「りんぷうの会」 公式ブログ

会長:神田佳明(能楽写真家)
能楽撮影教室・能楽舞台撮影会は現在、休止中です

【日程変更のお知らせ】平成30年11月4日(日) 14:00〜16:30 山口鷺流狂言保存会 特別公演のご案内

2018年08月29日 | 能楽公演・能楽関連イベントのご案内
台風のため9/30(日)に予定されていた山口鷺流狂言保存会の特別公演が
11/4(日)の14:00〜16:30に延期となりました。
今年は明治維新150年の節目の年ということで
山口・佐渡・高志の鷺流狂言3団体が一堂に会する貴重な特別公演です。
詳細は下記をご覧下さい。




山口鷺流狂言の舞台を長年、撮影されている寺田良子さんから
11/4(日)に野田神社能楽堂で行われる特別公演のお知らせが届きましたので
ご案内致します。

以下、寺田さんからのコメントです。


「明治維新150年の節目に鷺流狂言関係の3団体が集い、公演します。
鷺流狂言は維新後、流派を存続出来ず、
地方でのみの伝承となりましたが、
各地域で残ってきた芸を次代に残していくために
多くの方々にご来場いただきたいと思います。

維新関連の資料を展示していく十朋亭維新館が9月29日に開館します。
歴史的な資料をこちらでご覧になり、
維新を乗り越え、地域で伝承されてきた鷺流狂言を
山口市有形文化財に指定されている野田神社能楽堂でお楽しみ下さい。」(寺田良子)



◆明治維新150年・十朋亭維新館開館記念 山口鷺流狂言保存会 特別公演

日時:2018年11月4日(日) 14:00〜16:30
会場:野田神社能楽堂(山口市天花1丁目1-2)
出演:山口鷺流狂言保存会 佐渡鷺流狂言研究会 高志狂言保存会(佐賀県神埼市)
狂言「蚊相撲」(山口)
狂言「部須」(高志) 
狂言「寝代わり」(山口)
狂言「佐渡狐」(佐渡)
狂言「清水」(山口)

入場無料・申し込み不要 先着500人
https://www.facebook.com/sagiryukyougen




冒頭写真は寺田さん撮影の舞台写真で、鷺流狂言130周年記念公演(平成28年/2016年)より
狂言『文荷』(ふみにない)
主:伊藤泰治 太郎冠者:山崎純治 次郎冠者:升井洋至

鷺流狂言のお舞台のほんの一部ではありますが
以下、寺田さんのコメントを交えて、ご紹介致します。




「主人から恋文を届けるように命じられた太郎冠者と次郎冠者。
果たして首尾よく主人のお遣いができるのでしょうか。

二人の気まぐれな ハラハラさせる行動がもたらす結末は
はて大いに気になるところです。

言葉あそびの楽しさ・面白さ、そして謡いや小歌をはさむ
彩りも豊かで洗練された内容のシャレた発想が楽しい狂言。」





狂言『因幡堂』(いなばどう)
男:森脇亮 女:福島久嘉

「大酒飲みで離縁したはずの元の妻が因幡堂の本尊のお告げを装い
小袖を被り、しおらしく新妻を装う。
だまされたとも知らない男(元主人)は喜んで女を家に連れ帰り
盃事をしようとするが…。

中々、放さない盃をしっかりかかえた女の小袖を脱がせてみれば
怒りの形相すさまじい元の妻の姿あり。

益々 案じられるこの行先 どうなりますことやら…。」





狂言『引括』(ひっくくり)
主:岡村 薫 女:池田 幸枝

「親里にいる妻のところへ去り状を届けさせた主人。
怒った妻は、すぐさまそれを手に夫の元へと押しかける。
『暇のしるし』として『別れてくれるなら何でも好きなものを
取ってゆけ』という主人に妻は…。

結末の思わぬ展開。

袋をすっぽりかぶせられ気丈な妻に引っ張られる夫。
二人の後ろ姿に観客の笑い声が広がり
会場は何かほのぼのとした雰囲気に包まれた御舞台でした。」




ワンポイント解説
【鷺流狂言について】
現代では狂言の流儀として二流儀、大蔵流と和泉流が広く知られておりますが
江戸時代には、もう一つ、鷺流という狂言の流儀が存在し
大蔵流とともに幕府直属の流儀として非常に隆盛だったそうです。

