goo blog サービス終了のお知らせ 

「りんぷうの会」 公式ブログ

会長:神田佳明(能楽写真家)
能楽撮影教室・能楽舞台撮影会は現在、休止中です

コロナ禍終息祈願に 邪を祓う能面写真

2020年06月21日 | 会員写真ギャラリー

緊急事態宣言が解除され、何とか徐々に日常生活が戻りつつあります。
品薄だったマスクも店頭に並び始め
一昨日(6/19)には都道府県をまたぐ移動の自粛が解除され
ようやくプロ野球も開幕を迎えました。

とりあえず感染爆発や医療崩壊の危機は脱したということで
ホッとしております。

このコロナ禍が一日も早く収束へ向かってほしいという願いを込めて、
神田会長が長年ライフワークとして撮影されてきた能面写真の中から、
邪気を払うとされる能面二点の写真をご紹介いたします。

冒頭写真は「小獅子」。
能「石橋(しゃっきょう)」で使用される獅子の面。
文殊菩薩の浄土の聖獣である獅子の勇猛な能面です。
能「石橋」は動きの激しい目出度い曲で、
歌舞伎の「連獅子」など「石橋物(しゃっきょうもの)」と呼ばれる演目群のルーツでもあります。




こちらは「青不動」の能面。
不動明王の面で、眉を逆八の字に逆立て
眉間に深い溝刻む憤怒の相貌で口をカッと開いて悪をこらしめる。
能では「調伏曽我(ちょうぶくそが)」に使われます。
「コロナ退散」と強く祈願したくなる迫力の能面です。


7/27(月)〜8/7(金)、国立能楽堂で
「能楽公演 2020 ~新型コロナウイルス終息祈願~」特別公演が
10日間にわたって開催されます。

元々はオリンピックに合わせて「東京 2020 オリンピック・パラリンピック能楽祭」として
行われる予定の特別公演が、一部内容変更され、新型コロナ対策で座席数制限の上、
開催されることになったとのことです。

詳細は能楽協会の下記の特設ホームページをご覧下さい。
◆「東京 2020 オリンピック・パラリンピック能楽祭」
https://www.nohgaku.info/olympic_nohgakusai

人間国宝や各流儀の御宗家・お家元、若手から中堅の人気能楽師からベテラン・重鎮の能楽師まで
豪華絢爛、錚々たる贅沢な顔ぶれの出演陣で、能楽界の総力を挙げて行われる特別公演です。
6/21現在、まだ公演日によっては残席があるようです。
よろしければ是非、この機会を逃さずに〜と思います。
チケットは、「チケットぴあ」や「カンフェティ」のサイトからネットで購入可能です。




赤いチロリアンランプの花。
自粛期間中に神田先生が自宅の庭で撮影された写真です。
飲み屋の「赤提灯」を思わせる花で目を引きます。

季節柄、雨が多く、ジメジメして湿度が高く
蒸し暑い夏日になったり、逆に、梅雨寒で冷え込んだり
寒暖差の厳しい天候となっております。
皆様、どうぞご自愛下さい。



にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ







風薫る五月。。。

2020年05月05日 | 会員写真ギャラリー
5月になりました。
ゴールデンウィークですね。
今年は新型コロナウィルスのせいで、
例年にない、外出自粛遵守の稀な連休となっております。

冒頭写真は神田会長撮影。
子供の成長を願って天高く上げられた鯉のぼり。近所で撮影されたとのことです。

ゴールデンウィーク後半は関東地方では
あいにくの雨の予報が続いておりますが、
この写真では青空に色鮮やかに泳ぐ鯉のぼりが爽快で
気持も晴々としてきます


3月頃から能楽公演も中止・延期を余儀なくされているため
当然、舞台撮影も不可で、神田先生は「3密」や「不要不急の外出」を避けるべく
もっぱら、ご自宅や近所で撮影されているそうです




