Rolling 55

「転がる石は苔生さず」いつまでも、いつまでも転がり続け・・・
お池にハマって、さぁ大変!  by belage

イタリア紀行[37]  シチリア⑬ アグリジェント 「神殿の谷」6

2013年09月02日 16時02分10秒 | イタリア紀行2013

コンコルディア神殿を後にして再びだらだらとした上り坂を歩きます。前方には最後の
目玉のもう一つの神殿の頭柱が見えています。

途中で見つけたサボテンの花。綺麗に咲いています。

この道すがらには丘陵の斜面にそってこんな擁壁が。恐らく防御用の擁壁であろうと
思われるのですけど、この穿たれた半円は?もしかして水道??でも、防御壁であれば、
一番破壊されやすいところに水道を設けるのは理に適っていないし・・・はてさて何で
ありましょう。。。単なる明かり取りかも知れません。こういう場所に立つと色々とあらぬ
ことまで想像して(苦笑)

こんな建築物が延々と続きます。まぁ、いうなれば神殿に繋がる表参道でありましょう
から、きっとお店屋さんとか、住居、休憩所の類であったのかも。

擁壁の裂け目から向こうの丘を臨みます。河岸段丘の特徴ですけど、妙に人工的に
切り取ったような雰囲気が。もしかしたら、あちら側にも遺跡が残っているのかしら、
なんて興味をそそられます。

大分崩れてしまっていますが、階段を擁し、物見塔の一部であったような。

最後の神殿が大分近づいてきました。

 

ー続くー

 


イタリア紀行[36]  シチリア⑫ アグリジェント 「神殿の谷」5

2013年09月02日 08時04分35秒 | イタリア紀行2013

なだらかな馬の背をゆっくり登っていくと、突然この神殿が現れます。この忽然と言うのが
ちょっと感動モノ。 

ほぼギリシャ時代の完全な姿が。いやぁ、見事な保存状況です。

アテネのアクロポリスの最初の神殿建設は紀元前6000年にまで遡り、初期のものは
木造であったとか。その後、石造りとなりましたが、度重なる地震で崩壊したものが多く、
現在最も有名なパルテノン神殿は紀元前5世紀に建設されたそうですが、あちらは白亜
の大理石。でも、その前の神殿はこちらと同じように石灰岩であったようです。

そういう意味でこの神殿はパルテノン神殿の前身的な見方が出来るかも知れません。

当地のこの神殿の名前はコンコルディア神殿

実はこの神殿紀元6世紀頃からキリスト教会として使用されていました。それ故、この
ように保存状態が良かったようです。その後イスラム寺院としても使用され、例の
レコンキスタ以降再度キリスト教寺院として復活した歴史があるそうです。神仏習合
であった日本とはまた違うヨーロッパ寺院の歴史ってホントに興味深いものがあります。

太陽の日差しが眩しい。その理由は、下の写真。

あはは、神殿の下にはこんな彫刻がゴロリンと。思わず笑っちまいましたが。ヨーロッパ
の人たちって平気でこういうことをするのよね。日本なら不敬罪?(笑)ボクは好きですが。

この青年像の背中には羽が生えているので、恐らくあの太陽に灼かれて地に堕ちた
イカロスの神話に基づくものであろうかと思うのです。で、これを見た瞬間、上の写真を
撮りにまたこの土漠をエッチラ上がって、わざわざ太陽を写したりして(苦笑)

お陰様でいい写真が撮れました。

ギリシャ神話の登場人物って、みな生き生きしてとても人間臭くて好きなんですよね。
この「イカロスの失墜」というストーリーも大好きな物語のひとつ。ところでイカロスの
父親はダイダロスといいますが、彼がラビリンス(迷宮)を作った人。最近世界でも
このラビリンスという言葉が流行っていますが、ギリシャ神話の影響がまだ現代にも。

近年では一時アラブの春で沸いたエジプト、そして今度のシリアと中東がまたぞろ
ラビリンスに入ってしまいました。オバマさんの議会を巻き込んだ戦略、果たして
うまくいくかなぁ。参戦、不戦の何れにしても米国の求心力はなくなり、益々世界は
混迷の度を深めるような。

イカロスのようにならねばいいのですが・・・

 

ー続くー

 

 


イタリア紀行[35]  シチリア⑪ アグリジェント 「神殿の谷」4

2013年09月01日 16時26分25秒 | イタリア紀行2013

アグリジェントの町並みとサボテンです。歩いていて分かったのですけど、どうも
この地帯は土漠に近い乾燥地帯のようです。オリーブの木もちょっと乾燥した感じの
土壌に生えている気がしますが。このまま放置されると何れ砂漠になっちまうんじゃ
ないかと心配したりして。

