「安倍政権の北朝鮮政策を検証する」その43
第190回国会(常会)
平成二十八年一月二十日:有田 芳生
質問第二〇号:日朝ストックホルム合意文書に関する質問主意書
三 合意文書には「行方不明者」とありますが、これは警察庁が拉致の可能性を排除できない行方不明者として全国で捜査・調査している、いわゆる特定失踪者のことですか。警察庁は、平成二十七年七月二十七日現在でこれらの行方不明者数は全国で八百七十七人存在することを明らかにしています。合意文書にある行方不明者は、この八百七十七人のことですか。
三について(答弁)
北朝鮮は、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する包括的かつ全面的な調査を行っていると承知している。いずれにせよ、政府としては、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(平成十四年法律第百四十三号)第二条の規定に基づき拉致被害者として認定されている十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者が存在しているとの認識の下、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす考えである。
六 合意文書には北朝鮮側の対応として「第二に、調査は一部の調査のみを優先するのではなく、全ての分野について、同時並行的に行うこととした」(以下「北朝鮮側第二」とする)とあり、日本側もこれに同意しています。
しかしながら、安倍首相は平成二十六年三月二十八日に家族会と面談した際に、「言うまでもなく、安倍政権は拉致問題を最重要課題、最優先課題として取り組んでいます」と語っています。この安倍首相の発言は、合意文書の北朝鮮側第二の趣旨と相反していますが、政府の見解についてお示し下さい。
七 政府が同意した北朝鮮側第二の趣旨は、北朝鮮側が各人権課題について同時並行的に調査をし、日本側も調査報告は一部の調査報告のみを優先するのではなく、全ての分野について同時並行的に受け取ることとしたと理解してよろしいですか。
六及び七について(答弁)
御指摘の「北朝鮮側第二の趣旨」及び「同時並行的に受け取る」の意味するところが必ずしも明らかではなく、また、お尋ねは、御指摘の面談における具体的なやり取りを前提としたお尋ねであるため、お答えすることは差し控えたいが、いずれにせよ、政府としては、拉致問題をはじめとする日本人に関する全ての問題の解決に向け全力を尽くしている。
「安倍政権の北朝鮮政策を検証する」その44
第190回国会(常会)
平成二十八年二月四日:有田 芳生
質問第三七号:日朝ストックホルム合意文書に関する再質問主意書
二 答弁書第二〇号二についてには、「拉致問題については、外務省、内閣官房拉致問題対策本部事務局、警察庁等が連携を密にし」とあります。この拉致問題には、日朝ストックホルム合意に明記されている行方不明者はふくまれているのですか、お示し下さい。
また、「その具体的な内容については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい」とあります。この答弁は、国民の知る権利を阻害していると判断するものですが、「お答えを差し控える理由」をふくめ、政府の見解をお示し下さい。
三 答弁書第二〇号三についてには、「拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす考えである」とあります。これら全てを実現することが、拉致問題の全面解決ということですか。また、これら全てが実現しない限り、国交正常化も実現しないと理解してよろしいですか。
二及び三について(答弁)
政府としては、拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はあり得ないとの方針を堅持し、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(平成十四年法律第百四十三号)第二条の規定に基づき拉致被害者として認定されている十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者が存在しているとの認識の下、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす考えである。これ以上の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
また、いわゆる国民の知る権利については、十分尊重されるべきものと認識しているが、お尋ねの「お答えを差し控える理由」については、先の答弁書(平成二十八年一月二十九日内閣参質一九〇第二〇号。以下「前回答弁書」という。)二についてでお答えしたとおり、今後の対応に支障を来すおそれがあるためである。
第190回国会(常会)
平成二十八年一月二十日:有田 芳生
質問第二〇号:日朝ストックホルム合意文書に関する質問主意書
三 合意文書には「行方不明者」とありますが、これは警察庁が拉致の可能性を排除できない行方不明者として全国で捜査・調査している、いわゆる特定失踪者のことですか。警察庁は、平成二十七年七月二十七日現在でこれらの行方不明者数は全国で八百七十七人存在することを明らかにしています。合意文書にある行方不明者は、この八百七十七人のことですか。
三について(答弁)
北朝鮮は、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する包括的かつ全面的な調査を行っていると承知している。いずれにせよ、政府としては、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(平成十四年法律第百四十三号)第二条の規定に基づき拉致被害者として認定されている十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者が存在しているとの認識の下、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす考えである。
六 合意文書には北朝鮮側の対応として「第二に、調査は一部の調査のみを優先するのではなく、全ての分野について、同時並行的に行うこととした」(以下「北朝鮮側第二」とする)とあり、日本側もこれに同意しています。
しかしながら、安倍首相は平成二十六年三月二十八日に家族会と面談した際に、「言うまでもなく、安倍政権は拉致問題を最重要課題、最優先課題として取り組んでいます」と語っています。この安倍首相の発言は、合意文書の北朝鮮側第二の趣旨と相反していますが、政府の見解についてお示し下さい。
七 政府が同意した北朝鮮側第二の趣旨は、北朝鮮側が各人権課題について同時並行的に調査をし、日本側も調査報告は一部の調査報告のみを優先するのではなく、全ての分野について同時並行的に受け取ることとしたと理解してよろしいですか。
六及び七について(答弁)
御指摘の「北朝鮮側第二の趣旨」及び「同時並行的に受け取る」の意味するところが必ずしも明らかではなく、また、お尋ねは、御指摘の面談における具体的なやり取りを前提としたお尋ねであるため、お答えすることは差し控えたいが、いずれにせよ、政府としては、拉致問題をはじめとする日本人に関する全ての問題の解決に向け全力を尽くしている。
「安倍政権の北朝鮮政策を検証する」その44
第190回国会(常会)
平成二十八年二月四日:有田 芳生
質問第三七号:日朝ストックホルム合意文書に関する再質問主意書
二 答弁書第二〇号二についてには、「拉致問題については、外務省、内閣官房拉致問題対策本部事務局、警察庁等が連携を密にし」とあります。この拉致問題には、日朝ストックホルム合意に明記されている行方不明者はふくまれているのですか、お示し下さい。
また、「その具体的な内容については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい」とあります。この答弁は、国民の知る権利を阻害していると判断するものですが、「お答えを差し控える理由」をふくめ、政府の見解をお示し下さい。
三 答弁書第二〇号三についてには、「拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす考えである」とあります。これら全てを実現することが、拉致問題の全面解決ということですか。また、これら全てが実現しない限り、国交正常化も実現しないと理解してよろしいですか。
二及び三について(答弁)
政府としては、拉致問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はあり得ないとの方針を堅持し、北朝鮮当局によって拉致された被害者等の支援に関する法律(平成十四年法律第百四十三号)第二条の規定に基づき拉致被害者として認定されている十七名以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない者が存在しているとの認識の下、拉致問題の全面解決に向けて、拉致被害者としての認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保及び即時帰国、拉致に関する真相究明並びに拉致実行犯の引渡しのために引き続き全力を尽くす考えである。これ以上の詳細については、今後の対応に支障を来すおそれがあることから、お答えを差し控えたい。
また、いわゆる国民の知る権利については、十分尊重されるべきものと認識しているが、お尋ねの「お答えを差し控える理由」については、先の答弁書(平成二十八年一月二十九日内閣参質一九〇第二〇号。以下「前回答弁書」という。)二についてでお答えしたとおり、今後の対応に支障を来すおそれがあるためである。