先週の月曜日、つまり6月24日
小さな子猫が行政に持ち込まれました。
産まれたてで、無造作に箱に入れられた3匹。
乾ききらないへその緒。
たぶん産み落とされて、ママ猫に身体をなめてもらうこともないうちに
適当に箱に突っ込まれ、窓口に連れて行かれたんだと思います。
月曜日の行政への持ち込みは、正直いつ捕まったのか見えないことが多くて
産まれたばかりの仔猫が、前日から捕まっていたとしたら
非常に危険な状態になるわけです。
連れて行った人間は、目の前からいなくなればいいとしか考えていませんし、
それが餌をあげていたとかでもないのなら
母猫の手術とか、同じことを繰り返さないとか
どうでもいいことになるわけです。
猫もどうしてなのか・・・同じ場所で出産とかしますから
これではエンドレスです。
どこかで避妊手術をしてくれたら・・・と思うのですが
ではそれって誰が費用を出して、誰が捕獲して、誰が搬入したり
病院の手配をするの?って話です。
困ったら、産まれた子猫を処分に連れていけばいい
そういう風にインプットされた脳内を、どこで誰が改革できるというのか
悩ましい問題です。
そういう感じで連れて来られたミルクの赤ちゃんたち。
全部で3匹でした。
が・・・結局、猫と暮らす会で引き取ったときには1匹になっていました。
迎えに行く前に2匹は亡くなってしまったんです。
残った1匹に、急いでスカイと名づけてくれたスタッフさん。
素敵なお名前をプレゼントしてもらえました。
それでも、たぶん助からないかもしれないと言って渡されて
受け取ったスタッフさんは必死でした。
一時的にできる処置をして次のスタッフさんへバトンタッチです。
わたしたちは、決して日々暇を持て余してるわけではありません。
ボランティアで活動していますが、日当が出るわけでも
どこかから給料が支払われてるわけでもありません。
心意気・・・それだけです。
つまり、予定が入っていれば、遠方の動物愛護教育センターまで
仔猫を迎えに行くこともできませんし、勤務中のスタッフさんは
窓口の勤務時間内に迎えに行くことなど到底できません。
出来ない部分を、スタッフさん同士で連携を取りながら
移動したりケアしたり、補いながら動いているのです。
この部分、もう少し改善できないものかといつも思います。
この部分をもう少し配慮し、わたしたちが簡単に動いているわけではないと
気づいてもらいたいと思ってしまいます。
浜松市が、少しでもこの子猫移動に協力してもらえないものなのかなと・・・。
たまたま、搬入に動けるスタッフさんがいて
AスタッフさんからBスタッフさん宅まで
おチビさんを移動させることができました。
スカイと名づけられた86グラムの男の子が、持ち上がってくるかどうか。
断崖絶壁のはじっこを歩いている赤ちゃん猫のスカイ。
生きられるのかどうかただ、祈るばかりでした。
身体に力が入ってなくてかなり厳しいと連絡がきました。
もう難しいかなと思いましたが、あたたかい場所で
たくさんのエールを送ってもらって、優しい人の見守る場所なら
それはそれで私たちに悔いはありません。
お世話するスタッフさんたちも、
無機質な中で死なせたくないと思ってくれています。
日づけが変わって真夜中の2時半ごろ
スカイは静かに還っていきました。
スタッフさんの優しくてあったかいお膝の上だったようです。
こんな小さな赤ちゃん猫が本当にずいぶんがんばってくれたと思います。
先に逝った兄弟たちには、ジュンとブルーと名づけました。
サラブレッドの競走馬
ジュン・ブルー・スカイからお名前をもらいました。
3匹いっしょですね。
かっこよく走り抜ける競走馬のように、元気に駆け回る君たちを
見てみたかったよ。
スカイを大きくすることはかないませんでしたが、
猫と暮らす会の子として、お見送りすることができました。
きっと、帰ってきてくれると思います。
いつかまた会いたいね。
スタッフさんの『うちに来てくれてありがとう』の言葉が
心にしみました。