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CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

あなたのメイン・コースは?、ビー・ジーズの場合

2016年02月15日 | BRITISH ROCK
1970年代初頭までのビー・ジーズといえば、主にフォーク・ロック調のバンド・サウンド、もしくはストリングスをバックに歌うバラッド系の楽曲を得意とする中堅バンドであった。

60年代の終わり頃から、数多くのロック・バンドが誕生することにより、新しいサウンドが巷に流行しだすこととなり、ビー・ジーズの楽曲はメロディーは美しいが、いわゆる、ニューロックと呼ばれるサウンドと比べると、いまいちインパクトに欠け、当時の新し物好きの若いリスナーからの支持はあまり得られなかったのではと推測する。

オーストラリアからイギリスに渡ってきたビー・ジーズの才能を見出し、マネジメントを引き受けていたロバート・ステッグウッドは、ビー・ジーズが万年中堅バンドの地位に甘んじるような存在ではないと常々感じていたのだろう。自身が1973年に設立したRSOレーベルにビー・ジーズを移籍させ、彼らの能力を最大限に引き出せるように、アルバム制作にさらに深く関わることになる。

1973年の9作目のアルバム、LIFE IN TIN CANは、ビー・ジーズのセルフ・プロデュースで、今までとそれほど変わり映えしない構成のアルバムであったと思う。


なんらかの変化を加えるため、プロデュースをR&Bが専門のアリフ・マーディンに依頼し、1974年に次作 MR. NATURALを制作した。


残念ながら、前作の全米チャート69位から178位と大幅に売上を落とし、新しい試みを使ったこのアルバムは商業的に大失敗に終わった。

しかし、このアルバムを今一度聴いてみると、シングル・カットされ大ヒットするような楽曲もなく少し地味に感じるかもしれないが、個人的には従来の楽曲とは異なり、ビートの効いたいかにもプロデューサ好みのR&Bの影響が幾らかの曲に現れているいう変化が感じられ、そこそこの出来ではないかという感想を持つ。

一般的には、1975年のMAIN COURSEがビー・ジーズのサウンドの転換点と言われているが、実は前作で方向転換は進んでいたのだ。


MAIN COURSEを制作する前に、レコーディングの環境を変えることによって、さらなる新しいアイデアが生まれるかも知れないということで、ロバート・ステッグウッドや当時RSOレーベルに所属していたエリック・クラプトンのどがマイアミのクリテリア・スタジオを推薦したと言われる。新しい制作環境の下、出来上がった楽曲は、前作の変化をさらに推し進めて、従来のスタイルを持つ曲も収録されているが、中心となったのはアメリカ受けするであろうディスコやカントリー調の楽曲となった。

サウンド面で注目されるのは、新たにバンド・メンバーにキーボード担当のブルー・ウィーバーを加えたことであろう。

シンセサイザーを使って作ったベース音を通常のベースの音にオーバ・ダブしたり、オーケストレーションについてもシンセサイザーがその役目を担当することにより、今までのイギリス・スタイルの若干重苦しく聴こえたサウンドは、非常に聴きやすい軽いタッチのものに仕上げられ、これが北米で受けたのでないか… 

期待通りアルバムは、全米14位、カナダ1位、そしてシングルでもJIVE TALKINGが1位、NIGHT ON THE BROADWAY7位、FANNY12位と盛り返した。しかし、イギリスではディスコ・ブームが到来していなかったのか、アルバムは不思議な事にチャート・インせず。

このアルバムに収録された中心となる楽曲がビー・ジーズにとってのメイン・コースだと言っているわけで、脱イギリス、すなわち巨大マーケットである北米に軸足を置いて活動していくことになる。

博士:今日の我が家のメイン・コースとやらは何かね?

助手:白ご飯に生卵一個とお新香です。

博士:何と、卵かけ御飯じゃと! ここのところ、毎日同じメニューばかりのような気がするのじゃが? 

助手:当研究所の運営予算も限られています。それにも拘わらず博士が無駄遣いするので、どこかで倹約しないといけません。

卵かけ御飯は栄養もあり、それほど噛まずに一瞬で胃の中に流し込むこと出来るので時間の節約にもなります。

博士:状況はよくわかったのじゃが、何とかもう一品、卵かけ御飯にインパクトを与える様な食品、そうじゃ! 振り掛け用の“刻み海苔”追加してくれんかのう…

海苔を追加することにより、ディスコ・サウンドのノリを取り入れた大ヒット・アルバム、メイン・コースみたいに当ブログも人気急上昇となるかも知れんぞ!

Bee Gees - Come on Over


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