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そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

多頭地区の終わらないTNR

2022-04-07 04:09:17 | 多頭飼育の相談現場
昨年6月に入った相談です。

近隣畑で母猫が4匹の子猫を生んでしまったけれど
母猫の手術と子猫は保護場所がないけれど、何かいい方法はないか
相談させてもらいたい

そんな内容でした。
スタッフさんに出向いてもらったところ・・・。

相談内容とは、まったく異なった現場でした。
相談者さんの思ってる子だけではなく、これはびっくりな多頭の現場でした。

毎年、相当数生まれて、相当数亡くなり、どこかに行ってしまう子もいたり
よそから流れついたりしてる子もいるだろうという地域。

ざっと・・・何匹?
ともかく正確な数の把握はかなり難しいと報告が来ました。
やたら黒猫多くて見分けがつきません。







子猫も何頭かお目当ての子以外で、隠れてるところを見つけたようです。





※周辺を歩いて情報収集すること

※相談者さんがどこまでやろうとしているのかしっかり意思疎通をはかること

※近所で協力してくれている人を募るなり探すこと
(資金面・捕獲器の設置場所・搬送など)

※餌をあげている人たちを探すこと

借家を取り巻くように至る所に猫がいる現場で
猫の個体を把握するのが非常に難しい場所でした。










協力してくれそうな人も、実は快く思ってなどいなかったり
捕獲器設置を拒否したり。

資金面でストップになるのかもと一瞬思ったりもしたのですが
意外とそこは大丈夫で、むしろ捕獲そのものが難航しました。
なんせ、暮らしている場所とは離れたスタッフさんが
時間の許す限り通ったりしてましたから、自宅周辺の捕獲とは
まったくわけが違いました。

あとは置き餌の改善がどうしてもできなくて
長年餌をあげ続けてる人の習性というか深層には
なかなか踏み込めないという現実に直面しました。



それでも、相談者さんも非常に頑張ってくれたと思います。
また担当スタッフさんの粘り強さには、感服しました。
が、こういう活動は、いったんどこかで線を引かないと
いつまでも終了することができなくなります。









たとえば期間を区切るとか、
たとえば地図を見ながら地域で区切るとか
予算を見ながら数で区切るとか
撤収することも、また大切なことです。

ひとまず下がって、また少し状況が変わったころ合いを見計らって
活動をすることも大事だと思います。

残り5匹の報告をもらって、それが終了したのと
12月20日で書類の期限がきたために引き上げました。

19匹の大人猫たちのTNRが終了しました。
保護して譲渡できた子猫たちは12匹です。
しかも子猫たち、最初は慣れていませんでした。
全部で31匹です。

文字にするとたった数行ですが、この成果を出すまでに
大変な労力をかけ、自分たちの時間を費やしての結果なのです。

ご近所のとある方が、何の利益、見返りがあってやってるのと
まくしたてていたようですが
ただただ、この現場で繁殖が繰り返されないことを願って
協力していますとしか言えません。

地元の問題を関係ない地域の私たちがここまでやってるわけですから、
本来はもっと積極的にいっしょに関わるような
せめてもっと応援するような風潮にはならないものかと
思ったりもしますが・・・。
そんなこと言ってても、何も変わりませんね。
なんとかしたいと立ち上がった相談者さんをサポートしながら
頑張る以外ないのかなと思います。

今年3月に、三毛猫が捕まりました。
三毛は女の子しかいません.
この子も妊娠していたのですが、繁殖ブロックできました。

これでトータル20匹の成猫の不妊手術完了です。

でも、置き餌をする人物がいて、何度お話ししても
どうしても変えてもらうことができなくて・・・。

食べないと死んじゃうって不安から、てんこ盛りで置くんだと思うのですが
どの子がどのくらい食べているのかは、全然把握していません。
つまり、猫そのものをあまり見ていません。
置き餌をする人は、置くことで自分自身の抱える別の不安とかから
一時的に解放されるのかなと思います。
しかも、こういう人って自分自身の擁護がめちゃめちゃ上手で
すごく協力してますってふりをします。

