そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

野良猫からの脱却

2023-12-01 22:08:14 | いっしょに考えたいな
ここ数日は、会の活動とは少し離れて
とある相談者さんのために奔走していました。

この地域は、全頭手術が済んでいました。
かなり大がかりに避妊去勢の手術に取り組んだのが2016年のことです。
そのときは、会の資金を投入してTNRをしました。
15匹ほどの猫たちを順次手術できました。

その後も新たに来る猫や捨てられる子はいましたが
このあたりで懸命にお世話(きちんと管理)できる方がいて
すべての猫の手術に取り組んでくれていました。
ですから月日の経過とともに、猫たちは減って来ていました。
残っているのもごくわずかの頭数です。

でもここは、事故も多く虐待するような人もいて
猫達は安心して暮らすことがままならない状況でした。

お世話していた方から急な相談でした。
虐待の度合いが進んでいて、もう見ていられないけれど・・・。
警察に通報しても、何もしてはもらえないと。

そしてある保護団体に相談したら、虐待されるくらいなら
別の場所に移動すればいいのではと言われたそうです。

それって遺棄、犯罪ですよね?と聞かれました。

お世話されてた方の言う通りです。
まったく違うところに連れて行くのは絶対にNGです。
それこそ、野良猫でも捨て猫なのです。

違う場所に連れていかれたら、新たな場所でそんなにすんなりと
生きていけないし、
連れて来られた方にいる猫たちにとっては侵略者
テリトリーをおかされるわけで、しなくてもいい喧嘩の原因になります。
また、そちらの場所で懸命にTNRの活動をしている人たちは
大迷惑です。

そこで、ある程度の資金を出せるのであれば
わたしたちの会とは関係なく、受け入れてくれるであろう友人を
紹介できるかも・・・と話しました。

実際のところ、どんなに可愛いとか大切ですとか言っても
費用を出してまで施設に依頼する人はごくごくわずかです。
飼い猫であっても、引き受けてくれる施設への費用が高額だと
出し渋る・・・と聞いています。

少しの間がありましたが・・・この方は、泣きながら
費用がかかるのは当たり前です。
聞いてください。縁をつないでください。と・・・。

というわけで、何とかするべく仲立ちをしました。

会では、譲渡対象とならない猫たちを引き受けるスペースはありません。
子猫だとか、慣れている若い猫・・・の相談しか
受けることはできません。

引き取って受け入れてあげるシェルターの持ち合わせもなく
かといって自宅に迎える余裕もありません。

友人に連絡し、必死で状況を話しました。
静かに話を聞いていた友人が、いつもってわけにはいかないけど
今回は、受け入れるよと言ってくれて、
この現場でがんばっていた猫を助け出すことができました。

相談者さんからいただいたお手紙には、ずっと悩んできたことや
助け切れない自分を責める苦しい胸のうちが
綴られていました。

でも、今回意を決してお話ししてくれたことで
そして、その話に嘘がなくまっすくこちらに響いたことで
助けるために協力したい!と思うことができました。

諸事情で、これ以上のことは記載できませんが
助け出してきた子たちは、今後あったかい部屋
美味しいご飯が用意され
具合が悪ければ受診してもらえます。

命が危険にさらされる日々から脱却できたのです。

がんばってくれたまっすぐな相談者さん
懐の深いわたしの友人に、心から感謝です。

運んだ時、めっちゃ重くて全身の筋肉を使いました(笑)
たっぷりの幸せを感じる重さでした。

安心して過ごすことができる日々を手に入れた子たち。
そんな生活を知る由もなく逝ってしまった子たちの分も
絶対に幸せになってほしいと思います。

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