残念ながら明治維新をきっかけに幕府や大名たちといった有力な後ろ盾を失い
急速に衰退しプロの流儀としては存続し得なくなってしまったのですが、
山口県と新潟県の佐渡、佐賀県の高志(たかし)で
奇跡的に伝承され、地域の大切な伝統芸能として今も継承されております。

今回は、山口・佐渡・高志の鷺流狂言3団体が一堂に会する
貴重な特別公演となります。

皆様のご来場をお待ちしております。






りんぷうの会 公式ホームページ閉鎖のお知らせ(当ブログは継続します)

2018年08月24日 | ホームページ閉鎖のご案内

突然のご報告で大変恐縮です。

りんぷうの会では、公式ホームページと公式ブログ(=当ブログ)の
二本立てで情報発信して参りましたが、
このたび、ブログではなくホームページのほうを
閉鎖
することになりました。

2010年の開設以来、長らくご愛顧いただきました
公式ホームページ(rinpoo.com)ですが
2018年12月末をもって閉鎖いたします。

このため、ホームページのトップページと
スタッフ紹介・ブログ・お問合せページ以外は
リンクが切れており、現在ご利用いただけません。
申し訳ございませんが、どうぞご了承ください。

開設以来、色々な方に支えられ、ご協力いただきました。
大変、感謝しております。

本当にありがとうございました。



注:当ブログは当面、継続いたします。
年内終了となるのはホームページのほうです。



また、当ブログの過去掲載記事について
現在、一部メンテナンスを行っております。

今まで見られたページが閲覧不可になったり
リンク切れなどが生じるかと思います。

ご迷惑をおかけ致しますが
ご了承ください。

よろしくお願い申し上げます。





荒井玲子写真展「まだ そこにいて。」のご案内

2018年08月20日 | 写真展のご案内

先日(6/24)当ブログでもご紹介した
写真家の荒井玲子さん
8/29(水)より横浜市民ギャラリーあざみ野にて
写真展を開催
されます

荒井さんは能楽写真やご家族の写真など中心に
撮影されている写真家で、東日本大震災で被災した故郷・大船渡の日常を
これまでずっと撮り続けて来られています





本日は「ブルーコレクション」ということで
荒井さんの作品の中から青空が特に印象的なカットを
掲載させていただきました

荒井さんはフィルムカメラをメインに撮影されており
写真の青の色のインパクトや密度がデジタル写真より
濃厚で深いように思えます





今回の写真展では被災された荒井さんのお父様のスナップ写真が中心だそうです

お父様は最近の自然災害の多発、特に7月の西日本豪雨のことで
心を痛められているとのこと

被災された時に避難所で岡山県の医療ボランティアの
お医者様や看護師の方が親身に助けて下さったそうで
今回の展示作品には、その際のスナップ写真も含まれているそうです


会場は、あざみ野駅から徒歩5分で
渋谷からあざみ野までは東急田園都市線で30分弱程度です

残暑の厳しい折ですが、よろしければ是非ご来場ください

皆様のお越しをお待ちしております




◆荒井玲子写真展 
「まだ そこにいて。」

会期:2018年8/29(水)〜9/3(月) 10時〜17時 
   
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1A
   〒225-0012 横浜市青葉区あざみ野南1-17-3
   アートフォーラムあざみ野内
   東急田園都市線「あざみ野駅」東口 徒歩5分
   横浜市営地下鉄「あざみ野駅」1・2番出口 徒歩5分


   http://artazamino.jp/



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荒井玲子写真集 「まぶたからおもいでなど 溢れる 。」

2018年06月24日 | 会員写真ギャラリー






「アンデスの蝶がチリで地震をおこす。
こうかいていたのをよんだことがあったが 1960年5月24日 早朝にチリから津波がきて、
わたくしたちは加茂様に逃げた。弟も。

父につれられて賀茂神社へ元旦のお参りをしたとき、ねえちゃん加茂様さいぐべ。という弟がいた。
手を弟と繋いでいく。急な石段をのぼっていく。弟も。まぶたからおもいでなど溢れる。