こちらはナルコユリ。
ご自宅の庭先に咲いたとのこと。
可憐な花が引き立つようなライティングを狙って撮られたと伺いました。

1枚目の勇壮な鯉のぼりの写真とは
また違って、しっとりとした花の風情が印象的ですね。

神田先生からは他にも花の写真が届いております。
また次回、ご紹介予定です。





にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ


2020年の春の花と「羽衣」の舞台写真

2020年04月12日 | 会員写真ギャラリー

誰も予想しなかった苦難と試練の2020年春を迎えております。

こんな時でも変わらず桜は咲いていました。
冒頭写真は神田佳明撮影の千葉県四街道市の福星寺(ふくしょうじ)のしだれ桜。
福星寺は、しだれ桜で名高い古刹。
青空のもとに幹が天を覆うように花をつけて咲き誇っていたそうです。






こちらは花桃の写真。
神田先生によると撮影場所は、例年、ずらっと並んだ花桃の木々が美しかったそうですが、
去年秋の台風で被害を受け、今年は倒木を免れた1本だけが開花。
それでも道行く人々に変わらぬ春の美を見せてくれていたとのこと。


今回の新型コロナウィルス禍は、かなりの長期戦の様相で
能楽公演も軒並み中止・延期を余儀なくされております。

新型コロナウィルスのパンデミック。オリンピック延期。
超大型台風。大地震や大津波。原発事故など
通常ではあり得ないような災害や災禍が多過ぎて
以前の平和な日常生活のほうが非日常だったようにも感じられる今日この頃です。

こういう時にこそ、最高に美しい能楽の舞台写真をお届けしたいと考え
以前も当ブログでご紹介したことのある写真ですが、
能「羽衣」の舞台写真をアップ致しました。
シテは出雲康雅師(喜多流)。神田佳明撮影です。
天女の頭上には百花の王・牡丹の花。
間もなく各地で見頃を迎えることと思います。





にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ




節分ですが、なまはげの写真をアップしました

2020年02月02日 | 会員写真ギャラリー
明日2/3は節分で、2/4は立春です。
ついこの間、お正月をお祝いしたと思うのに季節が巡るのは
本当に早いですね。

節分と言えば、豆まき。
最近は、あまり「鬼は外、福は内」という声が近所の家などから聞こえなくなってしまったように
思いますが、地域差もあるでしょうか。

同じ「鬼つながり」ということでもないのですが、
本日は、神田佳明会長撮影の「なまはげ」の写真を掲載させていただきました。
1月19日の日曜日、市川市の商業施設「ニッケンコルトンプラザ」に
秋田県横手市から「なまはげ」が登場するということで撮影されたそうです





赤と青の面を付けた雪国本場のナマハゲが
「泣く子はいねーがー」と声を張り上げて会場に登場。
長い髪の毛を振り乱して直径1メートル余もある大太鼓を打ち鳴らし、
雪国に伝わる太鼓の競演と鬼の仮面の恐ろしさを堪能させてくれたとのこと。

今回、ブログにアップするためネットで確認したのですが、
元々は「なまはげ」は1/15の小正月に行われていたのが
戦後になって12/31の大晦日に行われるようになったようです。
ちなみに、秋田県男鹿市の真山神社(しんざんじんじゃ)では、
2月第2金曜日~日曜日に「なまはげ柴灯祭り(せどまつり)」が開催されるそうで
今年は2/7(金)〜2/9(日)まで行われるそうです。
◆なまはげ柴灯祭り(せどまつり) 詳細はこちらからどうぞ↓
https://oganavi.com/sedo/



にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ



古都の紅葉写真

2019年11月24日 | 会員写真ギャラリー

11月も終わり
最近すこし寒くなって参りました
皆様お変わりないでしょうか

神田先生から京都の紅葉写真が届いております

冒頭写真は京都の紅葉スポットとしても名高い南禅寺のモミジ

神田先生は京都ご出身で毎年、秋の紅葉シーズンに帰郷されていますが、
今年も南禅寺の山門をくぐって見事な朱色に染まった紅葉を見て
「やはり京都のモミジが一番」と思われたそうです



こちらは永観堂のモミジ

昨日(11/23)NHKの「ふらっとあの街 旅ラン10キロ」という番組のテーマが
ちょうど「秋の京都 東山ラン」で、たぶん番組の撮影は先月くらいではないかと思われますが
まだちょっと浅い紅葉の南禅寺や永観堂が爽やかな感じで映っていました

