天使のエナジー

「すべてなるものの源」への、愛の告白

「今ここ」に生きる

2013-07-26 21:35:01 | ブックレビュー
ブックレビュー:
『木村秋則と自然栽培の世界』
(木村秋則 責任編集、日本経済新聞出版社、
2010年6月)

今、劇場上映中の映画、「奇跡のリンゴ」。

そのモデルになったリンゴ農家、木村秋則さんが
中心になって出来上がった本です。

木村秋則さんといえば、無肥料・無農薬のリンゴ
栽培をやり遂げた人として、かなり名が知られて
きていますよね。

このブログでも、リンゴ栽培に関する内容の木村
さんの著書、『すべては宇宙の采配』について、す
でに書いていますが……(2009年12月13日付)

今回取り上げた本は、木村さんがリンゴ栽培で培
った無肥料・無農薬の栽培方法(「自然栽培」)を
紹介しているもので、この「自然栽培」で米・各種
野菜を栽培している農家の人たちが、それぞれの
手記を寄せています。

というわけで、執筆者のすべてが農業のプロです
から、その道の経験ゼロの私には専門的過ぎて
難しい部分もありましたが……

非常に重要なメッセージを受け取ることができた
と思います。

それは……

無肥料・無農薬で作物を育てるということは、本
来、宇宙の摂理にかなっている、自然なやり方
なのだということです。

それではなぜ、それが今、一般的になっていない
のでしょう。

それは、人間が農薬や肥料を施すことで、耕作地
の自然な状態が変化させられてしまっているから。

それが大きな原因なのだと、この本を一読して痛
感しました。

農薬をかければ、見かけ上は害虫が減るように
思えるし、肥料を使えば、一時的に作物の育ちが
よくなる場合もあるかもしれません。

でも、そのことがかえって、土壌を傷める原因に
なってしまうようなのです。(例えば、土中の微生
物の組成が変わってしまうことなど。)

このことを、木村さんは、自分のリンゴ畑をひた
すら観察することで、見抜いたわけで、これは本
当に素晴らしい観察力、直観力だと思います。

それに、意志の強さ、粘り強さも並大抵ではあり
ません。

それまで使っていた農薬、肥料をやめて、自然
栽培ができる状態へと畑の土が回復するまで、
ほとんど収入のない生活が何年も続いたのに
……

もう少しで自殺するところまで追い込まれなが
らも、自然栽培を成功させたのですから。

たいていの人は、そこまで到達する前に、あき
らめるでしょう。

やっぱり、食べていくこと、家族を養うことを考え
てしまいますから。(無理もないことだと思います
が。)

木村さんは、そうならなかった。

いや、もちろん葛藤はあったでしょう。

でも、やめなかった。

それはなぜなのか。

なぜ木村さんは、折れなかったのか。

一言で言えば、彼は、「今ここにいる」ことができ
るからなのではないか、そう思うのです。

明日の暮らしを考えることなどどうでもいい、とい
うわけでは決してないけれど……

そのことを考えてしまうと、「今ここ」で何をすべ
きか、そのことに集中できなくなります。

「今ここ」にどんな意識でいるかということが、現
実世界にそのままあらわれる、それが宇宙の摂
理なのですから。

この本の表紙の木村さんの、ほとばしるような笑
顔を見ていると、「今ここ」に生きるエネルギーが、
まるで噴火しているみたいです。

まさに、「いのち」のシャワー、ですね。


〔追記〕(8/2 記す)
昨日、映画「奇跡のリンゴ」を観てきました。

東海地方では今日、8/2 が劇場公開の最終日な
ので、滑り込みで間に合ったという感じですね。

しかもラッキーなことに、昨日は映画ファン感謝
デーのため、割引料金で観ることができました。

感想は……

やっぱり、観てよかった!

