疾風怒濤の80年代

日本中が熱い風に包まれていた1980年代
そのころの音楽・映画・テレビなどを語る30代のための
広場です!

ミュージカルにおいての本田美奈子

2005年11月09日 08時30分12秒 | 演劇
本田美奈子についての話を続けます。

1989年に「ミス・サイゴン」に合格したとき、正直言って
「東宝のお家芸の、アイドルをミュージカルに出して話題を作る
やり方か」と思った人は多いでしょう。なぜなら「レ・ミゼラブル」の
初演を思い出すと、コゼットは斉藤由貴(東宝芸能)だったからです。

さらに、「ミス・サイゴン」のプロモーションがらみで写真集の撮影のために
行ったホーチミンで、エロティックな撮影をしたという理由で拘束されたりと
舞台が始まる前は散々でした。

しかし、実際には「ミス・サイゴン」のキムは彼女しか考えられないほどの
はまり役となったのです。一つにはライバルとなる宝塚出身の女優達
(一路真樹などでしょうか?)にはない、下積みの、いい意味でのドロ臭さが彼女にはあったのです。さらにやせっぽちで顔の小さい彼女は、ベトナム難民の貧しさと力強さを体現できる人でもあったのです。
その意味で今の松たか子は、ちょっとまだ足りない感じがしますね。

ただ、それゆえどうしても「お姫様」というわけにはいかなくなります。
その後「王様と私」などにもでていましたが、なにより合ったであろうは
「レ・ミゼ」のエポニーヌでしょう。彼女こそは島田歌穂以来のエポニーヌを作りえる人だったわけです。

さらに東宝では「ベガーズ・オペラ」も控えていたわけで、これからさらに活躍の場があったのに、大変残念でした。

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1 コメント

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くやしい (cress30)
2005-11-09 08:35:30
インターネットで、

美奈子さんが亡くなられたことを知り、

大変ショックを受けました。

今日テレビで美奈子さんが

「ミス・サイゴン」の舞台で歌う姿を拝見して、

そして私と同年代の類まれなる才能ある方が、

あまりにも早すぎる人生に幕を閉じられたことに、

涙が止まりませんでした。

美奈子さんに心からご冥福をお祈りします。

天国で、安らかにお過ごしくださいね。

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