“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

戦争責任とアジア

2013年01月05日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
<村山内閣総理大臣談話「戦後50周年の終戦記念日にあたって」(いわゆる村山談話)>1995年8月15日

 先の大戦が終わりを告げてから、50年の歳月が流れました。今、あらためて、あの戦争によって犠牲となられた内外の多くの人々に思いを馳せるとき、万感胸に迫るものがあります。
 敗戦後、日本は、あの焼け野原から、幾多の困難を乗りこえて、今日の平和と繁栄を築いてまいりました。このことは私たちの誇りであり、そのために注がれた国民の皆様1人1人の英知とたゆみない努力に、私は心から敬意の念を表わすものであります。ここに至るまで、米国をはじめ、世界の国々から寄せられた支援と協力に対し、あらためて深甚な謝意を表明いたします。また、アジア太平洋近隣諸国、米国、さらには欧州諸国との間に今日のような友好関係を築き上げるに至ったことを、心から喜びたいと思います。
 平和で豊かな日本となった今日、私たちはややもすればこの平和の尊さ、有難さを忘れがちになります。私たちは過去のあやまちを2度と繰り返すことのないよう、戦争の悲惨さを若い世代に語り伝えていかなければなりません。とくに近隣諸国の人々と手を携えて、アジア太平洋地域ひいては世界の平和を確かなものとしていくためには、なによりも、これらの諸国との間に深い理解と信頼にもとづいた関係を培っていくことが不可欠と考えます。政府は、この考えにもとづき、特に近現代における日本と近隣アジア諸国との関係にかかわる歴史研究を支援し、各国との交流の飛躍的な拡大をはかるために、この2つを柱とした平和友好交流事業を展開しております。また、現在取り組んでいる戦後処理問題についても、わが国とこれらの国々との信頼関係を一層強化するため、私は、ひき続き誠実に対応してまいります。
 いま、戦後50周年の節目に当たり、われわれが銘記すべきことは、来し方を訪ねて歴史の教訓に学び、未来を望んで、人類社会の平和と繁栄への道を誤らないことであります。
 わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。また、この歴史がもたらした内外すべての犠牲者に深い哀悼の念を捧げます。
 敗戦の日から50周年を迎えた今日、わが国は、深い反省に立ち、独善的なナショナリズムを排し、責任ある国際社会の一員として国際協調を促進し、それを通じて、平和の理念と民主主義とを押し広めていかなければなりません。同時に、わが国は、唯一の被爆国としての体験を踏まえて、核兵器の究極の廃絶を目指し、核不拡散体制の強化など、国際的な軍縮を積極的に推進していくことが肝要であります。これこそ、過去に対するつぐないとなり、犠牲となられた方々の御霊を鎮めるゆえんとなると、私は信じております。
 「杖るは信に如くは莫し」と申します。この記念すべき時に当たり、信義を施政の根幹とすることを内外に表明し、私の誓いの言葉といたします。
【北京】中国外務省の華春瑩(フアチュンイン)副報道局長は4日の定例記者会見で、菅官房長官が政府の歴史認識を示す新たな談話作りを検討すると表明したことに関し、1995年の村山首相談話の踏襲が望ましいとの考えを示した。
 華副局長は「村山談話は日本政府が過去の侵略と植民地支配で被害を受けたアジア各国の人々に示した厳粛な認識であり、各国が重視している。日本が歴史を鑑(かがみ)として未来を志向する精神に基づき、問題を適切に処理することを期待する」と述べた。
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河野談話

2013年01月05日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
歴史的事実をありのままに受け入れて、謝罪、反省し、今後繰り返さないとの決意、意志こそが国として必要なことではないかと思います。ここの国民、軍人が謝罪したとしても、国家(日本軍)が行った戦争犯罪を謝罪、払拭することにはなりません。国家としての正式な謝罪が必要なことは当然のことです。
改めて、河野談話とは何かを確認したいと思います。自民党、安倍政権が敵視し、攻撃するような内容は入っていません。事実を淡々と述べ、日本政府としての反省と今後の戒めとするとの内容だけです。このレベルの談話すら容認できないほど、彼らは過去の日本、日本軍の野蛮で、かつ、無法な侵略戦争であることが歴史的に残ることを「恐れて」いるのだと思います。

<慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話 1993年8月4日>

 いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。
 今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
 なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。
 いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。
 われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
 なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。
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安倍政権の歴史の改ざん

2013年01月05日 07時54分02秒 | 臼蔵の呟き
自公政権は、政権開始から最も熱心に意思を情報発信しているのが歴史認識、中国アジア戦争と慰安婦問題です。彼らが、総選挙にあたって強調した憲法改悪に直結した政治課題を最優先して対応しています。

この歴史問題は事実であり、慰安婦を軍隊、官憲が関ったどうかで日本政府が関与した、しないといい逃れることが出来ない戦争犯罪問題です。日本軍の侵略に当たって、戦地において従軍慰安婦施設を設けて軍事化における性奴隷としたことは事実です。この事実は否定し、消し去ることが出来ないものです。また、この従軍慰安婦の強制連行、施設への隷属などは多くの慰安婦の証言から明らかになっています。これらの事実を日本政府、日本軍は知っていたのであり、その従軍慰安婦を軍人に与え利用させたことは否定しようの無い、事実です。これらのことを総合してみて、国家(軍隊)関与した歴史的犯罪とみなすのはきわめて政党であり妥当性のあることです。この点を謝罪した河野談話を閣議決定していない談話として、否定することが韓国、中国、その他の侵略された国家との関係を悪化させることになることは明らかです。

この点では、ドイツはナチスドイツがユダヤ人を大量虐殺した事実を認め、謝罪し、戦後の現在までも法律により、虐殺は無かったとする解釈を禁じていることと対照的です。ドイツがEU,世界各国との関係を正常化し、世界的に地位を築く上でこのことが大きな要因となっています。日本が本当に世界で、アジアで安定的に関係を築きたいのであれば、戦争犯罪、侵略戦争の謝罪、反省、現行憲法の精神を肯定した歴史観に立つことしか生きる道はありません。

世界各国、アジア諸国は、政権が変わるたびに歴史認識、戦争犯罪、従軍慰安婦問題を蒸し返し、否定を持ち出すような政権、国家をまともな国として相手にするはずもありません。こんな簡単なことですら理解できない安倍、安倍政権の稚拙な認識、外交姿勢は今後のアジア各国との関係を悪化させるしかないと考えられます。このような党が議会多数、政権党になってしまった事実を認めた上で、このような自公政権への批判と歴史認識の改ざんを許さない闘いを国民的な運動として行う必要があります。

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