“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

米の特別隔離

2012年01月03日 06時00分07秒 | 蜂助の呟き
こんにちは。蜂助です。今日は、放射性物質に汚染された米の特別隔離の話です。

 年末の御用納めギリギリに、農水省が4月からの食品中の放射性セシウムの新基準に合わせて、1キログラム当り100ベクレルを越える米の特別隔離対策を発表しました。

 100ベクレルを越える米が一ヶ所から見つかっても。その地域全体のコメが同じような濃度で汚染されているとは限りません。2012年度産米では、福島県が県内29市町村の約2万5千戸を対象に進めている緊急調査結果や要因分析などを踏まえて県や市町村と協議して、500ベクレル超の米が見つかった地域を含めて、作付け制限をけける具体的な範囲を決めることになっています。

 現在ある米で、市場に流通しないように隔離するのは、現行の暫定基準値の500ベクレル超が検出され政府が出荷制限をかけた地域で生産された米3600トン強と、福島県の緊急調査で新基準案の100ベクレル超た見つかった米を生産した生産者の米200トン強の合計4000トン程度だそうです。

 隔離する米は産地の倉庫で市場に流通しないようにし、廃棄・処分には国や地方自治体、関係団体が一体になって対応するとしています。

 消費者にとっては、これでひと安心ですが、生産者はたいへんです。

 米を生産する農家は、米を買ったことなんかありません。そのうちお金で補償されるかもしれませんが、スーパーなどから買ってこなくてはならないのです。米を買うたびに、米を炊くたびに、米を食べるたびに、やりようのない怒りを感じ屈辱を味合わなければなりません。なによりも自分や身内が作ったお米が日本一美味しい米なのです。

 田んぼは耕作しないと、荒れてゆきます。2012年に作付けしない田んぼはいつになったら作業できるようになるのでしょうか。先祖から受け継いだ田んぼを荒れさせることは、情けないに違いありません。家族で一緒にやれた共同作業もできなくなります。一度荒れてしまった田んぼは元にもどすことは困難です。

 農家は米や野菜を生産しているだけでなく、生活そのものが農家なのです。農家には昔から百の生業(なりわい)があると言われていますが、自家用の食べ物を作り、身の回りの物も作り、地域の環境を守り伝統文化を継承しており生活そのものが農家なのです。

 このような生業(なりわい)を破壊した原発を改めて心から許せないと思います。

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