神田先生が撮影された写真は、もっと晩秋の趣が色濃く
落ち着いた雰囲気だと思います




奈良寄りに位置する浄瑠璃寺のススキ

藤原時代に創建の浄瑠璃寺は人の訪れも少なく
モミジよりも中庭の池の端にそっとそよぐ白いススキの風情が
美しかったそうです




最後は光明寺のモミジ

光明寺は、能の「敦盛」に登場し
戦乱の世を生きた熊谷次郎直実と深いゆかりのあるお寺
※詳細は光明寺のホームページをご参照ください http://www.komyo-ji.or.jp/about/

光明寺で深い赤、濃い赤、浅い赤の紅葉をカメラに収めて
晩秋の京都の秋を堪能されたとのことでした




にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ







台湾の神龍舞踏

2019年10月05日 | 会員写真ギャラリー


暑かった夏も終わり10月になりました
まだ少し暑い日もありますが、ようやくの秋到来です


本日は神田会長から届きました台湾の神龍舞踏の写真を
ご紹介いたします

先月(9月)、まだ暑い盛りの14日と15日に千葉県の成田山新勝寺で
伝統芸能まつりが開催された折に撮影されたそうです





この台湾の神龍舞踏、
長崎おくんちで演じられる「龍踊り(じゃおどり)」に似ているようです






台風15号が千葉県に上陸したのは9/5でしたが、
今回、「成田伝統芸能まつり」は予定通り9/14・15に開催され
写真のように長さ15メートルの龍の形をした巨体を
30名ほどの屈強な男たちが棒を持って
龍がうねる様を鉦太鼓や銅鑼のリズムに合わせ動かせる
ダイナミックな神龍舞踏が繰り広げられたとのこと

千葉県では今回の台風被害で観光業が大打撃を受けていると聞きます

まだ観光支援の「復興割引」などは正式決定していないようですが
観光支援のキャンペーンなどは徐々に行われているようです

下記のサイトに詳細記事がありました↓

◆トラベラーズナビ「お得に旅するサイト」
千葉県台風15号観光支援ふっこう割・応援割の最新情報|宿泊割引キャンペーン
https://travelersnavi.com/coupon/chiba15

ご参考まで





扇さまざま… 森田研作さんの能楽写真ご紹介

2018年11月26日 | 会員写真ギャラリー

大変、遅くなって申し訳ありません
以前から予告しておりました森田研作さん撮影の能楽写真をアップ致しました

今回は、「扇」をモチーフにご紹介させていただきます

能楽にとって扇はなくてはならない重要アイテムですが
単なる小道具ではなく、恐らく武士にとっての刀のようなもの

シテ(=主役を演ずる能楽師のこと)は役柄に合わせて
あるいは季節に合わせて、その舞台にふさわしい扇を使用されます

柄や模様、色も様々で
おシテの方は、いったいどれだけの扇を所有されているのだろうと思います

冒頭写真は能『山姥』より シテ:出雲 康雅師(喜多流)

能の山姥は日本昔話に出てくるような素朴なイメージとはかなり異なる存在で
善悪の範疇を超えた大自然の怪異・象徴としてスケール豊かに描かれています

それにふさわしく大胆な配色と絵柄の扇で
かなりのインパクトがあり、デザインとしても秀逸で
目が釘付けになってしまいます





こちらは以前もご紹介させていただきました能『花月』の舞台写真
シテは同じく出雲先生です

花月は親に生き別れた哀れな境遇の少年ですが
遊芸上手な美少年

手にした扇も華やかで
花尽くしの装束と相まって美しい花月の舞姿が際立っていますね

扇を手にして舞うのは天上の神に対して扇が目印となり
「自分はここにいる ここで舞っている」と能楽師がアピールする
意味合いもあると聞いたことがあります

観客を楽しませる娯楽としての舞台ということだけではなく
神に捧げられた祈りとしての舞台

美しく雅やかな扇が能楽の舞台に欠かせない所以でもあるのでしょう





扇は「逢ふ儀」、男女が逢う、もしくは再び出逢うための道具立てでもあるそうです

能に登場するヒロインたちは扇に我が心を映して
一心不乱に舞い、時に心を狂わせるほどの悲嘆を見せることがあります

能『玉葛』は源氏物語の玉葛の亡霊が主役です
浮き世の荒波に翻弄され、死してなお心が晴れぬまま妄執の虜となり
成仏できずに苦しみ、巡り合った旅の僧に弔いと救いを求めます