2011年3月11日。津波に命もさらわれ家もさらわれました。

まぶたからおもいでなど 溢れる 。
みんなへ。弟へ。こうして写真集を捧げます。荒井玲子。」










大変、遅くなってしまって申し訳ありません。
荒井玲子さんの写真集「まぶたからおもいでなど 溢れる 。」より
写真と文章を一部抜粋してアップ致しました。

これまでにも当ブログで過去にご紹介させていただきましたが
荒井さんは能楽写真やご家族の写真、ストリートフォトなどを
撮影されてきた写真家で、東日本大震災で被災した故郷・大船渡の日常を
撮り続けて来られています。

今回上梓された写真集はA4サイズで、わら半紙使用の温もりある写真集です。

昨日(6/23)は沖縄慰霊の日でした。
6/18の月曜日の朝には大阪北部で震度6弱の地震があり
いまだ余震が心配されています。
6/14に開幕したロシアワールドカップは現在、一次リーグの真っ只中。。。

荒井さんから頂いたお手紙に
「津波にさらわれていったみんなや弟をなぐさめたいとそればかりです。
月日がたつのに いっそうなお おもうようです。」とありました。

ほんの一部しかご紹介できず
大変心苦しいのですが、荒井さんの作品世界の一端を
少しでも身近に感じていただければ幸いです。


以下は過去に掲載の記事になります。

◆2016年7/20のブログより 荒井玲子写真展 「命には をはりあり、能には はてあるべからず」

◆2015年8/8のブログより 荒井玲子写真展「まぶたからおもいでなど 溢れる 。」

◆2013年10/31のブログより 「羽衣の微笑 ~荒井玲子さんの作品紹介 その2~」

◆2013年10/20のブログより 「野分の近づく中で ~荒井玲子さんの作品紹介 その1~」



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千葉県東金市の北之幸谷の獅子神楽

2018年06月23日 | 会員写真ギャラリー


沖縄では本日(6/23)梅雨明けだそうですが
東京はまだ梅雨空で雨です

皆様いかがお過ごしでしょうか

神田会長から千葉県東金市の「北之幸谷(きたのこうや)の獅子舞」のカットが
届きましたのでアップ致しました

以下、神田会長よりコメントです

日本に伝承されている獅子舞は
西の「伊勢神楽」「出雲神楽」「島根神楽」
九州の「高千穂神楽」など数えられるが、
大きい口で蛇を捕らえる千葉県の無形民俗文化財で
東金市稲荷神社に伝えられる「北之幸谷の獅子舞」が
千葉県県民の日の6月10日幕張メッセで演じられた。






曲は「蛇狂い」。
二人立ちの獅子が地面を這うように蛇を追って狙いを定める。

茂みに追い込んだところで赤い舌を出す蛇を捕まえ、
次の瞬間には、その大きな口に獲物をとらえ、
これ見よがしの勝鬨を鉦、太鼓、笛、鼓の鳴り囃子が
フィナーレを高らかに打ち響かせた。





北之幸谷の神楽は、二人使いの獅子舞で
10メートルの梯子を登り、地上では上記のように
蛇を捕まえる所作を繰り返す珍しい神楽だそうです。
今回は残念ながら梯子登りは省略されていたとのことでした

東金市のホームページによると獅子舞奉納は
毎年2月、10月、11月に鎮守の稲荷神社を中心にを行われるそうです
特に10/19は秋祭りとのことで
北之幸谷の獅子舞を拝見する絶好の機会かと思います


詳細はこちらからどうぞ↓
http://www.city.togane.chiba.jp/0000000445.html



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厳島神社 桃花祭の『翁』の舞台写真(シテ:出雲康雅師)

2018年05月06日 | 能楽ニュース


本日は神田佳明会長撮影
厳島神社 桃花祭御神能(ごしんのう)の
『翁』の舞台写真をご紹介させていただきます

シテは桃花祭御神能執事で
喜多流能楽師の出雲康雅師

今年は宮島の繁栄の礎を築いた平清盛が誕生して
900年の節目の年だそうで、
桃花祭も例年より活気があったとのこと

以下、神田会長よりコメントです

西国に春を告げる厳島神社の桃花祭御神事神能は4月16日朝9時から
海に浮かぶ重要文化財の能舞台で始まった。

揚幕が上がると面箱を掲げる千歳に続いて喜多流 出雲康雅師が続き
出演者一同が橋掛リを渡り、露払いの千歳の激しい舞いが終わると、
白式尉(はくしきじょう)の面をかけた『翁』出雲康雅師の厳粛な舞台が
囃子方の囃子に乗って舞われた。