できたらメンタルサポートに専門家が入ってくれたらいいのにと
真剣に思ってしまいます。

そんなわけで、この現場はいちおう第一段階終了していますが
まだときおり見かける数匹の猫の捕獲が残っているため
新年度も何匹か、TNRの予定でいます。

今年の冬は、メスをめぐるオス同士の雄叫び
ずいぶん減ったんだろうと思います。
この春もお腹の大きな雌猫を見かけたり
ミャアミャアのおちびさんが生まれることもなく
穏やかな地域になったんじゃないかなと想像できますが・・・。

置き餌達人がいる限り、まったくのゼロにするのは難しい現場です。
耳カットされた猫にのみ、ご飯をあげてもらうのが
本来のルールなのです。

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N町の多頭猫現場の不妊手術と里親探し

2022-03-25 05:04:15 | 多頭飼育の相談現場
昨年10月12日
1本の相談の電話が入りました。

野良猫に数年前から餌をあげていて、増えてしまって
これ以上増えないようにしてあげたいけれど
ご主人が猫に関わるなと言っているので、今までは手術ができず
困っています。
主人が入院したので、今しかありません。
不妊手術もしたいし、子猫は里親さんを探したいです。

おばあちゃんの話しでは大人が10匹、子猫が1匹でした。
かなり真剣で、捕獲も病院への搬送も頑張るとおっしゃってました。

同じ町内に住むスタッフさんに、現地調査と
おばあちゃんの話を聞きにいってほしいと頼みました。

すぐに動いてくれましたが・・・びっくりな現場だと報告が。
数はもっと多いし、妊娠猫もいます。



子猫も風邪ひきだったり、そこらをうろうろしていたり。



餌は置きっぱなしで、捨て猫されたこともあるそうです。
反対していたおじいちゃんはしばらく入院ですが
それも期限があります。

唯一救いなのが、
相談してきたおばあちゃんが一生懸命でやる気があることと、
スタッフさんの言うことを聞いてくれそうだということです。

すぐに始動です。

こういう現場では、必ず写真や動画を撮って
どんな柄の子が何匹いるのかをしっかり把握することが大切です。
終了した子かどうか、写真と見比べていかないと
やり切ることができなくなります。

途中、数匹増えて・・・?
結局18匹のうち16匹の手術ができました。



No.1の子は、ここのお宅には繁殖にやってくる
通りすがりの種まきおやじ君です。

もう1匹No.17の茶白くん
オス猫で来たり来なかったりです。
この2匹は終わっていませんが、あきらめたわけではなく
おじいちゃんが退院したこともあり、一時撤退です。

子猫は、それぞれ会のみんなが覚えやすいように名前をつけました。 

ピンクシリーズ3匹


屋根裏麻雀シリーズ4匹


農機具お菓子シリーズ3匹


裏小屋1匹


合計11匹保護してすべて譲渡しました。

未手術の2匹は来年度も姿を見れば続きを・・・と思いますが
18匹の大人猫と11匹の子猫で合計29匹でした。
はじめに聞いていた全部で11匹とはまったく違う数。

多頭の現場に入ると、確かな数を把握するのが難しいのですが
今回はかなりうまくいきました。

おばあちゃんが、どうしても手術をしたいと思っていたことや
猫が好きで餌をあげていたこと
スタッフさんとの信頼関係が結べたことなどが
成功の鍵だったかもしれません。
手術の費用に関しても、グズグズ言う事がまったくありませんでした。

