「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

08年11月2日読了、「国家の罠 佐藤優」

2009-05-23 22:40:20 | 政治・経済
08年11月2日読了、

「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて 佐藤優 新潮社」

なかなか面白い1冊です。
佐藤優が書く本でもちょっと頭を使う本のひとつ。

国策捜査というものがあるということ。
容疑者=犯罪者 ではないということを知る必要があるということ。
何の理由かわからないままに誰でも穴に落ちる可能性があるということ。
その時にどう行動すべきか、どう精神を保つか。
組織から切り捨てられた時には?
ぜひサラリーマンの方々には一読していただきたい本です。


これを読む人は、ぜひ「自戒する帝国」も合わせて読んでみてはと思います。

佐藤優の本は、立ち読みで十分なものと、再読してみたくなるものとの落差が激しいこと。
まぁ、これだけの本を書いておけば仕方がないとは思いますが・・・・・・。

08年6月9日読了、「これからのアジアこれからの日本 長谷川慶太郎 中西輝政」

2008-12-06 22:40:06 | 政治・経済
6月9日読了、

「これからのアジアこれからの日本 100年の歴史から未来を読む 長谷川慶太郎 中西輝政 PHP研究所」

97年に出版された本が誰からもらったのか、ありました。
結構予想している本を10年後に読むと・・・・・・。

歴史から未来を読むという視点なので、まだ読めます。

’08年4月7日読了、「チップに賭けた男たち ボブ・ジョンストン」

2008-11-02 18:22:40 | 政治・経済
’08年4月7日読了。

「チップに賭けた男たち ボブ・ジョンストン 講談社」

半導体技術をめぐる日本人技術者の奮闘をイギリス人人が記した1冊です。
これは海外で働く日本人にはお勧めの本、特にメーカー勤めの人には。

この会社がこのようなことを、と思うことでしょう。

私自身読了後、半導体メーカー勤めの友人に勧めました。

2月20日読了、「お笑い 外務省機密情報 テリー伊藤 飛鳥新社」

2008-03-10 20:54:26 | 政治・経済
2月20日読了、

「お笑い 外務省機密情報 テリー伊藤 飛鳥新社」

大使館でいやな思いをしなかった人はいないでしょうね。
そう言えば80年代後半にメルボルンの領事部の日本人(女性)から、かなりひどいこと言われた記憶があります。
ここシンガポールでも勘違いした名物ばばぁがいました。
タイでは怪しい噂の日本人職員がいました。

緊急の場合、日本大使館にだけは逃げ込まない。これは判る気がします。
(もし逃げ込めるものならば戦国時代の砦みたいなアメリカ大使館に逃げ込みたいです。)

ところで何故日本の祝日と現地の祝日双方休むのだろう。

本日読了、「ニッケル・アンド・ダイムド バーバラ・エーレンライク」

2008-02-03 21:43:24 | 政治・経済
副題、アメリカ下流社会の現実 と言う文字にひかれて買った1冊。

「ニッケル・アンド・ダイムド アメリカ下流社会の現実 バーバラ・エーレンライク 東洋経済新報社」

を本日読了。

低賃金労働者の中に自ら飛び込み綴られたこの1冊には、どうしようもない諦観とも言えるものを持つ低所得者の中で働いた著者の疑問や怒りなどが淡々と模倣者として書かれています。

働いても自らの給与で生活を営んでいけないというのは、やはり何かが間違っているような気がします。
アメリカ(合衆国)では、賃金などのよる階層化が進むにつれ、特に富裕層からの貧困層への無関心による存在の透明化が問題をより深刻化するとのこと。

果たして日本社会はどうなっているのでしょう。この本を読むことで日本社会の階層化(所得による)を考えてと、日本社会も同じ方向に向かっているのは間違いないでしょう(と思えます)。
交流がなく、見ることもない貧困層への救済はどのようにされうるのか、大いなる問題のように感じられます。

本日読了、「反転 田中森一」

2007-12-29 21:55:57 | 政治・経済
25日に読み終えた本「特捜検察の闇 魚住昭」でも取り上げられている弁護士、田中森一の著作を本日読了。

「反転 田中森一 幻冬舎」

サブタイトルは、「闇社会の守護神と呼ばれて」とあります。
実刑判決の序章から始まり、自らの生い立ちから始まるこの本、下手な小説よりも面白く読みきりました。
実刑判決を受けた事件は、本人が書いてあることは当然のこと事件を自分から見ているので、すべてが真実と言われるのかどうかは疑問ですが、大方が事実であれば無罪と信じる著者が正しいのかもしれません。
また、バブルの時に生じた不良債権、銀行の政府の責任を、すべてバブル紳士と呼ばれた彼らに負わせるのはやはりこの本にあるようにフェアーでないと思えます。