この御神事神能は4月16日から3日間にわたって催され、
今年は『翁』をトップに
『高砂』と古式にのっとった五番立てが演じられた。






桃花祭の御神能は屋外で、しかも宮島の海の上の能舞台で繰り広げられ
春風を感じながら自然光でのお舞台を楽しめます

太陽の位置と時間によってライティングが変わるので
カメラマン泣かせではありますが
光線の加減で屋内の能楽堂では見られないような力強いおシテの表情が
拝見できますので格別です

今年はもう終ってしまいましたのが
秋には観月能(2018年は10/22 月曜日)もございます
詳細は宮島のホームーページの年間行事予定をご参照ください

http://www.miyajima.or.jp/event/calendar01.html



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行く春に

2018年05月04日 | 会員写真ギャラリー


ゴールデンウィークも後半になってまいりました
皆様いかがお過ごしでしょうか

早いもので暦の上では明日、5/5は立夏だそうです

今年は例年より早く桜が満開になってしまって
いつになく駆け足の春だったような気がします。。。

北海道でも場所によっては
もう桜が満開を過ぎて散り始めたところもあるようです

ご参考まで
今の北海道の桜の花の開花状況は下記のサイトで確認できます

ウォーカープラス 全国お花見1000景色2018年版
https://hanami.walkerplus.com/list/ar0101/

まだ「つぼみ」とか「咲き始め」のところも
残っていて、ちょっと嬉しくなります


冒頭写真は福島県田村郡三春町の「三春の滝桜」 神田佳明撮影

神田先生は早朝から出かけて現地に赴いたとのこと

三春の滝桜は
「日本三大桜」に数えられ樹齢1000年超と推定される名木で
国の天然記念物のベニシダレザクラの巨木

神田先生によると音に聞く桜の名所だけに
人が多く陽気な春の賑わいだったそうです

※日本三大桜:
三春の滝桜 http://miharukoma.com/experience/183
岐阜県本巣市の根尾谷淡墨桜(ねおだにうすずみざくら)http://www.city.motosu.lg.jp/sight/usuzumi/tokucho/
山梨県北杜市の山高神代桜(やまたかじんだいざくら)https://www.hokuto-kanko.jp/sp/sakura_jindai



神田会長からは先月、4月に行われた厳島神社の桃花祭の『翁』の舞台写真も
届いておりますので次回ご紹介予定です

また、お知らせが大変遅くなってしまって恐縮なのですが、
能楽写真撮影と故郷の大船渡の写真撮影をライフワークと
されている荒井玲子さんが昨年12月に写真集を上梓されました

近日中に詳細をご紹介させていただければと思います



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出雲康雅先生の「西行桜」の舞台写真

2018年02月11日 | 会員写真ギャラリー

毎年、2月に開かれる喜多流能楽師「出雲康雅の会」。
今年も2月3日(土)午後2時から
東京・目黒にある喜多六平多記念能楽堂で開催された。

狂言は大蔵流・人間国宝の山本東次郎師の「惣八」。
右手に包丁、左手に真魚箸を持って
真魚板に乗せた真鯛や鯉を中世の料理作法に則って見せる所作が
見事で、まさに闊達自在の名人の境地であった。

続いて早春ではあるが、
老木の桜の精が春の宵を惜しんで舞う閑寂の舞「西行桜」。

桜の花を載せた作り物の引き回しが下がると尉面を掛けたシテが姿を現す。

「埋もれ木の人知れぬ身と沈めども心の花は残りけるぞや……」と
澄み切った声の謡が流れると、そこは春爛漫に咲く値千金の風情。
朽ち果ててゆく老木の儚さも同時に感じさせる最良の舞台だった。
(写真と文章:神田佳明)




