疾風怒濤の80年代

日本中が熱い風に包まれていた1980年代
そのころの音楽・映画・テレビなどを語る30代のための
広場です!

新国立美術館 「モネ展」

2007年06月17日 17時27分50秒 | 管理人の身辺雑記
昨日、ようやく六本木は星条旗通りにある新国立美術館
に行きました。

黒川紀章氏の設計で知られる新国立美術館は
ガラス張りの外見ながら、棚のようなファサードで覆われた
曲線のラインが非常に特徴的な建物でした。
中身は、5年ほど前に出来たロンドンの テート・モダン美術館にちょっと似ていて、3階まで吹き抜けで、四角い展示室が
並んでいて複数の企画展を同時に開くことが出来る
かなり実務的な内装でした。
その廊下にカフェやら椅子やらがあり、展示室の中には
そんなに休憩スペースが無いというつくりで、これは
多分常設の展示室を設けないという意思のあわられでは?と
思いました。

まあ、しかしテート・モダンはもともと火力発電所だったから
ああいう無骨な形をとってるのですが、そこを似せなくても?
とはちょっと思いました。トレンドとして金沢21世紀美術館などの個性的な地方美術館のほうが、力を持ってきていますからね。

で、そこで大人気のモネ展に行ってきました。
さすが、新国立美術館の杮落としに持ってくるだけあって、
「日傘の少女」「かささぎ」「つみわら」
「アルジャントゥイユのボート」「モントルグイユ街」
「サン・ラザール駅」など『え!これも来たの!』というような有名どころがずらりと並び、オルセー美術館に残っているのは『印象・日の出』と『ルーアン大聖堂』ぐらいでは?と
思わせるボリュウムでした。

また、モネに影響された現代作家の作品も展示されているのですが、特に リヒテンシュタインが「ルーアン大聖堂」連作をさらにポップアートにした作品は、グッと来ましたね。

モネといえば、『睡蓮』がどうしても浮かんできますが、
今回来た『睡蓮』シリーズは、どちらかと言うと、彼が
1916年に目を患った後の、赤くゆがんだジベルニーの
庭の絵が中心でした。それはそれで私は堪能しましたが
「いわゆる睡蓮」を期待した人はちょっとがっくりだったかも
しれません。

でもかなり良い展示だったと思います。ただ基礎知識は必要かも・・?
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君は国民新党のCMを見たか?

2007年06月09日 02時22分41秒 | 社会
凄いものを見てしまった!
やがてカルトになるであろう、とんでもない映像である。

それは、国民新党のCMである。

いきなり、ちょっと寝癖が付いたままの亀井静香議員が
カラオケで演歌をがなっている様子が、白バックで
浮かび上がる。

そこに、なぜか指揮棒を持って、全くその曲とは調子が
合わないタクトさばきを披露する 綿貫議員が白バックに
合成される。

その亀井議員と綿貫議員は、亀井議員の歌をバックにOL
されていく。

明らかに合成と分かる、ちゃちい合成のために二人の髪型や
体のラインは雑に抜いてある。

やがて、なぜかその二人の姿は、国民新党のロゴに唐突に
代わって、CMは終了する。

すごい、凄いセンスである。

国民新党CM
http://www.youtube.com/watch?v=3HcP1Rnc9ws
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「pen」 江戸デザイン特集

2007年06月04日 02時59分19秒 | 雑誌
今月号の「pen」は、大特集として「江戸のデザイン」について
取り上げられていました。

これは面白いです。

江戸時代の、大都市江戸で粋とされていたデザインには以下のような特徴があるようです。

1)文字デザイン・・・タイポグラフィーの充実
2)格子柄 ストライプなど直線的デザインの多用
3)紺・茶・エンジ色の微妙な組み合わせ

1)は明確に書が、現在のタイポグラフィーの原型として
デザインの一環として考えられていたようです。
掛け軸を床の間にかけるという行為自体が、よくよく考えるとゴダールの映画の構図のように、文字と風景の一体化なのです。
さらに、当時の貸本 黄表紙などは、今で言う「studio voice」みたいな、映像と文字の大胆な構成になっているのです。

2)格子柄は、当時の家屋が障子で区切った、直線っぽいつくりの中に、真四角のタンスや、長方形の畳だったりと、
街自体に直線が交わるモチーフがふんだんにあったわけです。
それが、デザインにも反映されて、チェックやボーダーが
あふれていたようですね。

3)色使いは当時使われていた植物系染料の関係で、藍・茶
エンジが多いそうですが、それが思った以上に品のいいいいコントラストを作り上げています。


そこで1)と2)を眺めてみると、チェックや直線が多くて
タイポグラフィーとなると、
意外と1920年代の
ドイツ表現主義アートやら、
1930年代のロシア プロパカンダアートに近い感覚が
あったのでは?ということが分かります。

市川昆監督が、明朝体の漢字をタイポグラフィー化して、
さらに、時代劇を撮るときには必ず、屋根や格子で
直線的に区切ったアングルにするわけですが、あれはかなり
当時の美術的空気感に近いものがあるわけです。

今回はかなり勉強になりました。
きっと何かで使います。
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