三笑会

三笑会は、平成30年6月1日~陶芸活動と陶芸教室、喫茶室、自家野菜販売、古美術・古物商経営を総合的に活動していきます。

「新しい年と拉致問題」

2019-01-01 08:18:44 | 日記
「新しい年と拉致問題」

 昨年、南北首脳会談と米朝首脳会談が行われ、安倍首相は文大統領とトランプ大統領に拉致問題解決のための口添えをお願いしたことは記憶に新しい。確かに口添えはしてくれたものの、北朝鮮は「拉致は解決済み」との姿勢を崩してはおらず、取り立てて進展のない一年となったことは間違いのないところだ。
 拉致問題解決のために何が有効策なのかについては多くのプランがあると思うが、何をするにも反省すべきことがある。それは、冷静かつ建設的な議論が展開できないことである。「それを言えば家族会が悲しむ」とか、「これを言えば運動を分断させる」とかいう類の言説を数多く耳にしてきたが、そのような感情的で独善的な主張は何のプラスにもならなかったことは、これまでの運動の歴史が証明している。
 歳を重ねれば理解できていくことだが、愛する家族を突然失った原因は多種多様であっても、遺された家族の哀しみに優劣もなければ優先順位もない。「ストックホルム合意を白紙に戻せ」という主張が、声も上げられずにいる立場の弱い同胞・家族の心をどれだけ傷つけているのか、そろそろ気が付いても良いだろう。公平な救済を目指さずしてどうしてオールジャパンなどといえるのか、拉致被害者最優先という主張の裏にある他者に対する冷たさを国民はすでに感じ取っているはずだ。
 ストックホルム合意に基づく日本人の公平な救済を実現し、併せて北朝鮮人民の人権状況の改善を国際連携により目指していく。困難な課題に直面しているが、ここで諦めてはならないと思う。拉致問題の解決には、拉致された全ての人々を取り戻すという使命のほかに、次の世代の国民の安全と人権を如何に守るかという使命が託されており、我々はそのどちらも手放すことが出来ない。
 新しい一年が今日からスタートする。本年も小さいながらも着実な一歩を踏み出したいと決意しているので、多くの方のご支援ご協力を心からお願い申し上げたい。

平成31年元旦

救う会徳島 代表 陶久敏郎