黒髪は女性の情念の象徴
乱れた黒髪と扇から恋の妄執に捕らわれた美女の悲嘆を強く感じさせます



本日は少し趣向を変えて「扇」を切り口に
森田さんの能楽写真を3点、ご紹介いたしました


実際に能楽の舞台鑑賞をされる時には
どのような扇をシテが使用されるのかにも注目して
ご覧いただけると、より舞台が楽しめるのではないかと思われます



にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ








夏の名残りに…阿波踊り写真の巻

2018年10月07日 | 会員写真ギャラリー

9月の最終週にブログ更新予定だったのですが
1週間、遅れてしまいました
大変恐縮です

皆様いかがお過ごしでしょうか

今日(10/7)は3連休の中日ですが
東京では10月とは思えないほどの真夏日でした

夏の名残り〜ということで
神田佳明会長からホットな阿波踊りの写真が届いておりますので
ご紹介いたします

以下、神田会長からのコメントです


9月15・16日の連休に第5回目を迎える成田伝統芸能祭りが
成田山新勝寺を囲む五カ所の特設ステージでお国自慢の芸能が始まった。

海外からは25キロの装束を着けて舞う台湾芸能や
地元の佐倉囃子など27団体が「おらが芸能」を競った。

中でも新勝寺総門前の特設ステージに登場した
本場徳島県から参加の「阿波踊り」は圧巻だった。





おけさ笠を頭に、本場徳島の美女揃いが「えらいやっちや、えらいやっちやヨイヨイヨイ」と
揃いの紅白ねじり鼻緒の利休下駄を踏み鳴らし、鉦、太鼓のリズムで踊りがはじまると興奮の渦。

最後は踊り手が舞台を下りて観客に手振りを見せ袂の涼風を送った。






画面から阿波踊りの熱気がストレートに伝わってくるようで
元気が出るスナップですね

お盆の時期に本場徳島で行われる阿波踊りや
東京では例年8月下旬開催の高円寺の阿波踊りが有名ですが、
いずれにしても阿波踊りは夏しか見られないと思っていたのですが
こういったイベントの機会でもチャンスはあるんですね

ネットで調べたところJR徳島駅の近くに
1年中、阿波踊りを楽しめる「阿波おどり会館」があるようです
(注:ステージの撮影はできないようです)
興味のある方は阿波おどり会館のホームページをご参照下さい

阿波おどり会館のホームページ
https://awaodori-kaikan.jp/


次回は、こちらもお待たせしていて申し訳ないのですが、
森田研作さん撮影の能楽写真をご紹介予定です
お楽しみに〜




にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ









荒井玲子写真集 「まぶたからおもいでなど 溢れる 。」

2018年06月24日 | 会員写真ギャラリー






「アンデスの蝶がチリで地震をおこす。
こうかいていたのをよんだことがあったが 1960年5月24日 早朝にチリから津波がきて、
わたくしたちは加茂様に逃げた。弟も。

父につれられて賀茂神社へ元旦のお参りをしたとき、ねえちゃん加茂様さいぐべ。という弟がいた。
手を弟と繋いでいく。急な石段をのぼっていく。弟も。まぶたからおもいでなど溢れる。

2011年3月11日。津波に命もさらわれ家もさらわれました。

まぶたからおもいでなど 溢れる 。
みんなへ。弟へ。こうして写真集を捧げます。荒井玲子。」










大変、遅くなってしまって申し訳ありません。
荒井玲子さんの写真集「まぶたからおもいでなど 溢れる 。」より
写真と文章を一部抜粋してアップ致しました。

これまでにも当ブログで過去にご紹介させていただきましたが
荒井さんは能楽写真やご家族の写真、ストリートフォトなどを
撮影されてきた写真家で、東日本大震災で被災した故郷・大船渡の日常を
撮り続けて来られています。

今回上梓された写真集はA4サイズで、わら半紙使用の温もりある写真集です。

昨日(6/23)は沖縄慰霊の日でした。
6/18の月曜日の朝には大阪北部で震度6弱の地震があり
いまだ余震が心配されています。
6/14に開幕したロシアワールドカップは現在、一次リーグの真っ只中。。。

