Saitolab 「なにもせんほうがええ」

婚しては妻に従い ボケては猫に従う

趣味「金属磨き」

2009年01月11日 | 修理・工作・技術
正月の工作をひとつ、トースターの修理。スイッチを入れても熱くならないとの妻の報告。電源コードを引っ掛けてテーブルから床に落ちたらしい。今までも何度か落下していた。変形した板金の筐体を修正しつつ分解を試みる。まさにブリキのおもちゃかペーパートイのように最低限のビスでうまく構成された構造だ。故障の原因は落下の衝撃による断線。温度センサーに密着した感熱板は慣性重量があり、落下の衝撃を受けやすいのだ。断線を修理したついでに「パンくずトレイ」の汚れが気になる。油ものを温めたときクッキングペーパーを敷いていても油はトレイに落ちて固まる。それが焼き付くと簡単な洗浄では落ちなくなるのだ。トレイは錫鍍金のブリキなのだがこの際と水ペーパーで汚れを落として磨きだしを行う。対腐食性は落ちるかも知れないが不衛生での放置よりは良いとの判断。徐々にペーパーの番号を上げながら執拗に磨く。指や爪が金属粉で真っ黒になる。20分ほど格闘し苦労の甲斐あってトレイは眩しく輝きだす。表面もツルツルになり汚れの付着も容易に落とせそうだ。トレイの鏡面反射は赤外線の輻射効率も上がり若干の省エネにも貢献するかも知れない。まあグダグダとメリットを書き連ねたが本当の理由は単に金属磨きが面白かったからなのだ。鏡面具合が画像では上手く伝わらないのが残念。

余談になるが金属を磨いていていつも思い出すのが星新一のショートショト。最適の趣味を分析し選んでくれる電子計算機を発明した博士。自分の趣味を計算機に聞くと「金属磨き」と出た。それではと手近にあったその電子計算機を磨きはじめると確かに面白い。金属磨きが博士の熱中する趣味となった。ある日、ふと思うところあって計算機自身の趣味を計算分析させてみた。答え「お洒落」。
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MEスーパー

2009年01月11日 | 修理・工作・技術
正月の帰省で実家からもらってきたと同僚からカメラの修理相談を受ける。もうクラカメ修理の熱意も醒めてしまったけれど機種がPENTAXのMEスーパーだったので預かることにした。故障箇所は巻き上げ不良。内部のグリス硬化に伴う不具合だ。3年ぶりに一眼レフの完全OHに着手。ミラーASSYをボディーから降ろして固着部分を分解清掃。ついでにダンパー類を交換し内部の劣化したモルトプレーンも剥がして清掃し新しいものを貼っていく。この機種は30台以上修理したこともあり何も考えず機械的に作業を進めていく。折角なのでプリズムやアイピースレンズの清掃をして各接点や外装も磨く。組み上げ直前にファインダーLEDのユニット取りつけ位置を微調整。組完後は各部動作確認と露出計をチェックして修理完了。願わくばこのカメラに再びフィルムを通してもらえればと思う。
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