6月もあれよあれよという間に、もう月半
ばですね。
5月は、大型連休中に日頃の疲れがドッと
出て……
つい、アミにギャラリー展示の紹介を丸投
げしてしまいました。
それで、行き届かないところも多々あった
と思いますが……
え? いつもより分かりやすかった、です
って?
そうですか……よかった。(内心、ガック
リ。)
でも、そうそういつも任せておくわけには
いきませんからね。
アミからバトンを奪還して、さあ、6月の
展示のご紹介を張り切って、と、いきたい
ところですが……
今月は、いつもとちょっと、勝手が違うか
もしれません。
テーマは、韓国の伝統文化、という感じな
のですが……
展示本が、二冊とも韓国のもので、邦訳は
(多分)出ていません。
それで、韓国語をなさっていない場合は、
おすすめ本の紹介にはならなくて申し訳あ
りません。
でも、一応、書名を書いておきますね。
김두규『우리 풍수 이야기』북하우스,
2003
(キム ドゥギュ著『私たちの風水の話』
ブックハウス、2003年刊)
허균『사료와 함께 새로 보는 경복궁』
한림미디어, 2005
(ホ ギュン著『史料とともに新たに見る
景福宮』ハンリムメディア、2005年刊)
( )内は私が仮につけた日本語訳で
す。(自然な日本語の題名にするのがち
ょっと難しくて……若干違和感があるか
な?ごめんなさい!)
本の内容ですが……
『우리 풍수 이야기』のほうは、韓国の風
水について、一般向けに書いてあります。
韓国の風水は、地形や気脈を見る「形法」
が主流になっています。
日本で近年ブームになっているのは、主に
「理法」という、住宅に関する風水ですか
ら……
同じ風水でも、お隣の国同士で大きな違い
があるんですね。
それは、例えば、お墓についての考え方に
も反映されていて……
韓国ではお墓の位置が、日本とは比較にな
らないほど重要視されます。
お墓を作るのに適した場所は「明堂」(ミ
ョンダン)と呼ばれ、誰もがそういう場所
にお墓を作りたがるのです。
また、その土地の気が「陰」「陽」のいず
れが強いのか、ということも重要で……
どちらかに傾き過ぎていると、人為的な手
段で調整される場合もあります。
以前、私は韓国のある大学で日本語教師を
していたのですが……
その大学のキャンパスが「陰」の気が強い
場所だったらしく、男性のシンボルを象っ
たモニュメントが設置されていたのを覚
えています。(それで「陽」の気を補うと
いうことのようですね。)
日本の大学ではそんな話、聞いたことがな
かったので、それを見た時はちょっとした
カルチャーショックでした。
すぐお隣の国なのに、こういう民俗文化に
関することは、案外、知る機会がないもの
ですよね。
これは相手側にも言えることで、お互いの
ことをよく知らないために、付き合いの中
で誤解が生じ……
それがもとで摩擦が起きることもあるの
ではないでしょうか。
これからも、お隣同士であり続けるなら
ば、お互いをもっと知る機会が持てるとい
いですよね。
そうすれば、無益な諍いが少しでも減らせ
るでしょう。
もう一冊のほうは、ソウルにある景福宮と
いう宮殿についての本ですが……
実は、これはまだ未読なんです。
(もう、何年も「積読」状態……。)
それで、内容についてはご紹介できないけ
れど……
展示が終わったら、折角なので、読んでみ
ようかなと思います。
今、ちょうど「宮廷女官チャングムの誓
い」という韓国ドラマを観ているので、
そんな気分になっています。
一番下の段の人形は、「農楽」(ノンア
ク)という韓国の伝統芸能をしているお
じさんたちです。
見るからに、楽しそうでしょう?
いつ見ても、心が和みます。