「さとかず」の読書のススメ

シンガポールから送る独断的な読書録
(基本ルールとして、単行本は出版社名、文庫本は文庫シリーズ名を記載)

本日読了、「葉桜の季節に君を想うということ 歌野昌午 文春文庫」

2008-01-13 18:43:07 | 思想・文学
本日読了、

「葉桜の季節に君を想うということ 歌野昌午 文春文庫」

物語のスピード感などは、あまり読書になじみのない人にはとっつき易いのかも知れません。
しかし、ひねりにちょっと無理がないでしょうか?
個人的には読書にかけた時間を思うと、人には勧められません。本のカバーの文句につられて買うものではないものの、やはり自らの直感(単行本では買うべきものではない)は当たっていたと再確認。

ミステリーにしてももう少し濃密な物語が読みたいものです。
ただ、この題は上手いと思えます。題で本を手に取るということはあるので。

1月11日購入、「葉桜の季節に君を想うということ」「ニッケル・アンド・ダイムド」

2008-01-13 18:35:32 | その他
シンガポールの古本屋で購入

「葉桜の季節に君を想うということ 歌野昌午 文春文庫」6.30ドル
単行本をぱらぱらめくった時には、古本でも購入する気がなかった1冊。文庫本ならばいいやと思い購入。

「ニッケル・アンド・ダイムド アメリカ下流社会の現実 バーバラ・エーレンライク 東洋経済新報社」12.00ドル
アメリカ合衆国の低所得者階級という人たちがどのような生活をしているのか、垣間見るのにはいいのかなと購入。

1月5日読了、「バクダッド憂囚 吉松安弘」

2008-01-13 18:28:45 | その他
先週の日曜日に読了した1冊、

「バクダッド憂囚 商社マン・獄中の608日 吉松安弘 新潮社」

イラク、フセイン政権、イランとの戦火を交えている時代にプロジェクトの売り込みの為に当地を訪れていた商社マンが汚職の罪を被せられて囚われの身となったノンフィクション。

確か映画「ミッドナイト・エキスクレス」、麻薬の運び屋をし、空港で捕らえられたアメリカ人を主役に作られたものがあった記憶がありますが、この本はふとしたことから駐在で訪れている国で囚われの身となる何とも他人事とは思えないノンフィクションです。

何故ならば、私も90年代のバンコクで手錠をかけられ、連行されかかったことがあるのです。理由はパスポートの不携帯。

日本の常識は世界の非常識とも言われますが、海外で暮らし生計をたてている身、くれぐれも気をつけたいと思います。

本日読了、「世界のすべての七月 ティム・オブライエン」

2008-01-02 12:16:10 | 思想・文学
今年の初読みは本日読了、

「世界のすべての七月 ティム・オブライエン 文藝春秋」

ノスタルジー溢れる1冊です。
ティム・オブライエンといえば、当然出てくるベトナムの話。この本の登場人物のひとりはやはりベトナム出兵者でした。
どきどきしながら読む1冊ではないものの、短編を長編に作り直しただけあって、ひとつひとつが各登場人物の物語になっているという形のこの本を読むと、時代は異なるものの自分の学生時代を思い出すのでした。
読者はこの1冊を読むことで自分のノスタルジーをそれぞれに感じるのではないでしょうか?30歳未満には???の小説かも?

訳は村上春樹、あとがきでは、将来60年代に青春を送った人の物語を書きたいと書いているのが楽しみでもあるのでした。