ガラスの靴

今日は台風が去った翌日


風も強く、暑さも厳しかったですね。


譲渡会場は、新しい飼い主さんとの出会いを待ってる子猫たちであふれています。


実は、昨年相談を受けてから丸１年・・・・ほぼ毎週譲渡会場に通って下さった方がいました。


キジの女の子、と言っても出産も経験した母猫で大人猫です。


子猫たちは、すぐに希望が入りました。


今年の春、いっしょに通ってきていた兄弟にも声がかかりました。


でも・・・この子には、なかなかいいお話が来ないのです。


あきらめないでくださいねとお伝えして、閉会時にお迎えにくる保護主さんにお返しするとき


スタッフさんたちも申し訳なさでいっぱいになっていました。


でも、きっとどこかに必ずこの子の良さをわかってくれる人がいるはずだと信じていました。


あきらめたら新しい縁は探せません。


そして、先週ついに運命の出逢いが待ち受けていました。


数多の子猫を押しのけて、希望するのはこの子ですとおっしゃっていただけたのです。


そして、１週間のステイののち・・・正式に迎えたいと、迷いなどないですとお返事をいただきました。


怖がりで、まだ思う通りに触ることもできないのに


優しいまなざしで見てくれているのがわかるのです。


早くなじんでもらいたいと頑張ってくれているのが伝わるのです。


本当に嬉しかったです。


だから・・・どの子も、あきらめることなく望んでくれる人と出会えるように


譲渡会に参加して、見てもらうのって大切だと思いました。


選ぶ理由はそれぞれ違います。


可愛いから、楽しいから、抱っこできるから


留守番できるから、柄が好きだから


そういう一般的な理由以外にも、この淋しそうな表情の子をわたしが何とかしてあげたいとか


どうせなら、絶対他の人がもらわない子をうちがお世話したいからとか


亡くなった先代にそっくりだからとか


特別な縁を感じて迎えて下さる方もいらっしゃるわけです。


今日も、やる気のなさ全開で、へそ天のおちびたちに、必ず佳い縁を探すからみんな頑張れと


心の中でエールを送っていました。


今日、選ばれた子は今日の神様がついていてくれたけど


来週は別の神様が違う子に縁を授けてくれるはずです。


シンデレラが王子様に見初められたのは、自らドレスを身にまとい舞踏会に行ったからです。


参加しない限り、ガラスの靴を心に置いてくることはできません。


そして、継続参加ができるようにわたしたちはしっかり調子を整えてあげたいと思います。