ブーゲンビリアの花が綺麗。この建物脇に小さな美術館のようなものが。そちらにちょっと
お邪魔。

入り口から外を覗いた処。

玄関に飾られた彫刻。なんやら子供の妖怪じみたのが剣をもってやたら物騒なんですが(笑)

その足元をふと見ると・・・

なんとまぁ、キティちゃんがいらっしゃるじゃありませんか(笑)
ホント、ヨーロッパのキティちゃん人気は凄いものがあります。ソフト・ジャパンの大きな
担い手。この会社さんの売上の海外比率は既に海外のほうが多いんですってね。
殆どこのキティちゃんが稼いでくれているそうです。

この美術館は現代芸術を展示しているようです。最後の絵にはなんとUFOが。
この絵のモチーフは最初にご紹介した神殿です。正式名称を忘れておりましたが、
カストル・ポリュデウケス神殿」といい。このアグリジェント市の象徴となっている
そうです。

確かにこのアグリジェントはシチリアのパワースポットとなる資格はじゅうぶんありますね。
神々への信仰。そしてUFO.こういう飛躍も楽しいものです。

さて、再び遊歩道に戻って。丘の上を目指します。道の正面に見えるのが確か
博物館であったと記憶しています(今回はパスしました)
そのずっと先に、この神殿の谷のハイライトの遺跡群があります。

 

ー続くー

 

 


東京探訪記:スケッチ 新宿駅西口「思い出横丁」

2013年09月01日 08時13分45秒 | 伊豆

はい、定番の(笑)新宿西口名物「思い出横丁」でございます。
最近はこの横丁の他とは違ったおどろおどろしい雰囲気と食べ物の安さで外人観光客の
人気スポットとなっています。
加えてボクのこのスケッチ画像で、更に人気を高めようと(笑)

なんせ、ボクも半世紀近いこの横丁のファンでございますので。

暗く煤けた横丁も、あらら不思議、こんなに明るく。いえ、別に普段も決して怖い場所なんかじゃ
ありませんよ、念のため。

お店の看板娘が二階から降りてきたところです。なんかこの線描画のほうが妙に
色っぽくなったりして(いえ、実物の方も素敵な方です)

大繁盛の蕎麦屋さん。なにせ安い!
最近は外人さんも一緒に、上手に箸を使って蕎麦をすすってます。
でも、流石に豪快にずずってやっている人はまだボクは見たことがないです。

ところで、このずずっていう音を立ててすする所作、日本人は江戸時代からこんな食べ方
をすると思っている方が多いと思いますが、比較的歴史は浅いんですよね。ボクのお袋とか
親戚の女性軍はボクの幼少の記憶では音を立てて食べるのを見たことがありません。

これは明治の時代に、当時娯楽の王様であった落語で、「時そば」なんていう有名な演目
があって、度々蕎麦をすする場面があるのですが、これを扇子でいくらやっても臨場感が
出ない、まして全然美味そうに演じられない。ていうんで、ずずって擬音を入れたら、なんと
大ヒットして。それが瞬く間に日本中に広がったという次第。確かに音を立てて食べる
醍醐味ってありますよね。

外国人の方に言わせると、日本は好きだけどあの音を立てて麺をすするのを見るのだけ
は我慢できないという方が殆ど。申し訳ありません。でも、蕎麦、ラーメンの時はどうか勘弁
して下さいな(ぺこりん)

でも、間違えてもスパゲティをずずっとやってはいけませぬ。まして大人がスプーンを使って
スパゲティを食べるのももっての外。ありゃ、店側もいけませぬ、日本だけです、スプーンを
スパゲティ専門店のくせして、スープも出さぬのに置いてあるのは。海外の場合は、大体
スプーンを使うのは小学生の下の方以下。はっきり言って子供の食べ方です。

正しい食べ方は適量を見計らって真上から直角にフォークを刺して、ゆっくり右に回します。
はい、この直角が大事。これで適量の麺が掬えるはずです。

驚いたのは中国のビジネス街でも平気でスプーンを使って、スパゲティを食べる女性が
全員。あれはきっと日本人が変なことを教えたんでしょうね。お店側も反省しないと。

丁度お昼時ですが、はい、お店の中には既に宴会が始まってます(笑)
昼からのビールもうまいんんですよね。特にこういうところで呑むのは。

左側はJRのガードです。ここの並びのお店も随分変わって。岐阜屋さんは学生時代に
とてもお世話になったお店。相変わらず健在で何よりでありまする。

大ガード下の交差点。右がJR高架橋です。いつものように右に折れて東口に
向かいます。

 

ー続くー