「りんぷうの会」 公式ブログ

会長:神田佳明(能楽写真家)
能楽撮影教室・能楽舞台撮影会は現在、休止中です

3/27(金)狭山市市民会館大ホール 山本東次郎家による第21回狂言鑑賞会

2015年02月18日 | 能楽公演・能楽関連イベントのご案内

先週、2/11(水・祝日)は杉並能楽堂で
大蔵流狂言・山本東次郎家の青青会のお舞台を拝見しました

以前、当ブログでもプログラムのご紹介をさせていただきました
『昆布売(こぶうり)』(シテ:山本凜太郎)、『鞍馬参(くらままいり)』(シテ:山本則孝)、
『丼礑(どぶかっちり)』 (シテ:山本則重)という演目。

特に最後の『丼礑』 は、あまり上演されない珍しい曲とのこと。
管理人・オガタも今回が初めてでした。

―『丼礑(どぶかっちり)』のごく簡単なあらすじ ― 
シテ=主役は盲人の匂当(こうとう)。
匂当というのは琵琶弾きや鍼灸治療などを生業とした
盲人の官位の一つで座頭の上位。
旅の匂当と弟子が川を渡ろうと小石を投げて
その音で渡りやすい浅瀬を探そうとするが、
偶然、通りがかった男に妨害されて大混乱を来す…というもの。

匂当=則重さんと弟子=則秀さんのご兄弟に、
掻き回し役がピッタリの適役(?)だった若松隆さんの
3人のテンポのいい演技が印象的でしたが、軽妙で滑稽なやり取りの中にも
疑心暗鬼に陥った人間心理の哀しさが透けて見えるという
なかなか奥深いお舞台でした。


冒頭写真は先日の「出雲康雅の会」での狂言『鎌腹(かまばら)』の舞台写真。
シテは山本東次郎先生(人間国宝)。
撮影は神田佳明会長です。


来月、3/27(金)には埼玉県狭山市市民会館大ホールで山本東次郎家による
狂言鑑賞会が行われますのでご紹介させていただきます。


東次郎先生は『入間川』のシテで、
狂言の最高秘曲『釣狐』を泰太郎さんが舞われます


◆第21回 狂言鑑賞会
2015年3月27日(金)
開演:午後1時 狭山市市民会館大ホール

狂言『入間川』 山本東次郎 山本則重 山本則孝
狂言『釣狐』 山本泰太郎 山本則俊
狂言『呼声』 山本則孝 山本則重 山本則秀
狂言『地蔵舞』 山本凜太郎 山本東次郎

全席指定
前売り券 S席3500円 A席2000円
当日券 S席4000円 A席2500円
学生券1000円

狭山市市民会館(窓口販売)04-2953-9101
http://www.sayama-kaikan.jp

主催:狂言入間川を観る会
後援:狭山市・狭山市教育委員会




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昨日(2/7)の出雲康雅の会

2015年02月08日 | 能楽ニュース

昨日は、りんぷうの会の有志で出雲康雅の会
鑑賞させていただきました

早速、神田佳明会長から舞台写真が届きましたので
ご紹介させていただきます

冒頭写真、能『遊行柳』(ゆぎょうやなぎ)
シテはもちろん出雲先生です

◆『遊行柳』のあらすじ
秋の夕暮れ時、陸奥の国・白河の関で
老木の柳の精が遊行の聖に念仏を授けられ
草木までもが成仏できる念仏の功徳を称え、
柳にまつわる故事を語り、報謝の舞を舞うというもの

写真からもお分かりいただけるかと思いますが
非常に格調高く、秋の柳の古木の精そのものの舞
枯淡の味わいがあり余韻が残るお舞台でした

拝見する前は『遊行柳』というと「地味な大曲」というイメージが強かったので
正直なところ難しいのではないかとちょっと心配(?)だったのですが
杞憂に終わり良かったです

久しぶりに出雲先生のお舞台を堪能できて
参加者一同、しあわせな気分で会場を後に致しました


また1年先のことになりますが、来年の出雲康雅の会も
出雲先生が次回、どのような曲を選ばれるかも含めて
非常に楽しみです



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山本東次郎先生が毎週土曜日の日経夕刊の連載コラムを執筆されています

