今日は東京都小金井市の湧水を2つ巡ってみました。
まずは滄浪泉園へ行きました。
所在地:東京都小金井市貫井南町3-2-28
この滄浪泉園は外交官、衆議院議員などを歴任した波多野承五郎が明治末期に別荘としたところで、その名の由来は、大正8年、この庭で遊んだ犬養毅元首相によって名付けられ、入口の右側にある石の門標は犬養毅の自筆によるものだそうです。
入園料100円を支払い入園しました。
門をくぐり抜け、緑豊かな木々の中の石畳を道を下ります。
突き当たりを左折すると東屋のあるちょっとした広場にでます。
そして「順路」という看板に沿い細い坂道を下っていくと池が見えてきます。
この池の回りを反時計回りに進みます。
池の回りを歩き始めると橋が架かっています。
まずはこの橋の下が湧水口になっており、池に流れ込んでいます。
そしてしばらく進むとまた湧水口があります。
滄浪泉園の湧水は東京の名湧水57選に選定されています。
ハケ
段丘崖下部の窪みのような部分から泉がこんこんと湧くところを一般に「ハケ」と呼んでいます。
市内にはこのような場所がいたるところにみられ、「小金井」の地名も豊富な湧水が湧くところから起こったとも伝えられています。
こちらも池へと流れ込んでいきます。
散策路途中には、かなり年月か経過している「馬頭観音」と書かれた石碑もありました。
池に映る緑がとてもきれいです。
画像の右側に最初の橋が見えたのでズームしてみました。
残念ながら橋の下は暗くてよくわかりませんでした。
しばらく歩くとお地蔵さまが立っています。
おだんご地蔵
このお地蔵様は正徳三年(一七一三年)いまからおよそ二百六十六年前念仏供養のためにまつられたものです。
何を見、何を想っているのでしょうか?
素朴で柔和なお顔だちは、このお地蔵様がたどってきた長い歳月を私たちに語りかけてくれるかのようです。
お地蔵様の足元にはエビネが自生し、五月頃には花のじゅうたんを敷きつめふくいくとした香りを届けます。
池から水が流れ出ています。
その流れは滝となって流れ落ちています。
そして園を出て暗渠に流れ、野川へと流れています。
池の回りを歩き終え最初の広場に繋がる道を上りはじめるとまたお地蔵さまがたっていました。
鼻欠け地蔵尊
この石仏は寛文六年(一六六六年)いまからおよそ三百十三年前に庚申さまとしてまつられたもの市内でもっとも古いお地蔵さまです。
信仰のため何度も触られたからでしょうか、目や鼻などが欠け落ち、昔の人の厚い信仰が伝わって来るようです。
背後の椿は樹齢百年を悠に越すと見られ季節には真紅の花を散らせお地蔵さまを飾ります。
水琴窟がありました。柄杓で水を流してみるととてもよい音がします。
滄浪泉園は、大岡昇平の小説「武蔵野夫人」の舞台となった「はけ」を生かした庭園として知られており緑地保全地区に指定されています。
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