能「西行桜」について簡単な解説
作者は世阿弥。
「西行桜」というタイトルながら歌人として名高い西行は脇役=ワキで
主役=シテは上述の通り桜の老木の精。

ひとり静かに桜の花を愛でようとしていた西行が
無粋な花見客の到来を迷惑がり
「花見んと群れつつ人の来るのみぞ あたら桜の咎にはありける」と和歌を詠む。
月夜の晩となり西行の前に「桜には咎などない」と朽ちた桜の老木から
白髪の老人の精が現れ、西行と桜の老木の精との間で問答が交わされ
行く春の宵のひとときが二人で共有される。
老桜の精は歌人・西行の知遇を得たことで成仏を遂げ、静かに消えて行く。
(和歌には徳があり、和歌の功徳によって人間のみならず草木までもが
成仏を得ると中世では考えられていたそうです。)

桜の精をイメージ通りの若い美女や美少年ではなく
うつろいゆく儚い美の象徴として老人としたところに
この曲の最大の魅力が集約されていると言われております。
(管理人 記)



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阿佐ヶ谷神明宮の迎春能より 工藤 寛先生の『高砂』の舞台写真

2018年01月08日 | 能楽ニュース


今年も会長の神田佳明からお正月二日、
阿佐ヶ谷神明宮の迎春能の舞台写真が届きましたのでアップさせていただきます


以下、神田会長からのコメントです

JR阿佐ヶ谷駅から徒歩五分のところに位置する神明宮能楽堂では
今年も金剛流能楽師・工藤寛師の第17回目を数える
恒例の奉納「迎春能」が開催された。

正月二日午前11時きっかりに弓矢を持った神職三人の清祓の儀が
執り行われ、鬼が登場する狂言「清水」の後、金剛流・工藤師の年明けの
船出をことほぐ能「高砂」が始まった。





境内に響く囃子方の鼓、笛、太鼓等の急調な囃子の演奏で
颯爽たる神舞をを見せ、それが終わると天下太平、国土安穏、万民快楽を
謡う地謡にのって最上の祝言曲を舞いおさめた。







工藤先生の新年にふさわしく颯爽とした『高砂』の舞姿
写真を拝見して背筋がピッと伸びて清々しい気分になりました

神田会長は昨年・一昨年も神明宮の迎春能のお舞台を撮影させていただいております
よろしければご覧下さい↓

◆一昨年の舞台写真
http://blog.goo.ne.jp/rinpoonokai/e/3183d5c401aadad2a4685a455100f899

◆一昨年の舞台写真
http://blog.goo.ne.jp/rinpoonokai/e/e88afbb19bc28eeaaf807c00535f2ce5



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2018年2月3日(土)出雲康雅の会 『西行桜』のお知らせ

2018年01月01日 | 能楽公演・能楽関連イベントのご案内

皆様あけましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願い致します

今年は2018年ですが
当ブログが始まったのが2010年の4月なので
もう8年目に突入ということですね

光陰矢の如し
ちょっと愕然としてしまいますが
これからも引き続き能楽関係のトピックスを中心に
楽しく展開させていただければと思います

冒頭写真は森田研作さん撮影です
能『花月』より
お正月にふさわしい出雲康雅先生(喜多流能楽師)の華やかな舞姿


ご案内が遅くなってしまいましたが
来月2/3(土)に東京・目黒の喜多六平太記念能楽堂にて
出雲康雅の会が開催されます

出雲先生は今回は世阿弥の傑作、能『西行桜』を舞われるとのこと
お狂言は人間国宝の山本東次郎先生の『惣八』です

最新のチケット残席情報が定かではなく
大変恐縮ですが(下記お問合せ先までご確認ください)
よろしければ是非ご来場いただければと思います



◆出雲康雅の会
日時 2018年2月3日(土)開場13:00 開演14:00 終演16:30頃  
会場 喜多能楽堂(目黒駅より徒歩5分)

おはなし 大島輝久
狂言『惣八』山本東次郎 山本凜太郎 山本泰太郎
能「西行櫻」出雲康雅 宝生欣哉 工藤和哉 野口能弘 舘田善博 高井松男
        山本則孝
        一噌隆之 鵜澤洋太郎 國川純 観世元伯

