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外交政策はなぜ誤るのか

2007年05月16日 | 読書日記など
放送大学2007年5月14日
国際政治('07)第6回 外交3

外交政策はなぜ誤るのか
藤原帰一・東京大学教授


この番組は今の世界が、平和ではない原因をうまく表現されていました。

外交政策がうまくいっていないからともいえるかもしれません。

勉強不足ながら、平和にはこのような知識も必要な気がボクにはします。



外交政策で相手の国で対抗的な対応をなぜとるのか?
なぜ仲良くしないのか?
どういう時に対立を選ぶのか?

損得勘定によって対立。
友好関係をとったときどんな利益があるのか?

対立するとき、大きな損害になるということで、友好関係になるかといえば成らない。



【領土問題】
A国が増えるということは、B国はへる。
このような状況を【ゼロサム状況】となる。
対立は不可避。



【経済の成長】
両方とも得(とく)をすることもある。
これを【ノンゼロサム状況】という。

外交は、いつも対立するわけではなく、両方が得をする場合もある。

相手より得をするのかどうか。= 相対利得。
前より得をするのか。= 絶対利得。

相対利得をとるならば、ゼロサム状況となるという。
【軍事問題】は、相対利得で、ゼロサム状況となりうる。
相手に対する優位になろうとする傾向が見られ、対立関係に陥りやすい。

国家をこえた権力が存在がない限り、各国は闘争せざるをえない。

【最悪事態原理】一番悪い状態を考えて政策をとることをいう。
そして軍隊を増強する。相手国は友好国ではないと軍隊を増強。
結局、対立の激化をつくりだしてしまう。
これを【安全保障のジレンマ】という。
各国のゼロサム的なことから生まれてしまう。
そこで、想定してしまったことが実際に起こってしまう。
これを、【自己充足予言】という。
しかし、これは予言が当たったのではなく、予言にそって行動したにすぎない。

取引よりも、脅迫がよいと思うようになる。

第三国による協力、あるいは第三国の犠牲による協力。

軍事的対立関係を取り除くことは難しい。


◆政策決定論◆というのも、興味深かった。

・グレアム・アリソン【アリソンの政策決定モデル】
〈合理的決定〉は現実の政策では重んじられていない。
〈組織過程〉政府や役所が決定している。
   政策を決定するための情報をあつめる。
   戦争が避けられないと思えば、避けられない情報を集める。
〈官僚政治モデル〉政治家と官僚が決める。
〈組織過程〉も〈官僚政治モデル〉も病的。


【認識の限界】
・認知枠組・先入観
    ↓
・情報の遮断
    ↓
・非合理的決定

アーネスト・メイ(Ernest R.May)「歴史の『教訓』」1975
例 : チェンバレンは先入観で「戦争」を避けようとしたが、「好戦国」という情報を遮断してしまった。
例 : チェンバレンは間違ったゆえに、ソ連に屈服してはいけない。→冷戦のはじまり。
 スターリンは資源獲得を狙っていたことは事実。領土の獲得はソ連は目指していなかったと歴史家。



今の外交では決して平和はこないということも理解できるかと思いました。

平和外交をしていただきたいものです。
これは日本だけに限ったわけではありせんが……。

戦争で、恐喝外交で本当の平和はきません。
積極的な平和をつくりだそうとしない限り……。








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