捕獲の期限がおじいちゃんの退院までと期限つきだったこともあり
スタッフさんは必死で毎日のように通ってくれました。



足の悪い高齢のおばあちゃんに代わって、捕獲やら搬送やら
すべてをサポートして頑張っていました。
簡単なことではありません。
当り前のことでもありません。

協力してくださった先生方も、急な対応を快諾していただき
心から感謝しています。

梯子をかけて屋根裏にのぼって子猫を捕獲したり、



子猫たちを受け入れて育ててくれたスタッフさんたち
譲渡に向けて対応してくれたスタッフさんたち
大勢の協力があればこその現場だったことを忘れることはできません。

譲渡を希望してくださった里親さんたちのおかげも加わって、
ここの子猫たちの未来は約束されました。

こういう大がかりな捕獲現場では、いろいろな人の関わりがあって
みんなが同じ方向を向かないことには解決には至らないのです。

終わってみればやれやれですが、途中猫に噛まれて
入院したりとおばあちゃんも大変でした。

餌のあげ方は大切なことですし(置き餌は絶対NG
猫が好きだという気持ちも、まちがった方向に行くと
やみくもに増えた猫たちの捕獲大作戦になってしまいます。
1匹とか2匹とか数の少ないうちに、繁殖しないように
しっかりと手術をしてあげることが、とっても大切です。

全国どこにでもある、猫の餌やりさんが招いた多頭現場。
それでも今回は、一念発起してくれたことでうまくいきました。
後は・・・耳カットの猫にのみ餌をあげることができるかどうか。
置き餌をしないで頑張れるかがカギになると思います。


