今年度、新たに預かりスタッフさんとして名乗りをあげてくれたSさん。
彼女にはまだ小さなお子さんがいます。
6月26日はお子さんの体調が今一つすぐれないため
車で学校まで送っていくこととなったそうです。
登校中の児童たち
そこを通る大勢の人たちがいます。
自転車やバイク、車の往来もあります。
人々があわただしく行き交う朝の道ばたに、
白い何かがうずくまっていたそうです。
みんな、存在が無いかのように、知らん顔して行き過ぎていったそうです。
白い何かは、動くこともできずに弱りはて
まさに命のつきるのを待つばかりの小さな子猫でした。
いつからそこにいたんでしょうか。
Sさんは迷うことなく抱き上げて連れて帰ってくれました。
迷うことなく・・・は間違っているかもしれません。
助けることに迷いは無くても、その後のことなど考えたら
次はどうしたらいいのかと戸惑いはあったと思います。
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助けたいと思う人の手元にたどり着きました。
すぐにわたしのところに連絡が入りました。
何をどうするのか、どう動けばいいのか
わかりやすく説明さえすれば、しっかり対応できる人です。
生きられるのか亡くなってしまうのかは、あとは神様が決めることです。
人は、できることに力を注ぐ以外ありません。
みんな見てたのに、だ~れも拾ってくれなくてと
泣きそうな声で話してくれました。
そんなもんです。
ほとんどの人が面倒には巻き込まれたくない、
自分には関係ないとやりすごすことを選ぶと思います。
それはそれで、他の人が決めたことですからどうでもいいことです。
大切なのは自分がどうしたいか、どうすれば後悔なく過ごせるか
ただそれだけだと思います。
助ければお金もかかるし、その後のお世話も大変です。
膨大な時間も家族の協力も必要です。
助けたと思っても、亡くなることも考えられます。
助かったその後、その子の里親探しとかも考えていかないといけません。
尊いことをしたつもりが、いつのまにか、
わりに合わない自己満足だったのかと自己嫌悪になってしまう人もいます。
たかが子猫1匹ですが、助け切るためには
自分自身の気持ちや環境と嫌でも向き合うことになります。
Sさんはご本人もご家族も、あまり深く重く
損した部分を考えるタイプではなく、
素直に助けたこと、治っていくことを喜べるご家族だと思います。
時間的にはまだ長いお付き合いとは言えませんが、何度かお話しして
子猫を預け、育ててもらって思ったことです。
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ノミだらけで貧血、目もくっついて弱っていた子猫は、徐々に回復し
少しづつ良い方向に向かっています。
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今は風邪を治して、栄養つけて、体力つけていくしかないわけで
きっとがんばった分、とびっきりかわいい子に育つだろうし
その想いを受け止めてくれる素敵な縁が待っていると思います。
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見過ごす人、知らん顔する人
そんな人間でいるよりは、連れて帰る方の人でいたいと思います。
勇気のある、心優しい仲間の拾った子です。
全力で、応援しようと思っています。