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CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

To Whom It May Concern

2025年05月15日 | BRITISH ROCK

英文のビジネス・レターを書く際担当者の名前がわからない時は普通 To Whom It May Concern、即ち関係者各位と書いていく場合が多い。

同じ文言をアルバム・タイトルに使ったのが1967年にイギリスでメジャーでデビューしたビー・ジーズの1972年の8枚目のアルバムだった。

(ダブル・ジャケットを広げると、ビー・ジーズの面々がポップ・アップするギミックが仕込まれている)

因みに日本盤のLPには “ラン・トゥ・ミー/ビージーズの新しい世界” と改題されている。レコード会社の販促担当者もTo Whom It May Concernのアルバム・タイトルではイマイチと考えたのだろうか? ただこの盤一聴してみるとビー・ジーズの特徴であるスローからミディアム・テンポのメロディアスな曲に3兄弟のハーモニーとストリングスが加わる従来と変わりない彼ららしい作品で、新しい世界とはちょっと言い難く感じる。

少々煮詰まって来たかなと言う状況で、シングル・カットされたRun To Meを始めAliveなど聴きどころは多く、アメリカではチャート35位にランクされソコソコヒットした。

後にメンバーが語った事によると、当時彼らはどの層に向かって彼らのミュージックを発信してるのかイマイチ確信できず、俺たちのミュージックを聴いてくれる方々へって感じでTo Whom It May Concernと題したそうな。

この後全米チャート100位以内には入らなかったものの、試行錯誤でアルバムを2作制作し1974年に出たその2枚目の1974年のアルバム、Mr. NaturalではプロデューサーにAdif Mardinを起用し当時流行り始めたR&B、ソウルやディスコの風味を効かし方向転換を試みた。

そしてその翌年にその進化系のアルバム、Main Courseが出た。彼らの新しい方向性と大衆リスナーの好みがようやく合致し久々に大ヒットを記録し再び表舞台へと返り咲いた。

もうTo Whom It May Concernなんて不要の快進撃が始まることに。



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