日本の医師不足は今、深刻である。その為、この事が原因で悲惨な事故や様々な問題が発生している。
医師2年目の塩谷裕美は29歳の小児科医。神奈川県藤沢市の市民病院で働いている。彼女は子供の頃、母が保育士(保母)であったため、将来はお母さんのような保育士になろうと思っていた。ところが中学3年生の時、父が持病の喘息を拗らせ、救急で病院に運び込まれた。そして、何日かの治療を終え、家で倒れた時の苦しい顔とは似ても似つかない元気な笑顔で病院を退院して家に戻って来た。
そんな父の姿を見て、彼女は医師になる事を決意する。
彼女の小児科医としてのモットーは…「いつも子供の見方でいたい」…だそうだ。
小っちゃな子供はただ泣くだけで病状を把握するのが難しい。だから、両親(特に、母親)から病状を事細かく聞き出し、少しでも疑わしい点があれば彼女は自分が納得するまで検査する。
そんな性格だから週3回もある当直の日も残された資料の整理や記録の仕事などが山のように残り、彼女が寝床に着くのは何時も深夜を過ぎてからになる。それでも朝まで眠れる時はめったに無い。それもその筈、救急患者が運ばれて来たり、入院している子供たちが毎晩のように突然、発作を起こしたり、病状が急変するからだ。その度に彼女は叩き起こされる。
そんな医師としての過酷な仕事だが塩谷は次のように言う…「ハードワークだが私は辛くない。子供のあどけない仕種や元気になった笑顔、そして、退院して行く時のバイバイと振る小っちゃな手を見る度に、子供たちが私に元気をくれるんです」
しかし、彼女にとってやり甲斐の有る時ばかりではない。難病で搬送されて来る赤ちゃん。悪化する病状を食い止めようと治療に手を尽くすが敢え無く、生後数ヶ月で小さな生命が無くなっていく。
辛い現実に直面し、否が応でも「死」を受け入れざるを得ない時がある。
そんな時、塩谷は失われた小さな生命をしっかりと胸に刻み、命の尊さを噛み締め生きる糧としている。…「この子は私の中で生きている。そして、その子の笑顔は絶対に忘れない。だから、私はこれからもチャンと子供たちと向き合える」と。
ところで、私達も今までの人生の中で様々な人と遭遇し、その人達の笑顔にどれだけ救われて来た事か。そして、これからもそうであろう。
それにしても日本の医師不足の解消は急を要する課題だ。
社会保険庁の年金財源の不正な使い込みや株式市場への資金運用による何兆円もの損失。各省庁での利権がらみの莫大な税金の使い込み。復興支援の名目で拠出されていく何百億円にも上るお金(実は、このお金は大企業の懐へ入る)。効果が殆ど無く、むしろ、水産資源や環境に悪影響を与えている諫早湾の可動堰建設に2500億円。…等々。
そんな事を思う時、果たして、医師不足を解消するのにどれ程のお金が要ると言うのか!
医師2年目の塩谷裕美は29歳の小児科医。神奈川県藤沢市の市民病院で働いている。彼女は子供の頃、母が保育士(保母)であったため、将来はお母さんのような保育士になろうと思っていた。ところが中学3年生の時、父が持病の喘息を拗らせ、救急で病院に運び込まれた。そして、何日かの治療を終え、家で倒れた時の苦しい顔とは似ても似つかない元気な笑顔で病院を退院して家に戻って来た。
そんな父の姿を見て、彼女は医師になる事を決意する。
彼女の小児科医としてのモットーは…「いつも子供の見方でいたい」…だそうだ。
小っちゃな子供はただ泣くだけで病状を把握するのが難しい。だから、両親(特に、母親)から病状を事細かく聞き出し、少しでも疑わしい点があれば彼女は自分が納得するまで検査する。
そんな性格だから週3回もある当直の日も残された資料の整理や記録の仕事などが山のように残り、彼女が寝床に着くのは何時も深夜を過ぎてからになる。それでも朝まで眠れる時はめったに無い。それもその筈、救急患者が運ばれて来たり、入院している子供たちが毎晩のように突然、発作を起こしたり、病状が急変するからだ。その度に彼女は叩き起こされる。
そんな医師としての過酷な仕事だが塩谷は次のように言う…「ハードワークだが私は辛くない。子供のあどけない仕種や元気になった笑顔、そして、退院して行く時のバイバイと振る小っちゃな手を見る度に、子供たちが私に元気をくれるんです」
しかし、彼女にとってやり甲斐の有る時ばかりではない。難病で搬送されて来る赤ちゃん。悪化する病状を食い止めようと治療に手を尽くすが敢え無く、生後数ヶ月で小さな生命が無くなっていく。
辛い現実に直面し、否が応でも「死」を受け入れざるを得ない時がある。
そんな時、塩谷は失われた小さな生命をしっかりと胸に刻み、命の尊さを噛み締め生きる糧としている。…「この子は私の中で生きている。そして、その子の笑顔は絶対に忘れない。だから、私はこれからもチャンと子供たちと向き合える」と。
ところで、私達も今までの人生の中で様々な人と遭遇し、その人達の笑顔にどれだけ救われて来た事か。そして、これからもそうであろう。
それにしても日本の医師不足の解消は急を要する課題だ。
社会保険庁の年金財源の不正な使い込みや株式市場への資金運用による何兆円もの損失。各省庁での利権がらみの莫大な税金の使い込み。復興支援の名目で拠出されていく何百億円にも上るお金(実は、このお金は大企業の懐へ入る)。効果が殆ど無く、むしろ、水産資源や環境に悪影響を与えている諫早湾の可動堰建設に2500億円。…等々。
そんな事を思う時、果たして、医師不足を解消するのにどれ程のお金が要ると言うのか!