オバマ政権は2009年9月、ブッシュ前米政権のMD計画を見直すと発表した。前政権は12年までにイランの大陸間弾道ミサイルを想定した迎撃ミサイル・サイロ(地下発射施設)10基をポーランド国内に建設する計画だった。
旧ソ連圏への米軍展開を警戒するロシアとの関係改善を進めるため、オバマ政権はイランの短・中距離弾道ミサイルを対象に18年ごろに移動式の迎撃ミサイルを展開する計画に改めた。
ロシアの脅威を警戒するポーランドは米軍の常駐を求めており、米国は昨年5月、ポーランドの防空能力を高めるとして地対空誘導ミサイル「パトリオット」を配備した。28日の首脳会談でも、米戦闘機F16の合同演習を定期的に実施することや米空軍派遣隊の常駐で合意した。
一方、ポーランドはロシアの天然ガスに大きく依存している。ポーランドはガス消費量の7割をロシアから輸入。このため、トゥスク首相は30年までに国内生産やノルウェーや中東からの輸入を増やし、ロシア依存度を4割程度に減らす方針を打ち出している。
そこで注目されるのが非在来型の天然ガス、シェールガスだ。ガス層から噴き出す在来型の天然ガスと異なり、硬い岩層に閉じこめられているため長年放置されてきたが、最近になって米企業が採掘技術を確立し、天然ガス業界で「シェールガス革命」が起きている。ポーランドには同国ガス消費量の100~300年分のシェールガスが眠っているとされ、米国やカナダの企業がこぞって試掘を始めている。
ロシアはプーチン大統領(現首相)時代、天然ガスなどエネルギー資源を武器に欧州に激しい外交攻勢をかけた。オバマ政権は「ポーランドにはシェールガス革命を主導するチャンスがある」として採掘技術などでの協力を約束し、軍事だけでなくエネルギーの安全保障面でもポーランドを後押しする方針だ。
何年も前から、なんでポーランドに米国軍備を配置するのかな?
と思ってました。
なるほどね・・・