総理がコジキでコジキがソーリィー 044 きみの人生はきみのもの! 「ふーん、おじさんって、子どもが自分にとって都合がいいなんて、悪い親じゃないの!?」 「そうその通りだよ。悪い親だったんだよ。熱心で、不幸な人を助けて、自分の生活も返りみない庶民の正義の味方なんて言われていた」 「おじさん、何か格好いいじゃん」 「それが、間違いだったってことさ。自分の子どものことは、いくら仕事があっても、きちんと見てあげないといけなかったんだ。“よい子”であったら、それでいいなんてことはないんだ」 「ふーん、子育てって難しそうだなあー」 「何をいっているんだ。まだ子どものくせに」 笑うソーリィー。 「“よい子”なんて、止めようと! 学校をさぼったし、今日からぼくは悪ガキさ」 「悪ガキになることもないさ。悪いことを好んでするのも、それも不幸なことじゃないか?」 「それもそうだなあー。だったら、どうしたらいいの?」 「親に褒められたいから、そうするんじゃなくって、自分のしたいことをすること。きみの人生はきみの人生なんだよ。親のことなんて、どうでもいいんだよ。成りたい自分になることだよ。それで“よい子”と言われるなら、最高だろうなあー。でも、そのときには、簡単に死のうなんて思わないことだろう。なぜって、それは自分に自信があるからじゃないだろうかあー。人がどう思おうと、自分はこうだ! と思えることがあることは強いことだと思わないかあー。人のために生きているのではなく、自分のために生きてみるんだよ。きみの人生はきみの人生だからね」 そうあって欲しかったとソーリィーは思っているんだろうと少年は思った。 日が暮れていた。 「じゃ、僕、帰るね」 「その方がいい」 と、ソーリィーは笑っていた。
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