先の本と合わせて読むとなおよしといったところでしょうか。

出た当時、話題の本だけあって、なかなか興味深く読み終えました。


12月25日読了、「特捜検察の闇 魚住昭」

2007-12-29 21:40:55 | 政治・経済
25日読了

「特捜検察の闇 魚住昭 文春文庫」

逮捕されるということが、悪と世間ではみなされますが、経済犯罪と言われるものには、国策捜査が絡んでくると、逮捕自体が不当ではないかと思われることもあるのだなと実感される1冊です。

安田弁護士は最近も死刑反対における法廷闘争において、批判されていますね。

書かれてある事件の関係者の家族、知っている人がいます。
世間とは狭いものです。

本日読了、「大地の咆哮 杉本信行」

2007-11-11 14:12:19 | 政治・経済
11月9日、古本屋で11.30シンガポールドルで購入した本を本日読了。

「大地の咆哮 杉本信行 PHP」

上海総領事の職にあった著者の目から見る中国の現実を記した1冊です。

興味深い考察や事実を易く書かれたこの本は、オススメの1冊です。
かの国のどうにも動きの取れない政治経済の状況がこの本からは読み取れます。
どう日本が、日本人が付き合っていくかが、示唆されてもいます。

悩み自殺した領事館員のことが、またご自身の病状がこの本を記す要因であったのでしょう。
しかしながら、今更ながらに女性問題で脅される外務官僚の用心のなさというものも考えてしまいます。

昨日読了、「首脳外交 嶌信彦 」

2007-07-06 08:14:43 | 政治・経済
昨日読了、

「首脳外交 先進国サミットの裏面史 嶌信彦 文春新書」

1975年にフランス大統領、ジスカールデスタンによって提唱され、実現したサミットに関して書かれた1冊です。

25回のサミットに関わってきた著者が記する首脳外交のあれこれがつまったこの本。前半に比べ後半をあまり面白く感じないのは、本が書かれた当時(911テロ前)と現在では社会状況がまた一段と変化したためなのかもしれません。

最後にサミット史年表付き(’75年~’99)

昨日読了、「グーグル Google 既存のビジネスを破壊する 佐々木俊尚」

2007-02-28 22:54:50 | 政治・経済
日本に持って帰ったスティーヴ・エリクソンの本は読みきっていないのに、帰国時に購入した本を先に読了。

「グーグル Google 既存のビジネスを破壊する 佐々木俊尚 文春新書」

非常に参考になる1冊でした。グーグルの存在が新たなビジネスを生み出すのと同時に無視されることの不安を感じさせます。NHKスペシャルでのGoogle特集を見ていると、なおいっそう楽しめる1冊です。この本ではGoogle自体への物理的なアプローチがないので、NHKスペシャルのGoogle経営者や検索をどう上位に持っていくかの会社の存在をTVで見ることによって、より現実感が感じられることでしょう。

しかし、サラリーマンNEOで見た、社内食堂がうらやましい。

本日読了、「眞説 光クラブ事件 保坂正康」

2006-11-12 22:21:06 | 政治・経済
本日読了

「眞説 光クラブ事件 東大生はなぜヤミ金融屋になったのか 保坂正康 角川書店」

保坂正康の本にしては、あまり面白みを感じなかった1冊です。
ライブドア事件の時にクローズアップされた光クラブ事件ですが、(著者の指摘する)事件当事者が受けた戦争と言うものからの傷の存在を考えるに類似事件とは考えにくいものです。

三島由紀夫と同じ講義を受けていた事実(他と交わろうとしないふたりを他の学生が記憶)、どうやらふたりの間には交流があったであろうという著者の推測。
日本マクドナルドの会長であった藤田田が学生時代に光クラブにかかわりがあったこと(著者は藤田に会えず)。
著者は色々な人たちにコンタクトを取った様子が描かれています。

私の思い過ごしかもしれませんが、この本には著者が知りえて、書かなかったことの存在を何かしら感じます。何やらじれったいものの存在ですが。それが今ひとつこの本のに深みを感じない理由なのかもしれません。



昨日読了、「政党崩壊 伊藤惇夫」

2006-11-12 21:45:57 | 政治・経済
昨日読了

「政党崩壊 永田町の失われた十年 伊藤惇夫 新潮新書」

政治改革を錦の御旗にして政界を蹂躙した新党ブーム。その渦中にあってインサイダーとして存在した著者から見た十年間。

与党への復帰に向けて浮き足立つ自民党と与党政治家、そして小沢を中心とした自民党への工作。社会党という万年野党の与党になった後の消滅(社民党となった社会党はその残滓にしかすぎないと思えます)。現在民主党の党首となった小沢と言う政治家によって動かされた政界再編。小泉の登場がなければ現在は別の政治的枠組みが出来ていたのかもしれません。
さて、これからどう政党の枠組みが動いていくか・・・・・・。著者の言うところの統一意思を持つ政党の登場があるのか?

オススメの1冊です。


細川(護熙)元首相いきなりの政界引退と戦前の近衛元首相の行動を何となく連想してしまいました。

また、思い出します。宇野総理の参議院選挙、私がアルバイトでポスターの配送手配をしていた自民党県連の総理の選挙ポスターはお蔵入りでした。