さはぬぐえないものがあるのではないでしょうか?

入手本、未読
「昭和天皇の戦争 勝野駿 図書出版社」

明治憲法下での国責(国政と軍事の双方)は天皇にあるので、ちょっとおいおいという印象です。たとえ、自分の意に沿わないものだとしても、認可したのは誰であるのか?
もし、これが事実であれば、あなたにそれを言う資格はないということだけは確かでしょう。

また、歴史的には価値ある資料かもしれませんが、元宮内庁長官がこのようなメモを残してはいけません。

昨日読了、「優雅な生活が最高の復讐である カルヴィン・トムキンズ」

2006-07-20 08:06:46 | その他
フィッツジェラルドが「夜はやさし」の主人公のモデルとしたジェラルドとセーラのフランスでの生活などを記した1冊。

昨日読了
「優雅な生活が最高の復讐である カルヴィン・トムキンズ 新潮文庫」

芸術家の人々を魅了した夫婦が、そこにいたときを本人たちから聞き取ったもの。


しかし、立ち読みできる1冊。この定価が514円+税とは・・・・・・。
購入したくなるように関連する人たちの作品をからめた年表でもつけてはどうでしょうか?

昨日読了、「五衰の人 徳岡孝夫」

2006-07-17 08:39:12 | 歴史・戦争
なかなか興味が尽きない1冊でした。

昨日読了
「五衰の人 三島由紀夫私記 徳岡孝夫 文春文庫」

この本を魅力的な1冊にしているのは明らかに著者の三島由紀夫に対する心情的シンパシーが文章の中に読み取れるからでもあるのかな、と思えます。人が輝くばかりの才能に恵まれた1人の人間に偶然出会うことの僥倖と戸惑い。はたして自分自身にこのような機会が生じた時に、同じ態度が取れるのか・・・・・・。

オススメの1冊です。

ただし三島由紀夫の本をせめて1冊読んで手に取ることを。できれば「豊饒の海」全4冊を読んで手に取ると言うことなし。
私の場合、3日で4冊読んだのは11~12年前のことでした。

本日購入、「五衰の人」「優雅な生活が最高の復讐である」「パルムの僧院(上)(下)」

2006-07-14 22:29:57 | その他
本日は古本屋の近くまで行ったおりに3冊購入。

「五衰の人 三島由紀夫私記 徳岡孝夫 文春文庫」
3.80シンガポールドル(定価476円+税)
知人が曰く、自分を見て欲しいだった三島由紀夫についての本。

「優雅な生活が最高の復讐である カルヴィン・トムキンズ 新潮文庫」
4.30シンガポールドル(定価514円+税)
フィッツジェラルドの名著、夜はやさしのモデルになった人物について

「パルムの僧院 (上)(下) スタンダール 新潮文庫」
上下合わせて3.00シンガポールドル(定価 上438円+税、下514円+税)
年を取ってきたせいか、古典を手に取るようになってきています。

早速、三島由紀夫についての五衰の人を手に取りました。

昨日読了、「サンダカンの墓 山崎朋子」

2006-07-14 07:45:31 | 歴史・戦争
昨日読了
「サンダカンの墓 山崎朋子 文春文庫」

本の内容は一読の価値あるとは思いますが、書かれた時代がそうなのか、ご本人がそういう人なのか。作者の筆に関してちょっと引っかかるものがあります。過剰な感情移入とその表現をマルクスの唯物論的思想なども持ってきたりもして書かれると、ちょっと・・・・・・です。

作者に対し生理的嫌悪感をいだく1冊でもあります。

7月8日(シンガポールタイム)読了、「20世紀特派員1 産経新聞」

2006-07-09 00:58:04 | 歴史・戦争
7月8日(シンガポールタイム)読了

「20世紀特派員1 産経新聞 扶桑社文庫」

四章あるこの本は
1、ロシア革命とソ連
ソ連の設立から解体について
2、太平洋序曲
戦前の日本の世界舞台への進出
3、隣国への足跡
日本と朝鮮半島
4、アメリカとその「敵」
戦時期における日本人、日系人の苦闘と米国政府。米国政府の共産主義への対応の歴史(主に戦中、戦後の冷戦下において)

簡単にあげるとこのような項目につき各記者が文章を書いています。
簡単な注がついており、読みやすいこの本はなかなか楽しめました。

ちょっと厚い本なので、寝室において寝る前に少しずつ読んでいました。
この手の本はいっぺんに読むと辛いので。

「20世紀特派員2」も読了済み。

昨日読了、「墜落遺体 飯塚訓」

2006-07-03 08:04:29 | その他
先日はマスコミの目で見た墜落事件を物語の中でよみましたが(クラーマーズ・ハイ 横山秀夫 文春文庫)、今回は警察側の遺体確認を担当した著者が記した本を手に取りました。

昨日読了
「墜落遺体 御巣鷹山の日航機123便 飯塚訓 講談社+α文庫」

飛行機事故の遺体についてのすさまじさが文章の中からも読み取れる1冊です。
また、遺体確認に関して尽力した人々の物語でもあります。
考えさせられる本です。

生き残った4人がいつの日かその時を語る日が来るのでしょうか?

本日読了、「となり町戦争 三崎亜記」

2006-07-02 10:40:49 | 思想・文学
先日購入した本を読んでみました。

昨日読了、
「となりまち戦争 三崎亜記 集英社」

読むにつれてどこかで読んだ、既読感というものが生じました。そうです、確実に指摘できることは、村上春樹の小説のような・・・・・・。それでも前半は独特の世界が組み立てられていたと思うのですが。

それを差し引いても妙な読後感を残す、読んでもいいかな、という本です。

題のつけ方がうまいですね。