そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
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クワイエットルームにようこそ

2009年01月31日 | コメディ


2007年 日本 118分
■2009.1.25 DVD
■監督 松尾スズキ
■出演
   内田有紀(佐倉明日香)  宮藤官九郎(鉄雄)
   蒼井優(ミキ)  りょう(江口)  中村優子(栗田)
   高橋真唯(サエ)  馬渕英俚可(チリチリ)
   筒井真理子(金原)  宍戸美和公(水原)
   平岩紙(山岸)  塚本晋也(元旦那)
   平田満(俳優)  徳井優(白井医師)
   峯村リエ(婦長)  武沢宏(芸人)
   伊勢志摩(白井医師)  箕輪はるか(患者)
   近藤春菜(明日香の友達)
   庵野秀明(松原医師)  河井克夫(内科医)
   俵万智(旅館の女将)  しりあがり寿(旅館の番頭)  川勝正幸(旅館の板前)
   しまおまほ(旅館の仲居)  妻夫木聡(コモノ)  大竹しのぶ(西野)

 《story》

「わたしは ここで 生まれ変わるのだ」

フリーライターの明日香は、目覚めると、ベッドの上で手足を拘束されていた。そこは、閉鎖病棟内の保護室、通称「クワイエットルーム」と呼ばれている部屋だった。締め切り迫った原稿書きに追われていたこと以外は覚えていない。そこからは、担当の先生と同棲相手の鉄雄の同意がないと出られない。自ら命を絶とうとした者や、食べたくても食べられないミキ、元AV女優の西野など、個性的な患者がたくさんいた。それに、規則べったりの冷めた看護士りょう。鉄雄はなかなか面会に来ない。弟分のコモノが来たとき、ショックで全身蕁麻疹が出た。閉じこめようとするりょうを論破し、ここでの生活に少し自信を持ち始めた矢先、西野が勝手に部屋に入り、鉄雄からの手紙を読み始めた。隠されていた記憶が蘇る。確かに自分は自分の意思で薬を多量に飲み死のうとした事実。

 何がまともで何が変?

現実は何なのかよくわからなくなる。「まとも」って何なのか、「変」ってどういうことなのか。この閉鎖病棟の人って変。でも、世の中にいっぱいいる人、どこにでもいる人のように思える。人のことを考えず、人の迷惑になることばかりする人、自分のことだけを優先する人。何かのこだわり続ける人、趣味の世界にどっぷりつかっている人。自分の命を体を大事にしない人。最後のこの一点が一番の違いかもしれない。実際のところ、この映画は何を言いたかったのかよくわからない。中にいる人が変で、外にいる人がまともとも言えない。死のうとしているのかそうでないのかのちがい。死んではいけないと自覚したとき、自分の進むべき道を理解したとき、ここから退院できるということなのだろうか。

 公式サイト「クワイエットルームにようこそ」

  外は木枯らし吹き荒れ、散歩どころではなかった。それほど冷たくはなかったけど、風邪は強かった。山の竹が大きくしなっていた。私の部屋は北西の角。窓はいつもブラインドが下りていて、昼間でも電気をつける。窓を開けると、すぐ隣の家の窓があり、中が丸見えだ。だからめったに開けない。窓は二重窓だから、外の音はほとんど聞こえてこない。散歩に出かけようかなと、ブラインドを少し開けて外を見る。遠くの木が大きく揺れている。今日は外に出られない。子どもの頃から、窓から外を見るのは好きだったが、ここからは隣の家の窓があって、じっと見ることができない。ほとんど開かずの窓。こんな日は、やっぱり映画を見て、本を読んで過ごすしかないのだろう。              



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