くもん君は2022年の6月8日に、
とあるマンションの一角で保護しました。
元々、迷い猫じゃないかと相談があった雌猫がいたのですが
結局、その雌猫がいついて繁殖してしまいました。
4匹の子猫をベランダで産んでしまったという話に発展して
対応することになりましたが、妊娠した時点で相談してくれたら
大がかりなレスキューや、
その後の長期にわたる里親探しにならなくても済んだのにと思いました。
また、当時
ボランティアに相談すれば、すべてを任せられるみたいな
安易な考えが相談者に見え隠れしていて
そこも違うことを、きちんと説明するところからのスタートでした。
まだ小さいのに威嚇の激しい野良猫気質の兄弟姉妹たちでした。
その中の1匹が、くもん君です。
正当派のキジトラ猫で、可愛い顔して、はじめはご飯食べない
攻撃する、怖がる、びびる・・・おいおいでした。
いろいろありましたが・・・。
毎日過ごすうちに、甘えん坊の可愛い子に変身していきました。
横になると脇に入って寝てしまうほど、人間大好きな猫になっていきました。
わたしの元から、次のスタッフさんに移動すると
『自分に恋してます』とおかしなコメントが来るほど
ストーカーみたいに甘えていたようです。
そしてさらに大きくなって、また次の預かりスタッフさんに移動しましたが
やはりここでも『わたしのことが大好きです』と自慢していました。
こうなると、どこのお宅に行っても間違いなくなじむだろうし、
愛されキャラでその後の生涯を過ごすんだろうと
そんな風に思っていました。
そして運命の里親さんが現れて・・・
思ったとおり、何の心配もなく100点満点の猫として
大切な家族にくわえていただき生活をしていたのです。
そのくもん君が6月17日の朝に突然死してしまったと
ご連絡をいただきました。
前日から調子が悪くなり受診したところ、心臓の動きの悪さを指摘されて
専門の先生に診てもらうことになっていた矢先のことだったそうです。
里親さんからは
優しくて賢い、素敵な猫と出会わせて頂きまして
本当にありがとうございましたと・・・。
そして
急のことで寂しくて寂しくて、今でもひょっこりどこかから
出てきそうです。
そんな言葉もそえられていました。
くもん君が里親さんのところで過ごした5か月。
きっとくもん君はご家族のストーカーになっていたんだろうし
またたくさん愛されて過ごしていたんだと思います。
本当に印象深い、可愛い子でしたから
スタッフさんたちも、とてもショックを受けていました。
里親さんが送ってくださった中に、くもん君を選んでくれたお嬢さんとの
ツーショットがありました。
愛おしそうに抱きしめるその腕の中にはくもん君がいます。
見つめる先にはくもん君がいます。
この1枚に・・・こみあげるものを抑えられなくなってしまいました。
亡くなってしまったことは、わたしたちも本当につらくて苦しいし
里親さんはそれ以上だと思うのですが
この1枚の写真で・・・このレスキューは無駄ではなく
わたしたちのやってることは絶対に間違っていないと思うことができました。
何度も画面に向かってありがとうを繰り返し
そして、くもん君に心の中でたくさん話しかけました。
愛おしいと感じる心、大切だと思う気持ちを
ちゃんと伝えることができたんだね
えらかったね。
たくさん愛情をかけてくれた里親さんにも感謝でいっぱいです。
愛され猫のくもん君
また戻ってきてほしいです。
あの可愛かった仕草を見せてほしいです。
少し休んだら、必ず戻ってきてね
それまで・・・またね。
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猫の病気に意外と多いのが心臓病です。
先天的なものもあります。
年を重ねて様子がおかしいとわかってから受診して気づく病気とは違って
なかなか気づきにくく、突然死になるケースも多いです。