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下記のような文章が書ける堀 文子さんを私は尊敬している。
画家でありながらエッセイも書く。
92歳になってもまだまだ収斂は続く。
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免疫学者の多田 富雄さんをしのんだ文章の一部。
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祖先の敬った自然の中に無数の神を見た、日本人の自然崇拝の心。俳句、和歌、能、歌舞伎、芸能の総てに象徴と、簡潔な美を好み、亡びと無常、弱者への慈悲を思う「あはれ」という美を大切にし、その心を細部までつきつめる匠の技に心をそそいだ日本人。強さや力より簡素を好んだ、世界にはない美学を先生は身をもって最後まで追求し、科学者にはシェークスピアを、文学者には相対性理論を読めと忠告され、専門化の進む現代の危機を死の間際まで訴え続けた。先生の思想を受けつぐ者として私も死の日まで志をまげず、日本の美を守り続けて行きたいと思う。
サライ 2010年8月号より
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