荒井さんから頂いたお手紙に
「津波にさらわれていったみんなや弟をなぐさめたいとそればかりです。
月日がたつのに いっそうなお おもうようです。」とありました。

ほんの一部しかご紹介できず
大変心苦しいのですが、荒井さんの作品世界の一端を
少しでも身近に感じていただければ幸いです。


以下は過去に掲載の記事になります。

◆2016年7/20のブログより 荒井玲子写真展 「命には をはりあり、能には はてあるべからず」

◆2015年8/8のブログより 荒井玲子写真展「まぶたからおもいでなど 溢れる 。」

◆2013年10/31のブログより 「羽衣の微笑 ~荒井玲子さんの作品紹介 その2~」

◆2013年10/20のブログより 「野分の近づく中で ~荒井玲子さんの作品紹介 その1~」



にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ










千葉県東金市の北之幸谷の獅子神楽

2018年06月23日 | 会員写真ギャラリー


沖縄では本日(6/23)梅雨明けだそうですが
東京はまだ梅雨空で雨です

皆様いかがお過ごしでしょうか

神田会長から千葉県東金市の「北之幸谷(きたのこうや)の獅子舞」のカットが
届きましたのでアップ致しました

以下、神田会長よりコメントです

日本に伝承されている獅子舞は
西の「伊勢神楽」「出雲神楽」「島根神楽」
九州の「高千穂神楽」など数えられるが、
大きい口で蛇を捕らえる千葉県の無形民俗文化財で
東金市稲荷神社に伝えられる「北之幸谷の獅子舞」が
千葉県県民の日の6月10日幕張メッセで演じられた。






曲は「蛇狂い」。
二人立ちの獅子が地面を這うように蛇を追って狙いを定める。

茂みに追い込んだところで赤い舌を出す蛇を捕まえ、
次の瞬間には、その大きな口に獲物をとらえ、
これ見よがしの勝鬨を鉦、太鼓、笛、鼓の鳴り囃子が
フィナーレを高らかに打ち響かせた。





北之幸谷の神楽は、二人使いの獅子舞で
10メートルの梯子を登り、地上では上記のように
蛇を捕まえる所作を繰り返す珍しい神楽だそうです。
今回は残念ながら梯子登りは省略されていたとのことでした

東金市のホームページによると獅子舞奉納は
毎年2月、10月、11月に鎮守の稲荷神社を中心にを行われるそうです
特に10/19は秋祭りとのことで
北之幸谷の獅子舞を拝見する絶好の機会かと思います


詳細はこちらからどうぞ↓
http://www.city.togane.chiba.jp/0000000445.html



にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ





行く春に

2018年05月04日 | 会員写真ギャラリー


ゴールデンウィークも後半になってまいりました
皆様いかがお過ごしでしょうか

早いもので暦の上では明日、5/5は立夏だそうです

今年は例年より早く桜が満開になってしまって
いつになく駆け足の春だったような気がします。。。

北海道でも場所によっては
もう桜が満開を過ぎて散り始めたところもあるようです

ご参考まで
今の北海道の桜の花の開花状況は下記のサイトで確認できます

ウォーカープラス 全国お花見1000景色2018年版
https://hanami.walkerplus.com/list/ar0101/

まだ「つぼみ」とか「咲き始め」のところも
残っていて、ちょっと嬉しくなります


冒頭写真は福島県田村郡三春町の「三春の滝桜」 神田佳明撮影

神田先生は早朝から出かけて現地に赴いたとのこと

三春の滝桜は
「日本三大桜」に数えられ樹齢1000年超と推定される名木で
国の天然記念物のベニシダレザクラの巨木

神田先生によると音に聞く桜の名所だけに
人が多く陽気な春の賑わいだったそうです

※日本三大桜:
三春の滝桜 http://miharukoma.com/experience/183
岐阜県本巣市の根尾谷淡墨桜(ねおだにうすずみざくら)http://www.city.motosu.lg.jp/sight/usuzumi/tokucho/
山梨県北杜市の山高神代桜(やまたかじんだいざくら)https://www.hokuto-kanko.jp/sp/sakura_jindai



神田会長からは先月、4月に行われた厳島神社の桃花祭の『翁』の舞台写真も
届いておりますので次回ご紹介予定です

また、お知らせが大変遅くなってしまって恐縮なのですが、
能楽写真撮影と故郷の大船渡の写真撮影をライフワークと
されている荒井玲子さんが昨年12月に写真集を上梓されました