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S地区のTNR事業終了

2021-09-03 05:30:09 | 多頭飼育の相談現場
今年の5月に相談の電話をもらいました。


S地区に暮らすひとりの女性です。


近隣に住んでいる野良猫の問題に長きにわたって心を痛めてきたそうです。


繁殖により糞尿害の被害、季節ごとの野良猫の鳴き声


近隣住民たちの適当な餌やり、道路で亡くなる猫のこと


またそういったことに対して文句だけが聞こえてきていること。


何度かお電話でやり取りして、そのあとはこれまた何度か


地区でまとめ役になってくださるかもしれない人物に会わせていただきました。


資料やチラシを用意して、近隣に回覧してもらうところからスタートして


賛同者を募ることになりました。


このおふたりの人柄のおかげで、猫を好きだという人も、嫌いだけれど


協力して何とかしたいという人も、かなりの理解を得ることができました。


最終的には38人が、最終的に捕獲できた猫たちの手術代などを


頭割りすることに同意していただけました。


スタートしてから3か月。


27匹の猫の手術ができました。


うち3匹は、身体が小さくてリリースをすぐにすることが忍びなく


地元の方が保護しています。


それ以外に8匹の若猫を保護。これは、耳カットをせず手術をして


ゆくゆくは里親さんを探すなり自宅に迎えたいと、これまた地元で


たいへんがんばってくださってる方たちのところにいます。


小さな仔猫も1匹見つかり、里親さんはすでに見つかっています。


2か月の子猫も地元の方が知り合いに譲渡できました。


たくさんの猫たちの繁殖を止めることができました。


すばらしい成果だと思います。


暑い夏に向かって実働部隊の方たちは、本当にお疲れ様でした。


これまで、批判だけされてきた餌やりばあちゃんのところにも


わたし自身がコンタクトを取り、何度も出向きました。


どれが本当で嘘かを見極めながらの話ですが、仲間にひきこまないと


ここの問題が解決できません。


孤立感と被害者意識の塊になっていましたが、何とか協力を求めることが


できたと思います。


ただ、ここで生まれた子猫たちの何匹かは家の裏手の斜面で


タヌキに捕食されたそうです。


探していた2か月の三毛猫もいつの間にかいなくなっていました。


それを、平然とした口調で語るおばあちゃんの話を


うんうんと聞いていました。


おばあちゃんの言い分は、到底理解できるものではありませんが


先々を考えて、これからはそんな悲しいことが起きないようにしようねと


何度も繰り返すしかありません。


おばあちゃんがあげてるご飯のせいで、適当な置きえさのせいで


猫は増え、来なくていいタヌキやカラスを呼び・・・。


そのくせ自己弁護ばかりをして、誰が悪いだの、猫が悪いだの


ず~っと悪口三昧です。


悲しい老人の姿を見るのも聞くのも苦しいし、そのせいで子猫たちが


捕食されてる事実を聞いてるのもつらかったです。


今後、このしばらくはこの地区も猫が繁殖することはブロックできましたが


実はまだ2匹、若い猫が未手術で残っています。


有志のおひとりが、半月ほどしたらこの2匹をどうしても捕まえたいと


話してくれました。


それには、この厄介な餌やりおばあちゃんの協力が必須かなと思います。


孤独・孤立と野良猫への餌やりって、


切っても切れないものだと改めて感じました。


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違いにとまどう

2021-02-19 09:20:27 | 多頭飼育の相談現場
猫が好きでご飯をあげて、増えてしまったことで


昨年から手術をしてきた場所があります。


お隣さん同士で、猫たちに名前もつけていて、それなり可愛がってはいます。


昔ながらの猫との付き合い方をしています。


1匹の若猫を先日譲渡できたので、続いて次に譲渡できる子がいるのならと


スタッフさんが見に行ってくれました。


もちろん、かかった費用や預かるにあたっての費用は


相談して来たSさんという方が負担をしてくださいます。


ですが、1匹室内にまで入るほど慣れた黒白の子が(手術済み)


その日の朝、交通事故で命を落としてしまいまた。


譲渡を希望されるSさんのお隣の方は、


その子を手放したくなかったようです。


室内できちんと飼わない限り、こういう悲惨な事故とは


隣り合わせなわけです。


同じ猫好きでも、異なる考えのお隣さん同士。


ご近所づきあいも大切ですから、難しい場面です。


スタッフさんは、別の黒猫を連れて帰って家猫修行に入りました。


でも、なんともやりきれない気持ちが残ったと思います。


そして、Sさんは家庭の中でもいろいろあるようです。


できることなら飼いたいとか、保護して里親さんを探したいくらいの方です。


ところが、常々猫が邪魔だと思ってるご主人との温度差。


到底埋まりそうにもありません。


夫婦でも親子でも、こういう違いに悩む方は大勢います。


家族でも考え方がまるで違っていては、やはり動物を飼うのは


難しいことです。


猫と接する人間の考え方で、いろいろ変わってきてしまいます。


みんなで慈しむことができたらと願います。


また、全てを保護することや、譲渡に出せる適性の子ばかりではない以上


増やす前に避妊去勢の手術をしてほしいと思います。


16日朝、命を落とした黒白ちゃんの魂がどうか安らかでありますように。


*******************************************************************************

ちなみにこの現場の手術の状況です。
記録の意味も兼ねて、記載しておこうと思います。

11匹の猫の手術をしました。
うち1匹は会で里親募集しながらの手術です。

(Sさん宅にいる猫)

▲ ♀キジ白ママ  術後、行方不明

▲ ♀黒白ママ

▲ ♂黒白子猫

▲ ♂黒猫(大人) くろまめちゃん

▲ ♂キジ白(大人)

▲ ♀キジ 途中からご飯をもらいに来る

(お隣のお宅でご飯を食べてる子)

▲ ♀キジママ

▲ ♂キジ尻尾まがりん

▲ ♂黒白子猫⇒2/16交通事故で逝去

▲ ♂はちわれ

(その他)
 
  ♀むぎわら⇒未手術、捕獲前に行方不明

  ♀キジトラ子猫⇒捕獲前に行方不明

(会で里親募集後譲渡成立)

