「山下町日比谷外さくら田」
この絵の手前が山下町です。門松を立てた町人の家の前で羽子板をしていますがその娘の姿は書かれていません。男の子はたこあげを楽しんでいます。大名屋敷では「からめっこ」と称し、凧と凧を絡めて相手の凧をとっています。
この絵の場所は、紀尾井町から有楽町にかけてのお堀沿いの桜田門の側で、城の南西に位置していて、内堀通りを挟んで日比谷公園があり、坂上に最高裁、国会議事堂があります。昔、ここの田の畔に多くの桜の木を植えた事からこの名が付けられました。
井伊大老暗殺の桜田門外の変の舞台です。この門の堀を江戸時代「桜田濠(ほり)」と呼ばれ井伊家の上屋敷の井戸を「桜の井」と言い、中景の辻番所裏の柳の下に「柳の井」がありました。その南に町奉行がありました。
落語のネタ・・・「五貫裁き」「三方一両損」「大工裁き」「唐茄子屋政談」「次の御用日」「初天神」