磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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085 ノンゼロサム

2007年07月03日 | ライト小説
総理がコジキでコジキがソーリィー

四章、ゼロサム社会




085 ノンゼロサム


「そう、逃げてきちゃった。今までどうして、そんなことも考えつかなったかわからないよ」
「逃げてきたのかあー。ぶん殴ってやったらよかったのに」
するめを口にした吉谷が口を出した。彼も老人のホームレスである。

「だめ! ぜったいに、そんなことをしてはいけないんだ。“いじめ”は、対等じゃないんだ。相手は集団だったり、力が強かったりするもんなんだあー。自立自助の精神のあるアメリカ人でさえ、闘うな! と教えているくらいだ。もし、無責任に闘って、今以上にこの子がいじめられたら、吉谷さんはどうするつもりですか? テレビの無責任な文化人のように、何の責任もとらないのに、自分は偉いとだけ思って、自分は闘って勝ったなんてアドバイスする人がいるけど、負けたらどうするんですか? “いじめ”なんかするやつは、そんなフェアーな精神はないんです。そんなやつとは闘わないことが肝心なんですよ」

「そうよ、ソーリィーのいう通りよ。わたしが留学したイギリスでも、そう教えていたわよ」
「へえー、ねえちゃん、イギリスに留学なんて、すごいじゃないの。お金持ちなのかい?」

「そんなことはないわよ。“いじめ”はイギリスでも問題になっているのよ」
「なんだなあー。“いじめ”なんて陰湿なことは、日本だけのことかと思っていたよ」

「陰湿かあー。そうだよなあー」

「俺は陸軍にいたんだけどさあー、軍隊の“いじめ”もすごかったよ。もう言葉にできないよなあー。思い出すだけで嫌になってくる。ホームレスになって、悲惨な生活をしている現状だけど、あのときよりは気持ちは楽だね」

「こっちも大変だよ」
「そりゃー、そうだよなあー」

「ゼロサムとは違う考えってあるのかな?」
三沢少年はソーリィーに質問した。

「あるよ、ノンゼロサム。つまり、経済だね。お互いに繁栄しようというものだ。ゼロサムは今の政治だね。相手より少しでも優越しようとしている」

「そうだよね、何か威張っている人たちが多い。優越ってそういうことでしょう……」

「まあ、似たようなもんだ。ノンゼロサムなら、共存共栄という言葉もいえる。軍事というのも、相手より優越しようとお互いに思えば、ゼロサムになるという」

「ぼくもノンゼロサムで生きていきたいなあー」

「そうだね。政治家もそうあって欲しいわあー。中国のとう小平は生き残ったけれど、ソ連のゴルバチョフが失脚したのは、その差だという人もいる……。たしかにゴルバチョフは政治的だった……。とう小平は共存共栄だった……。政治的には自由平等だったのはゴルバチョフだったけれど……」

「ゼロサムの政治家たちが、いばっている社会ではパイが小さくなっていく……。クラスも同じことだろうなあー」

「ゼロサムなんて、いい格好をしているが、それは“ごうつくばり”ってことだろう。サラ金会社みたいな奴等ばかりだよ」

「イメージは違うものでも、質は同じものだろう……」

ごうつくばりの政治家、ごうつくばりのマスコミ、ごうつくばりの学者、ごうつくばりの行政マン、ごうつくばりの企業家、日本は“ごうつくばり”国家にいつなったのだろうか?







閑話休題

このゼロサムなどという考えは、

日本の外交がどうしてダメなのか?

教えてくれる論理の一つですね。

もちろん、日本の外交だけに

限らないとも思いますが……。


外交政策はなぜ誤るのか











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