料金 正面指定席 10,000円 自由席 6,000円 2階自由席 3,000円 学生席 2,000円

問合せ 喜多能楽堂 TEL 03-3491-8813 http://kita-noh.com/



今回掲載させていただきました森田さんの『花月』の舞台写真ですが
去年、別カットを当ブログにてアップさせていただいております

よろしければ下記よりご覧下さい
いずれ劣らぬ傑作写真です

森田研作さん撮影の能楽写真 その1 能『花月』
森田さん撮影 能『小鍛冶』と『野宮』の舞台写真








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工藤 寛 第20回記念能楽公演「天地人花の会〜其ノ八〜」より能『雪』の舞台写真

2017年12月10日 | 能楽ニュース

本日は金剛流能楽師の工藤 寛先生の主催公演、
第20回記念能楽公演「天地人花の会〜其ノ八〜」より能『雪』の舞台写真を
アップさせていただきました。

12/2(土)国立能楽堂にて
撮影は神田佳明会長です

20回の節目公演とあって金剛流家元・金剛永謹師の仕舞『実盛』や家元子息・金剛龍謹師による舞囃子『邯鄲』があり、
工藤寛師による雪踏之拍子(せっとうのひょうし)の小書(こがき)が付いた能『雪』が始まった。





舞台には雪の積もった作り物が出され、雪の降る連想から音の立てない足拍子を踏み
美しい装束と面が舞台に映え、気品みなぎる舞を披露された。



【今後の工藤先生のご出演予定】

◆阿佐ヶ谷神明宮迎春奉納能
開催日時: 平成30年1月2日(火)11:00
会場:東京杉並区阿佐ヶ谷神明宮能楽殿 http://shinmeiguu.com/
(曲目未定)

◆東京金剛会 平成30年第3回例会能 能『鉄輪』
開催日時: 平成30年9月29日(土)13:30
会場:国立能楽堂


最新情報は工藤先生のホームページでご確認ください
金剛流能楽師 工藤 寛公式サイト http://kudoh-kan.com/



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晩秋の紅葉写真 その2

2017年12月03日 | 会員写真ギャラリー


前回に引き続き、神田会長撮影の紅葉スナップをお届けいたします。
色鮮やかな奈良と京都のモミジのカット



奈良・談山(たんざん)神社のモミジです。
社殿の大屋根に覆いかぶさる様にモミジがが枝を伸ばし
深山の冷気に触れ少しづ紅葉への色づきを早めていた頃の写真





京都にある光明寺
有名な紅葉スポットの一つ。

寺の文様を染め抜いた幔幕がモミジの間から
覗き込むように、こちらを見ています。







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晩秋の紅葉 by 神田佳明

2017年12月02日 | 会員写真ギャラリー

12月になりました。師走であります。
年末に向けて気持ばかりが焦る(私だけでしょうか)今日この頃。
神田会長から季節の便りが届きましたのでアップさせていただきます





晩秋を迎へ庭に広がる木々、森につらなる山々も錦秋へ
の彩りを深め、紅葉の天下を歌い上げております。

能楽においても、舞台に紅葉の「立花」を設え、
美しい上臈たちが平 維茂(たいらの これもち)を紅葉狩りの酒宴に誘い、
鬼となって襲撃する「紅葉狩」が季節能として演じられるこの頃です。

冒頭写真は成田山新勝寺の成田山公園の「竜樹の池」にその美しい風景を見せるカット。




こちらも同じく成田山公演から。竜樹の池沿いに見事な樹形の老木。
紅葉に加え苔むす大樹。




千葉県の泉自然公園の紅葉風景。
早朝の日差しを受けて輝き、紅葉の色に引き立てられた木々の影の
美しいハーモニー。




泉自然公園では15種類500本のモミジ・カエデが一斉に見ごろを迎え、
池を囲む両岸は今や盛りのモミジのるつぼ。
その中を白鳥が水面に映るモミジ影をかき分け白い平和の波紋をのどかに
紅葉狩りを楽しんでいるようでありました。




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2017年12/16(土)武蔵野大学能楽資料センター開設45周年記念特別講座 『ようこそ幽玄の世界へ ― 能楽の魅力と研究の過去・現在・未来 ―』