  ♂キジトラ(片目白濁) みなと
  
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多頭猫の相談

2020-10-01 09:25:45 | 多頭飼育の相談現場
この秋口、多頭の猫たちの相談が本当に多く


猫の繁殖力を考えたら無理からぬこととはいえ


ため息の連続です。


現在、3カ所に関わっていますが、最初の1カ所は


相談者さん(猫と暮らす会の里親さん)の行動力と考え方が


本当に素晴らしくて、またこの地域の方たちも非常に協力的で


家に捕獲器を設置させてくれたり、手術費用をカンパしてくれたり


餌をあげていた方も、逃げることなく積極的に関わってくれているため


サクサクと事が運んでいます。


ただ、どうしたものか・・・・捕獲が進むにつれて


まだ捕獲を予定していた子たちの姿を最近見かけなくなり


どこかに移動したかも、というところに至っています。


現在、場所を変えて捕獲器の設置をして、いろいろ試しています。


次の現場も、里親さんをはじめ、会のスタッフさんたちが関わり


困っていたという学校の校長先生、教頭先生からも手術代金をいただき


順調に手術が進んでいます。


この地域は、恐ろしいことにメスが多く・・・手術をしないまま


この秋を、冬を通り越していたら、どれほど繁殖していたのかと


ぞっとします。


かなりの頭数の制限ができたと思われますが、こちらも猫たちが


分散しているため、捕獲はちょっと難航しているようです。


そして、つい最近の多頭崩壊の現場。


ここは野良猫なんだか飼い猫なんだか・・・。


もし飼い猫なら、充分ネグレクトに該当しそうな状況です。


話しができそうなお宅ではなさそうで、頭が痛いし


資金面で苦戦するのは間違いなし。


もし自分の家の隣人が、ものすごく変な人で


テレビで見るような多頭飼育崩壊現場とかだったら・・・。


これって、運が悪かったとかそう思うしかないのでしょうか。


まだ、こちらは本格的にどうするのか決めてはいないのですが


皮がむけた皮膚病の猫や、しっぽがちぎれそうな猫


おまたが化膿してる猫の姿が目に焼き付いて離れません。


いろいろやっていくには、かなりな覚悟も必要ですね。


この現場の相談者さんの意向もあり・・・答えを待っているところです。


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最後までやり抜くこと

2020-03-01 05:54:31 | 多頭飼育の相談現場
昨年の11月のはじめに里親探しの相談が入り


スタッフKさんが家も近いのでということで担当してくれることとなりました。


家の中で7匹、外で餌をあげていた子が同じ日に産んだ子が7匹。


14匹のうち3匹は生まれてほどなく亡くなったそうです。


1匹は片目を失明しているのでご自身の手元に残すということでした。


すでに5匹は相談者さん自身で里親さんを見つけていました。


残り5匹の里親さんを探すのと同時に、家の中にいる飼い猫の


避妊手術もしなければ・・・・。


雄たちは去勢手術が済んでいました。


母猫となった2匹はすぐに手術をしてもらいました。


これが、猫と暮らす会で里親さんを探すための絶対条件だからです。


そして、5匹の子猫たちは生後4か月齢でしたが


順調に里親さんが見つかりました。


どの子もとても優しくてあたたかいご家族に迎えてもらうことができました。


本当はここで終了にしても良かったのですが・・・・。


担当スタッフのKさんの想いは強く、


今回のこととは関係ない残りの2匹の雌の飼い猫を


手術してもらうところまであきらめませんでした。


相談者の方は、産まれた子を見捨てることもなくよくがんばってくれてましたが


もともときちんと手術をしてあれば、こういう問題は起きてこないわけです。


そこを、どう相手に伝えていかなければいけないのか


伝える言葉に思案していたようです。


でも、本当にその猫たちを愛しているのなら・・・・発情を繰り返させてしまうのは


猫たちの身体にとってもいいことではありません。


手術で防げるホルモン系の病気もあるわけですから。


きちんと伝え、わかってもらう。


簡単なようでなかなか実行に移すところまで話すのは難しいものです。


ひとつの相談場所で今後同じようなことが起きないようにしていくこと。