2015年02月04日 | 能楽ニュース

大蔵流狂言・山本家のご当主で人間国宝の山本東次郎先生が
今年の1/10(土)から日本経済新聞の夕刊1面のコラム「あすへの話題」
土曜日担当として執筆されていらっしゃいます

歳時記にお能や狂言の話題を絡めた含蓄に富んだ内容の
読みやすく味わい深いコラムで必読です



↑掲載紙を一部ご紹介させていただきます


個人的な感想になりますが、東次郎先生の文章を拝読すると
自分が日頃、日常生活に忙殺されて
いかに貧しい精神状態にあるかがよく分かります
心豊かに生きるためにはもっともっと「教養」が必要だなと改めて思いました


6/27まで毎週土曜日に継続して連載予定とのことですので
機会がございましたら是非ご一読をと思います



冒頭写真は狂言『素襖落(すおうおとし)』から
シテはもちろん山本東次郎先生で
山本家のお舞台である杉並能楽堂で神田佳明撮影です


◆「山本家の狂言を実際に拝見したい!!」という方のために公演情報です

第五十五回  青青会公演
2015年2月11日(水) 建国記念の日
開演:午後1時半 杉並能楽堂

狂言『昆布売(こぶうり)』 山本凜太郎 山本則俊
狂言『鞍馬参(くらままいり)』 山本則孝 山本東次郎
狂言『丼礑(どぶかっちり)』 山本則重 山本則秀 若松隆

全席自由席(見所は座敷。前売り・予約はできません。)
一般2000円 学生1000円

http://www.kyogenyamamoto.com/




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2/7(土) 出雲康雅の会のご案内

2015年02月02日 | 能楽公演・能楽関連イベントのご案内

昨日、島田禮子さんの個展「能を写す写真展」が無事終了となりました
大勢のお客様にご来場いただき、おかげさまで大盛況でした
本当にありがとうございました


これまで島田さんが撮りためて来られた多数の能楽舞台写真の中から
特に選りすぐりの傑作21点がまとめて展示された今回の写真展は
お能になじみのない方にも能楽の舞台の素晴らしさを
身近に感じていただける充実した内容であったと思います

できましたら今回の写真展をきっかけとして
是非、今度は本物の能楽のお舞台を実際に
ご覧いただければ非常に嬉しいです


ちょうど折良く2/7(土)に目黒の喜多能楽堂で
出雲康雅先生が主催される「出雲康雅の会」の公演がございますので
ご紹介させていただきます

冒頭画像は会長の神田佳明撮影
2013年の「出雲康雅の会」の舞台写真で能『卒塔婆小町』です

「出雲康雅の会」は出雲先生が年に1回、喜多能楽堂で行われている主催公演で
現在約240曲あると言われている能の演目の中でも
特に見応えのある大曲や難曲を中心に選ばれ舞われていらっしゃいます

―ちょこっと解説―
『卒塔婆小町』は年老いた往年の美女・小野小町を主役とする能で観阿弥の作
お能の中では「老女物」と言って特に格が高く難曲として知られています


今回、出雲先生が舞われるのは『遊行柳』という演目です

秋の夕暮れ時、陸奥の国・白河の関で
老木の柳の精が遊行の聖に念仏を授けられ
草木までもが成仏できる念仏の功徳を称え、柳にまつわる故事を語り
報謝の舞を舞うというのが『遊行柳』のあらすじとなっております

※流儀が違って恐縮ですが銕仙会のホームページの『遊行柳』の解説が
とてもわかりやすいように思いますので
よろしければご参考まで
http://www.tessen.org/dictionary/explain/yugyouyanagi

かつて西行法師の「道の辺に清水流るる柳陰しばしとてこそ立ちどまりつれ」という
和歌に詠まれた柳がシテ(=主役)という設定で構想された能『遊行柳』

謂れある柳の古木の精を出雲先生がどう舞われるのか―
今からとても楽しみです


◆出雲康雅の会

日時:2015年2月7日(土) 13時開場 14時開演
会場:十四世喜多六平太記念能楽堂(JR目黒駅 最寄)

狂言『鎌腹』 シテ:山本東次郎
能『遊行柳』 シテ:出雲康雅

正面指定席10,000円  一階自由席6,000円
二階自由席3,000円 二階学生席2,000円

喜多能楽堂 03-3491-8813
http://kita-noh.com/schedule/1455/




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