2017年11月03日 | 能楽公演・能楽関連イベントのご案内

本日は12/16(土)に開催される武蔵野大学能楽資料センター開設45周年記念特別講座
『ようこそ幽玄の世界へ ― 能楽の魅力と研究の過去・現在・未来 ―』
のご案内です。

武蔵野大学能楽資料センターは1972年に誕生。
能楽に特化した研究機関としては大変珍しいそうです。
(他には法政大学能楽研究所があります。)

発足以来、能楽の研究所・アーカイブ・図書館・教育機関の貴重な役割を果たし、
これまでにも積極的にその研究成果を外部へ発信し、
また、能・狂言の魅力をより広く伝えるために、
毎年、ユニークな公開講座や狂言鑑賞会が開催されておりますが
開設45周年の記念の節目を迎えるにあたって
今回の特別講座が開催されるとのことです

能楽研究家として著名な羽田 昶(はた ひさし)先生と三浦 裕子先生、
つまり新旧の能楽資料センター長のお二人と
武蔵野大学副学長で法学部長、社会連携センター長の池田 眞朗(いけだ まさお)先生による鼎談で
「この機会に武蔵野大学能楽資料センターの研究・社会活動の理念を
知っていただきたいと存じます。
多くの皆様のご来場をお待ちしております。」
との三浦先生のメッセージです。

開催日時が土曜日の午後14時半開始なので
平日お勤めがある方でも参加可能です。
事前予約は不要、入場無料。
交通アクセスはこちらからどうぞ↓
https://www.musashino-u.ac.jp/musashino/


◆武蔵野大学能楽資料センター開設45周年記念特別講座
『ようこそ幽玄の世界へ ― 能楽の魅力と研究の過去・現在・未来 ―』

日時 12/16(土)14:30~16:00
会場 武蔵野大学 武蔵野キャンパス1号館1102教室
協力 武蔵野大学社会連携センター

語り手 武蔵野大学客員教授・元能楽資料センター長 羽田 昶
    武蔵野大学文学部教授・能楽資料センター長 三浦 裕子
聞き手 武蔵野大学副学長・法学部長・社会連携センター長 池田 眞朗

お問い合せ先 武蔵野大学 能楽資料センター 武蔵野キャンパス1号館3階
       TEL 042-468-9742(開室日:月~木曜日)※講座当日は利用できません



耳寄り追加情報
実は同じ日の同じ会場で13:00〜14:15まで、
三浦裕子先生による狂言鑑賞会の事前講座が行われます
上記45周年記念特別講座と合わせて連続聴講というのも、よろしいかと思います。

今年の狂言鑑賞会は12/19(火)に開催で人間国宝の野村万作師や野村萬斎師がご出演です。
狂言『萩大名』『朝比奈』『法師ヶ母』『蝸牛』など。

会場は武蔵野大学の武蔵野キャンパス内にある雪頂講堂で入場は無料ですが、
事前に往復はがきで申込みが必要で抽選になります。
今年の〆切は11/22(水)必着とのこと。

皆様、急いでご応募を。
※お問合せ先 武蔵野大学 能楽資料センター(月~木)TEL:042-468-9742






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2017年11月4日(土) 山口鷺流狂言保存会 定期公演のご案内

2017年10月17日 | 能楽ニュース

本日は来る11/4(土)に山口県教育会館ホールで行われます
山口鷺流狂言保存会 定期公演のご案内です。

これまでにも当ブログで寺田良子さん撮影の山口鷺流狂言の舞台写真を
何回かアップさせていただいておりますが
冒頭写真は去年 11/3(木・文化の日)に山口市の野田神社能楽堂にて開催された
山口鷺流狂言 伝承130周年記念公演の舞台写真で
狂言『二人大名』より 
大名:土村 廣隆 大名:伊藤 隆 通りの者:米本 次郎

遊山に出かけた二人の大名が、たまたま通りかかった男を
太刀で脅してお供にしてしまうが
怒った男は逆に渡された太刀を振りかざして、大名たちを脅して
鶏の蹴り合う真似をさせる。形勢逆転。
男に脅され必死に男の要求に応じる二人の大名の姿が
何とも滑稽で哀れでもあり笑いを誘う。