木村さんがリンゴの無肥料・無農薬栽培を成功
させるまでの10年にわたる経緯は、木村さんの
著書を読んでだいたいは知っていましたが……

それを映画という形で観てみると、本を通しての
理解では、とても汲み取れないものがあることが、
はっきりとわかったからです。

農薬をやめてから10年、木村さんのリンゴの木
が再び花を咲かせるのですが……

そこへ至るまでのさまざまな場面での木村さんと
その家族、さらには仲間のリンゴ農家の人たちが
味わったとまどい、苦しみ、悲しみ、そして歓喜と
感謝の気持ち。

それが、画面いっぱいに伝わってきて、胸が揺さ
ぶられました。

そして、この、あまりにも密度の濃い10年間、己
の意志を貫き通した木村さんに、改めて拍手と
感謝を贈りたくなったのでした。

きっと、グレート・マザー・アースも、こう言ってい
ることでしょう。

あっぱれ、そして、ありがとう!

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自分の声を聞く

2013-07-20 21:18:00 | Weblog
日本語教師としての今学期の仕事が、ほぼ終わ
りました。

あとは、エンマ帳(成績ですね)をつけるだけ。
(これ、意外と心の重荷なのですが。)

ともあれ、授業の準備や宿題の添削からは解放
されて、のんびりした気分で過ごせるのは、あり
がたいことです。


ところで、今学期は会話の授業を担当していた
ので、学期末にインタビュー(面接試験)をした
のですが……

その採点のため、面接時にICレコーダーで録
音しておきました。

一学期の数ヶ月間、いっしょに過ごした学生た
ちが、それぞれの進歩の成果を出し切ろうとし
ているようすも心打たれるものがありましたが
……

私自身の声も、不思議と耳に心地よく響いてき
ました。

昔は、自分の声って、どうも鼻にかかった感じ
でしゃきっとしなくて、あまり好きになれなかっ
たのですけれどね。

でも、今は、なぜか好もしく思えるようになって
きました。

自分の声のヴァイブレーションに、体が共振し
て、よろこんでいるみたいなのです。

そうやって聞いていると、例の、無条件で自分
のことが愛しいと思う、あの心の状態を体が思
い出すのです。

この、体が思い出すということ、これがとても
大切なことなのだと思います。

もし、そこから離れてしまったときも、心配しな
くて大丈夫。

きっと体は覚えていてくれますから。

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空気のよどみに…

2013-07-07 17:00:01 | 香り
今日は七夕なんですね。

子どもの頃は、短冊に願いを書いた笹飾りを川
へ流したものでしたが……

このあたりではもう、そんな習慣もすっかりなくな
ってしまって、ちょっぴり淋しいな。


ところで、今日の暑さは酷いものでした。

気温も35度を超えた上に、湿度もかなり高くて、
まるで蒸し風呂のよう。

そんな時は、家の中の空気もどよーんと重く感じ
られます。

トイレの廊下などは、あまり心地よくない、ちょっ
と生臭いようなにおいがしたりして……

そこで登場するのが、お香です。

このところ、朝起きるとまず一番に、気になる場
所をパトロールし、ムムッと思ったらすぐ、お香
に火をつけます。

それを、あたかも松明のようにかかげて、あたり
を一周。

そうすると……

その「どよーん」がみるみる消えて、すっきりとし
た空間が蘇るのです。

ニオイを消したいなら、消臭スプレーを使うとい
う手もありますが、お香はそれにはない、別次
元の浄化力があるような気がします。

そう、一瞬でその場の空気の波動を高める作
用が、非常に強いのではないか、そう感じるの
です。

お寺でお香が焚かれる意味は、こういうことだ
ったのか、今さらながらにそう思いました。

そうそう、ときどき、薄暗い所でお香を焚いて
いると、かすかにきらきら光るエネルギーの粒
が見えることがあります。

まるでその一つひとつの粒子が意志を持って、
場のヴァイブレーションを上げようとしているか
のように。


今日の写真は、件のパトロールの際に用いて
いるお香三種。

左から時計回りに
「かゆらぎ」シリーズの「緑茶」(日本香堂のもの。
6/30付の記事でも紹介しています。)
「竹の版画」(香彩堂のもの。ベルガモットなどの
シトラス系の香りの中に、確かに「竹」を感じます。)
「天然白檀」(梅薫堂のもの。ほっと落ち着く、いつ
も手元に置きたくなる香り。)

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