それは、とても大切なことなのです。


猫が大好きな相談者さんでしたから、こちらの声も届いたようです。


無事に残りの手術の報告をしてくれました。


きっと相談者さんも、これからは安心していられると思います。


根気よく丁寧に対応してくれたKさんのおかげですね。


猫たちも穏やかに室内で暮らしていけます。


最後まで走りぬいたことの意味は、


きっとこれから相談者さんのお家でも実感していただけるだろうと思います。


関わってから3か月、無事にすべてが終わりほっとしました。



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北区の多頭現場終了

2019-05-09 22:41:45 | 多頭飼育の相談現場
2月の終わりに譲渡会場に繁殖してしまった猫たちのことで


相談に乗ってほしいとご夫婦が来場されました。


Tさんに担当をお願いして、まずは話の内容と現場にずれがないか


調査をしてもらいました。


何よりも、こういう現場では個体識別が大切です。


手術をするのか、里親探しをするのかを1匹ずつ決めていく作業です。


ご近所からの苦情もあったので、ともかく室内に猫たちを入れてもらうようにと


指示したのですが・・・・。


ご主人、猫を閉じ込めるのがかわいそうだと、すぐに家から出してしまうのです。


何より苦労したのが、室内や一時的にケージを使用することが


かわいそうだと思ってしまうことでした。


Tさんに、何度も何度も根気よく話しをしてもらいました。


そのときはわかったって言うのに、すぐに出しちゃうんです( ノД`)シクシク…


このわかってないご主人の脳内を変えていくのはかなりの労力でしたが


Tさん、たいそう頑張ってくれました。


おかげで、このお宅の猫問題はすっかり解決です。


自分たちではどうすることもできなかった問題。


順番に何をどうするのか、きちんと整理し手順を守って進めていけば


わずか2か月で解決です。


むろん、相談者のお宅でかかった費用の工面ができたことは


早期解決に繋がりました。


若猫たち8匹にも、すべて良い縁結ぶことができました。


ご夫妻で、近隣を回り、自治会長さんにも今まで迷惑をかけていたことと


今回の取り組みで飼い猫として室内で飼うようにしたこと


外にいる1匹は庭にトイレも設置し避妊手術も済ませたことの報告も


してきたそうです。


まさか猫が室内で飼えるものとは、思ってもみなかったようです。


すっきりと晴れやかな気持ちになったと思います。


お礼にきたときの気持ちをこの先忘れることなく


かわいがってる猫が悪者になるなんてことにならないように願います。


Tさんもいろいろとお疲れさまでした。


的確なアドバイスや根気のいる説明。


最後まで投げることなく寄り添ってくれたおかげです。


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それって捨て猫です!

2019-04-01 04:40:19 | 多頭飼育の相談現場
年度初めにこのタイトルは、いささか自分でも本意ではないのですが


昨日、多頭の現場を担当しているスタッフTさんが


涙目になって怒りを抑えていました。


田舎とはいえ近所から多数の苦情の入っているお宅。


大人猫はメス2匹オス2匹。


昨年秋生まれの若猫が8匹で、この子たちは手術もできる大きさになっています。


この子たちの譲渡と手術と・・・・室内で飼うように、頭の中の切り替えです。


そして、それ以外にも、ご飯をあげている猫が、しかも雌猫が1匹。


こちらは外で世話をするんだそうです。


つまり、最初は全部で13匹の猫たちの相談だったのです。


さてさて、そんな現場に体格のいい雄猫がご飯を食べに来ていたんだそうです。


もちろん、その子も手術をと話していました。


ところが、せっかく捕獲器に入ったというのに、相談者の親父が7キロ離れた山に


手術もしないで置いてきたというのです。


そんな離れた場所に・・・。


それってその雄は死んでもいいってことじゃないかとTさんは腹をたてていたのです。


完全に捨て猫です。


しかも親父曰く。


置いてきた場所は、近所で猫に餌をあげている家を知ってるから、
ご飯はきっともらえるよ。


えええええぇぇぇぇ~~!


