窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

不安なこと

2008-07-10 13:22:30 | Weblog
親父の時もそうだったけれど、認知症の初めは自分の記憶が不確かになる事が
自覚できるため、かえって不安になるようである。

薬を飲んだか飲まないか、おやつを食べたか食べないか分からなくなる。

そうはいっても、自分がずっと続いてきている事は分かるので、
今までとは何かが違ってきている事の自覚がある。

母親は、頭を指さして「壊れている。」と表現した。

「朝方になると、土方しょが床から出てきて、そこで作業着に着替えるのだよ。
 うるさくて寝ていられない。」とも言っていた。

そんなことがあっても不思議とは思わないらしい。

それでも、自分が考えたようには周りが動いていないようなので、
「不思議な事が多い。」とも言っていた。

頭の中では、限られた情報から三段論法でいろいろと推理をする。

この働きはまだ正常のようであるが、スタートになる記憶が間違っているので、
結論は常に間違う。

夢と現実とが入り交じった不思議な世界に暮らしている。

頭という機能を持つ部分は、進化の最後の結果であるため、そこがそれなりでも
身体は食べたものを間違いなく消化して、大便まで仕上げる。

なるほど生命というものはそのようにできているのだと、再確認させられる。

母親の話を聞いていると不思議な創造性を感じる。

我々、常識でがちがちのいわゆる「頭の正常な人」の話より面白いのではないか?

コメント
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