あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 ![]() 185 男の私に… オカネスキー自身が迷子になって、やっともどってくるのが精一杯で、いまだに機械は直ってはいないのである。 でも、あまりにも、打ち込むオカネスキーを見て、茜が止めたのである。 行動ばかりとっているより、いい考えが浮かぶまで、待つ。 --それも勇気の一つじゃないかと、オカネスキーを説得したのである。 「それにしても、男性がまわしをしめるなんて、いやだわー」 と、奇妙な声をあげるオカネスキー! 「どうしてよ」 と、驚く茜。 --茜の生れ育ったところでは、それが当たり前! もじもじするオカネスキー。 「どうしてなの? わからないわー」 「だって、あの、お嬢様、男性のわたしの口から言わせるんですの?」 「何をいっているのよ、あなたは男なんだから、もっと……」 「それは、世界がちがうのよ。ここの世界手では、男の私に……」 「でも、顔はいっしょよ! それに、気にすることはないわよ、わたしとオカネスキーの間柄じゃないの」 「それも、そうね。じゃ、言うわ」 と言っておいて、紅茶を飲む。 それから、一息ついてから、話し出す。 「だって、前にあれを、大切なあれ、お宝を前にぶらさげているんですもの……」 「げげげ……」 と、茜はずっこける。 「お相撲さんがつけているのは、あれはふんどしじゃなかったの、わたし、知らなかったわ」 「知らなかった。それは仕方がないかもしれませんわ。わたしも年齢を経るまでお相撲は、女性のお尻が見えるから、恥ずかしくって見れなかったわ」 「あらあら……」あきれる茜、「でも、待てよ、ということは、このわたしが、まわしを締めるってわけなの。胸は胸はどうなっているの?」 「それは、ちゃんと、バンドをしているわ。女性の豊かさ、愛情深さを表しているんでしょう。神がそこに住むなんて、わけのわからないことをいう宗教の人たちもいるくらいなんですもの」
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