手術もしていない雄を放ったら、今度はそっちの方で


迷惑をかけてしまうじゃないですか。


しかもいったん捕獲器で捕まった子は、捕獲器を警戒するようになるために


次回捕まえたいと思ったとき、うまくいかないこともしばしばです。


自分の庭に、自分が餌を置いておくせいで来るようになった雄猫。


自分の家の子認定した13匹の猫たちの邪魔になると言って


関係ない場所に捨ててくるなんて、どうかしています。


こういう自分さえよければの理屈しか考えられない人間のせいで


周囲はどれほどの迷惑を被ることでしょう。


関係ない場所に置いてこられた猫は、どうなってしまうんでしょう。


こういう親父は、自分がある日突然


まったく見知らぬ異国にでも置き去りにされないと、やってることの意味が


わからないのかと思います。


親父以外の家族は、何とか避妊去勢手術をしたり、里親探しをして


猫たちを減らしたいと言ってきています。


昨日は、この親父にかなりなテンションで私も話をしました。


たぶん、猫に餌をあげるとき、嬉しそうに寄ってくる猫たちに


自分の淋しさだったり、疲れだったり、むなしさだったりを紛らわせることが


できていたのかもしれません。


でも、それって本当にその子たちのことを考えているわけではありません。


責任感のかけらもないのに、わかった風な口ぶりの親父を


すご~く嫌そうに見ている奥様。


多頭に陥っていく心の裏側に、いろんな景色が見え隠れします。


今回は、手術も順調に進み、若猫たちの譲渡もかなりうまくいっています。


Tさんを中心とするスタッフさんたちや


今ここでがんばらないとと真剣になってくれた奥様のおかげです。


ですがまたしても・・・・親父は違うんですよね。


呼吸を整えて、何とかあともう少しの山を登り切りたいと思います。


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南区多頭飼育現場のこと

2019-03-26 05:50:28 | 多頭飼育の相談現場
さかのぼること2年前、家事手伝いの独身の女性が相談をしてきました。


猫と暮らす会で窓口に立ったのは、当時はこうした内容では経験の浅いスタッフMさん。


とりあえず現地の確認に行ってもらいました。


多頭の現場で、ご近所に警察まで呼ばれたり、猫を殺すとまで脅かされているような


かなりハードな相談でした。


まずは、本当の状況を把握したかったので、猫の頭数、できれば性別の確認


猫の大きさ、柄、譲渡できる性格かどうかの慣れ具合。


警察を呼んでトラブルになっているお宅との位置関係や過去のトラブル。


できるだけ正確に見て来てほしくて、行ってもらいました。


写真なども撮ってきてもらっってある程度の把握はできましたが


それからすぐに私も出向き、相談者本人との意思確認やこちらのできること、


本人ががんばらないと解決しないことをお話してきました。


相談者の方自身がどこまでがんばれるのかも知りたかったのです。


お庭には、ほとんどゴミと思われるものが山積みになっていました。


まずは、時間をかけてもいいので、必ず片付けるようにお話しました。


ご近所の方が、こうした庭のゴミの山を快く思わないのは当然です。


そして、家の中に入れてもらえる猫たちは少しづつ入れることを提案しました。


もちろん室内で繁殖しては意味がないので、早急に手術も必要です。


資金面でも困っていたので、会が一時的な立替をすることを提案しました。


返ってこなくても、もはや致し方なしと思っていました。


亡くなったお母さんが猫たちのことが大好きで大切にしていたのに


ご近所の方にひどいことを言われて許せないと泣いていました。


猫を可愛がっていたお母さんのためにも、
近所の方ともめない方法を考えていきましょうと伝えてきました。


そこからはスタッフMさんが本当に良くがんばってくれました。


他のスタッフさんたちも、みんなで応援体制です。


大人猫は14匹、ミルク飲みも含め子猫・若猫は10匹


総勢24匹でした。


大人猫は手術をし、子猫たちは譲渡していきました。


大人猫に関してはスタッフMさんに何度も足を運んでもらい