『二人大名』のハイライトシーンの写真になります

この後、調子に乗った男は大名二人の着物を脱がせ
流行りの小歌に合わせて「起き上がりこぼし」の真似をさせ
ゴロゴロ転がる二人の隙を見て、まんまと逃げ去るという
いかにも狂言らしいストーリーです。






こちらも同じく去年 11/3の山口鷺流狂言 伝承130周年記念公演から
新作狂言『狸騙(たぬきだまし)』
男:米本 文明  狸:米本 太郎

人間と狸の騙し合いを描いた楽しい新作狂言で
鷺流狂言の現在唯一の「技術保持者」で大黒柱の米本文明師が創作。
2015年(平成27年)に山口県立大学で初演され
今回が二度目の上演とのこと。

モンパと呼ばれる狂言独特の着ぐるみ姿で
くりっとした目で愛嬌たっぷりの「賢徳」の面(=主として牛や馬など動物を表す
ユニークな造形の狂言面)が印象的な可愛らしい狸の舞姿ですね。

◆新作狂言『狸騙』のあらすじ
男が友人の何某(なにがし)を訪ねる道中、寝ている狸に出くわす。
いたずら心から男は「小僧、小僧」と呼びかけて狸を起こし、
狸は自分が人間の小僧に化けていると思い込み、男に連れられて何某の家へ同行する。
男と何某が狸を騙したまま、二人と小僧気取りの狸の間で酒盛りが始まる。

酒宴たけなわ 冷や麦を供された狸は汁に写った己の姿に驚き逃げ出してしまう。
男と何某は、してやったりで大笑い。





ここから狸の反撃開始。
家路を急ぐ男の前に何某の女房が現れ「暑い夜なので湯浴びを」と誘う。
何某の女房の正体は騙されて恥をかいた狸である。

男が風呂だと思って招かれた所、実は泥の田んぼ。
いい気持で湯、いや泥を浴びる男。
泥で洗う顔に墨が塗りたくられ真っ黒になり。。。




闊達自在な米村文明師。
さすがの名演技に会場は固唾を飲んで見守っていたそうです。
演者としても、また、この作品の作者としての存在感も破格だったとのことで
次回上演の機会には是非とも拝見したいと思いました次第


今回ご紹介させていただいたのは寺田さん撮影の舞台写真の
ごく一部ですが、舞台の上も観衆も和してなごむ鷺流らしい温かな公演の雰囲気が
掲載写真からよく伝わって来るかと思います。


今年の3月、60年以上に渡って山口鷺流狂言の保存・伝承に尽力されてきた
功労者で長老の技術保持者、小林榮治先生が永眠されたそうです。
小林先生から引き継いだ鷺流狂言の伝統を次代へと更に継承していくための
新たなスタートとなる今回の定期公演。
会場が山口県になりますが3連休のお休みの中日です。
よろしければ是非〜と思います。


◆山口鷺流狂言保存会 定期公演

日時:2017年11月4日(土) 13時開場 14時開演
会場:山口県教育会館ホール(山口市大手町2-18)
狂言「宮城野」
狂言「不毒(ぶす)」 
狂言「骨皮(ほねかわ)」
狂言「鬼瓦」
狂言「梟」

入場無料・申し込み不要 先着500人

https://www.facebook.com/sagiryukyougen


ワンポイント解説
【山口鷺流狂言について】
現代では狂言の流儀として大蔵流と和泉流の二流儀が広く知られておりますが
江戸時代には、もう一つ、鷺流という狂言の流儀が存在し
大蔵流とともに幕府直属の流儀として隆盛だったそうです。
残念ながら明治維新をきっかけに後ろ盾を失い
急速に衰退しプロの流儀としては存続し得なくなってしまったのですが、
山口県と新潟県の佐渡、佐賀県の高志(たかし)で
奇跡的に伝承され、地域の大切な伝統芸能として今も継承されております。

昨年は長州藩お抱えの鷺流狂言方であった春日庄作が
明治19年(1886年)に野田神社の神事能で狂言を奉納して、
ちょうど130年に当たるという記念の年で、
同じ頃、山口で春日庄作が町衆に狂言を教え始めたことが
現在の山口鷺流狂言存続につながったことから
伝承130周年記念公演が開催されたとのことでした。




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