人間と自然、生き物との関係とは
想像以上に豊かで、深遠なものである。
<by アルネ・ネス(哲学者)>
2009年、ノルウェーの自宅で、就寝中に死去したアルネ・ネス氏は、96歳だった。
近年のノルウェー哲学は、彼を中心に発展したと言っても過言ではない。
エコが一般的ではなかった頃から、古今東西の哲学や思想を融合して主張し、
世界中で発展していったエコロジー運動の柱として、自らの生涯を捧げた人だった。
彼は、登山家でもあった。
1950年に、パキスタン北部カラコルムの「ティリチ・ミール峰」に最初に登頂した
ノルウェー隊のリーダーだった。
その後、哲学誌を創刊して、「ガンジーの非暴力哲学」や「スピノザの自然=神」の
世界観を取り入れて、徐々に、功績をあげていくこととなる。
やがて、彼は環境問題へとのめりこんでいき、「長期的で深遠なるエコロジー運動」
という名称の戦略的な解釈を打ち出していく。
ネス氏が、これを行った1970年代前半は、“深刻化する環境問題” をテーマに、
人類が初めて国際会議を行った頃である。
今こそ、もう一度、見直したい「アルネ・ネス氏」の思想と哲学!
「それぞれの世界観や、ものの見方、理解、人間に大きな影響を及ぼす行為」、
「コミュニケーションのあり方」、「インタープリテーションのあり方」、
そして、「社会と人間の多様性」などなど・・・・。
今年は、国連国際生物多様性年で、10月には名古屋で世界会議が開催される。
私たちは、今、「輸入大国:日本」という肩書きを抱えながら、未来へ向けて・・・
歩みをすすめていかなければならないのだ。
日本は、“自然が豊かな国だ” と思い込んではいるが、実は知らない事実が多く、
企業も国民(市民団体)も新しいビジネスモデルを構築する時機にあるのかもしれない。
それだけ日本の食料事情は厳しく、原材料や水を全て他国に頼っているだけでは、
日本の未来は “見えてこない”。
まずは、世界を知り、日本を知り・・・その次には、世界の人々の声に耳を傾けつつ、
今こそ “私たちの足元” を(丁寧に)見つめることが大切な気がする。