堺北民主商工会

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進歩

2007年08月10日 10時22分32秒 | 世間の話
 中国、四書の1つに論語がある。
 論語は紀元前500年前頃を生きた孔子の教え(儒教)を弟子たちがまとめた書物。
 その論語の中に「過ちは改むるに憚ること勿れ」と言う1つの教えがある。
 人は過ちを犯す事がある。しかし、間違いや不始末を犯した時には、躊躇せず速やかに、改めなければならない。
 過ちに気付いたら、即座に改めよ!と言う意味である。

 この教えに照らして、日本の歴代の政府がとってきた態度はどうだったろうか?
①福祉の充実のために消費税を導入します。
②年金の受取額は現行水準を維持します。
③国民の安全と暮らしを守ります。
④国民の主権を尊重し、民主主義を発展させます。………etc。

 果たして、政府はこれら国民との約束事を忠実に実行してきただろうか?

 上記①については、国民健康保険料・介護保険料は値上げに次ぐ、値上げ、国民の医療負担が増大する一方、大企業や大金持ちに対しては減税。この減税額と国民から吸い上げた消費税額は、ほぼ同額である。
 ②については、国民から集めた年金を財源にして、健康保険施設(グリーンピアなど)を無闇やたらに建設し、大手ゼネコンの私腹を肥やし、施設を利用しなくなるとタダ同然の値段で企業に払い下げる。又、年金財源を勝手に株式市場に運用して、挙句の果てに大穴を空ける。その結果、年金の支給額を年々、減らしていく。 そして、国民が納めた年金記録が5000万件以上も漏らしていた事が発覚。………呆れて、開いた口が塞がらない!
 ③については、ガス瞬間湯沸かし器による死亡事故、エレベータの管理・点検を怠ったための死亡事故、チェック体制の機能不備による輸入食料品の無原則的な受け入れなど、数え上げれば切りが無い。
 国民生活の安全対策のために、国はいか程の予算を講じてきただろうか?
 ④については、日本国憲法で定められいる国民の諸権利を守るどころか、形骸化させてきた。
 健康で文化的な最低限度の生活を国は保障すること。
 何人も義務教育を無償で受ける権利。
 選挙民の意志が正しく国会の議席数に反映する議会制民主主義。
 働く労働者や自営商工業者が働き分に応じた報酬を得ると言う当たり前とも言える経済民主主義の確立。
 憲法9条に戦争の放棄と軍隊の不保持を掲げながら、自衛隊と言う軍隊を世界有数の戦力にまで増強してきた軍事拡張政策。
 先の8月6日、昨日9日の広島・長崎での平和集会で発表された安倍首相の白々しい報告(言う事と成す事が全く違う)。

 どれを見ても政府は国民との約束を果たすどころか、過ちを犯し続けてきた。

 孔子は2500年前に世の人に諭している。
 政治に携わる人間や国民生活に多大な影響を及ぼす業界トップの人達こそ、「過ち」は「過ち」とハッキリ認め、正しい諸行の道を歩まなければならない。

 その上で、人の上に立つ人は「蝋燭は身を減らして人を照らす」の如くでなければならない!

 過ちを改むる事なくして、決して進歩は有り得ない!