近日中に詳細をご紹介させていただければと思います



にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ











出雲康雅先生の「西行桜」の舞台写真

2018年02月11日 | 会員写真ギャラリー

毎年、2月に開かれる喜多流能楽師「出雲康雅の会」。
今年も2月3日(土)午後2時から
東京・目黒にある喜多六平多記念能楽堂で開催された。

狂言は大蔵流・人間国宝の山本東次郎師の「惣八」。
右手に包丁、左手に真魚箸を持って
真魚板に乗せた真鯛や鯉を中世の料理作法に則って見せる所作が
見事で、まさに闊達自在の名人の境地であった。

続いて早春ではあるが、
老木の桜の精が春の宵を惜しんで舞う閑寂の舞「西行桜」。

桜の花を載せた作り物の引き回しが下がると尉面を掛けたシテが姿を現す。

「埋もれ木の人知れぬ身と沈めども心の花は残りけるぞや……」と
澄み切った声の謡が流れると、そこは春爛漫に咲く値千金の風情。
朽ち果ててゆく老木の儚さも同時に感じさせる最良の舞台だった。
(写真と文章:神田佳明)




能「西行桜」について簡単な解説
作者は世阿弥。
「西行桜」というタイトルながら歌人として名高い西行は脇役=ワキで
主役=シテは上述の通り桜の老木の精。

ひとり静かに桜の花を愛でようとしていた西行が
無粋な花見客の到来を迷惑がり
「花見んと群れつつ人の来るのみぞ あたら桜の咎にはありける」と和歌を詠む。
月夜の晩となり西行の前に「桜には咎などない」と朽ちた桜の老木から
白髪の老人の精が現れ、西行と桜の老木の精との間で問答が交わされ
行く春の宵のひとときが二人で共有される。
老桜の精は歌人・西行の知遇を得たことで成仏を遂げ、静かに消えて行く。
(和歌には徳があり、和歌の功徳によって人間のみならず草木までもが
成仏を得ると中世では考えられていたそうです。)

桜の精をイメージ通りの若い美女や美少年ではなく
うつろいゆく儚い美の象徴として老人としたところに
この曲の最大の魅力が集約されていると言われております。
(管理人 記)



にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ



晩秋の紅葉写真 その2

2017年12月03日 | 会員写真ギャラリー


前回に引き続き、神田会長撮影の紅葉スナップをお届けいたします。
色鮮やかな奈良と京都のモミジのカット



奈良・談山(たんざん)神社のモミジです。
社殿の大屋根に覆いかぶさる様にモミジがが枝を伸ばし
深山の冷気に触れ少しづ紅葉への色づきを早めていた頃の写真





京都にある光明寺
有名な紅葉スポットの一つ。

寺の文様を染め抜いた幔幕がモミジの間から
覗き込むように、こちらを見ています。







にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ





晩秋の紅葉 by 神田佳明

2017年12月02日 | 会員写真ギャラリー

12月になりました。師走であります。
年末に向けて気持ばかりが焦る(私だけでしょうか)今日この頃。
神田会長から季節の便りが届きましたのでアップさせていただきます





晩秋を迎へ庭に広がる木々、森につらなる山々も錦秋へ
の彩りを深め、紅葉の天下を歌い上げております。

能楽においても、舞台に紅葉の「立花」を設え、
美しい上臈たちが平 維茂(たいらの これもち)を紅葉狩りの酒宴に誘い、
鬼となって襲撃する「紅葉狩」が季節能として演じられるこの頃です。

冒頭写真は成田山新勝寺の成田山公園の「竜樹の池」にその美しい風景を見せるカット。




こちらも同じく成田山公演から。竜樹の池沿いに見事な樹形の老木。
紅葉に加え苔むす大樹。




千葉県の泉自然公園の紅葉風景。
早朝の日差しを受けて輝き、紅葉の色に引き立てられた木々の影の
美しいハーモニー。




泉自然公園では15種類500本のモミジ・カエデが一斉に見ごろを迎え、
池を囲む両岸は今や盛りのモミジのるつぼ。
その中を白鳥が水面に映るモミジ影をかき分け白い平和の波紋をのどかに
紅葉狩りを楽しんでいるようでありました。




にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ





秋色写真 by 森田研作

2017年09月17日 | 会員写真ギャラリー

さて
昨日(9/16)の森田さん撮影の夏色写真4カットに続きまして
本日は能楽舞台写真より秋色作品をお送りします





2013年6月の能楽舞台撮影会から能『小鍛冶』
シテ(=主役のこと)は喜多流能楽師の出雲康雅先生

祭壇の上で剣を鍛え上げるシーンで『小鍛冶』の一番の見せ場になります

『小鍛冶』の季節設定は一説には冬で旧暦の11月頃のようですが
一畳台(いちじょうだい)の赤い地色を受けて
面(おもて)と白い装束に、ほんのり赤みがさして紅葉の朱を思わせるようなカットなので
秋色写真としてアップさせていただきました




こちらも2013年6月の能楽舞台撮影会の時のカット

能『野宮』より
シテの六条御息所を演じるのは同じく出雲先生です

時は秋 京の嵯峨野の野宮で旅僧の前に六条御息所の亡霊が現れ
光源氏との苦しい過去の恋の思い出を語り救済を求めて舞う、
というのが能『野宮』のあらすじですが
この舞台写真では、煩悩や妄執を突き抜けて
はかなく寂し気な風情で、その表情には可憐さすら感じられるようです

原作の『源氏物語』では、斎宮に選ばれた愛娘に同行して
伊勢下向を決めた六条御息所は30歳くらいの年齢設定のようで
当時としては失礼ながら結構、年配女性になるのではないかと思いますが。。。

個人的には
「こんな素晴らしい女性を袖にするなんて光源氏は阿呆じゃなかろうか」と
思ってしまうほど若々しく美しい六条御息所の舞姿で
もしかして、出雲先生が表現されたかったのは
光源氏との恋の絶頂期で一番きれいだった頃、若き日の六条御息所の姿だったのかもしれません

「どうせ亡霊として出て来るなら、やはり自分の一番いい頃の姿で出現したいのでは??」
などと言ってしまうと身も蓋もないけれど(←申し訳ありません
この時の能面が「増女」でも「孫次郎」でもなく「小面」だったので
非常に良かったと思います

《ごく簡単で大雑把な解説》
女性を表す能面=女面の中でも「小面(こおもて)」がもっとも年若い女性の面で
年齢としては10代の女性の顔と言われています

「増女(ぞうおんな)」も「孫次郎(まごじろう)」も「小面」より
やや年長で、「増女」は女神や高貴な女性の役柄で使用されることが多く
ちょっと人間離れした冷たい感じの美女の面で
「孫次郎」は逆に少し世俗的な親しみのある美人の面です

興味のある方は淡交社刊『面からたどる能楽百一番』をご参照ください


森田さん撮影の『野宮』の舞台写真は実は以前にも別カットを当ブログで
掲載しております

また違った趣で、同じお舞台なのに、不思議と落ち着いて、しっとりした大人の美人に見えます

↓そちらもよろしければ是非ご覧下さい(記事本文の内容が季節外れなのはご容赦いただければと思います

http://blog.goo.ne.jp/rinpoonokai/e/d043bd8fdc92c348450013a972d0b931



また、出雲先生の公演情報ですが
9/24(日)の喜多流自主公演で能『阿漕(あこぎ)』のシテを舞われます

この機会に是非、実際の生の出雲先生のお舞台をご覧下さい


◆喜多流9月自主公演

2017年9月24日(日)11時開場 12時開演 十四世喜多六平太記念能楽堂
能 『経政』 谷大作 宝生欣哉 内潟慶三 飯冨孔明 佃良太郎
狂言 『腰祈』 野村萬斎
能 『半蔀』 友枝真也 御厨誠吾 小野寺竜一 住駒充彦 柿原光博
能 『阿漕』 出雲康雅 大日方寛 藤田朝太郎 鵜澤洋太郎 國川純 小寺佐七

全席指定 
S席 9,000円 A席 8,000円 B席 7,000円
C席(1階桟敷席)6,500円 D席(2階席)6,500円 学生席(2階席)2,500円


十四世喜多六平太記念能楽堂 
http://www.kita-noh.com/




にほんブログ村 写真ブログ 写真イベント・写真展へにほんブログ村

アートフォト ブログランキングへ