譲渡対象と思われそうな子はスタッフさんたちの家に入れて


トイレのしつけや家猫としての修行に入ってもらいました。


結果6匹の大人猫に新たなお家が見つかりました。


相談者のお宅には家の中に高齢だったり病気のある3匹、


居間の前の大きなのきのある庭先部分に柵でケージを作ってもらい


野良気質の抜けない5匹を入れてもらいました。


もう繁殖を繰り返すことも、ご近所に悪さをすると言って問題になることもなくなりました。


全頭、両方の耳の先端部分には万が一を考えてサクラカットがしてあります。


そして、わたしが何より感心したことが


手術の費用として貸した代金を、相談者の方が1年半の歳月をかけて返してくれたことです。


その間、担当したスタッフMさんも通ってくれたのです。


当たり前といえば当たり前かもしれませんが、


わたしが訪ねたとき、泣きながら約束したことを守ってくれたわけです。


スタッフさんの誠実な対応や行動力にも感心しましたが、きっとその想いが


相談者さんに通じたのではないかと思うのです。


人と人との信頼は、こうしたところから生まれるんだと改めて感じました。


あれから丸2年経ち、あのときのことを伝えていなかったので


記載しておきたいと思い、書いています。


周囲にダメダメだと言われていた相談者さんが、最後まで頑張ってくれたことは


関わったわたしたちの中にも手ごたえが残りました。


今も別の多頭の現場を2カ所対応しているのですが、途中の段階です。


いちばん大切なのは、相談者本人の気持ちが変わること。


絶対に二度とこういう風に増やさないと思って猫たちに関わってほしいのです。


誰かが何とかしてくれる・・・・なんて思うような、解決方法では、


絶対に何も変わらないだろうと思っています。


きっと・・・いたるところで、こうした多頭の問題はあると思いますが


すべてケースバイケース。


ただ、どの場合でも犠牲になったり悪者扱いされるのは猫たちなんですよね。



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真冬の子猫たち

2017-01-18 09:48:47 | 多頭飼育の相談現場
とあるお宅のお話です
母猫となりうる雌は4匹、雄は2匹
自然に任せたら当然増えてしまいます


実際は、父親は外の野良猫だそうです
今回ご自分たちでも里親探しをしていましたが、今のところ見つかったのは4匹


里親探しも・・・ですが、まずはどう考えても大人猫たちの手術が必要です
春にまた出産してしまいますから


今は、ちょうど暮らす会でもアドバイスしたりお手伝いできそうな若干の隙間ができましたから
お邪魔させていただいてお話をうかがうことができました


大人猫の手術の約束をし、手配ができましたので
子猫11匹を会でひとまず預かって里親さんを探していくことになりました



預かりスタッフさんたち
急な招集にも快く動いてくれました


まだ小さな11月下旬生まれの子3匹


10月30日生まれの子を3匹



残りの11月初旬生まれの5匹


**写真は一部です


この頭数で分けました


ドロンタールを飲ませ、爪切りをしました
それぞれのスタッフさんにレボリューションも渡しました


ここから家猫修行がはじまりますが、室内に入れておいてくれたおかげで
猫風邪の心配もなく、出したウンチも良い状態のようです


ただ、組み分けしたチームごとにフードを食べない子がいるようで苦戦
また、母猫たちと離されたことでかなり不安になっている子もいて夜泣きして探しているようです
決まったトイレが使用できない子もいるようです


スタッフさんたちの我慢・忍耐・根競べ?
この1週間は大変ですが、何とか良い縁につなげていきたいと思います


見た目は、どの子も大変きれいでかわいいです


避妊手術を怠ると、後がとてもとても大変です
生きているものは、可愛いだけでは飼えないわけです
子猫はとてもかわいらしいですが・・・・半年すれば繁殖できて
しかもねずみ算式に増えていきます


テレビでよく見る多頭飼いの悲惨な状況になるところでした
避妊去勢の手術は、とってもとっても大切です





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