配送や不審者の監視、インフラの維持管理…。複数のプロペラを備えた小型の無人電動ヘリコプターが、趣味の世界を飛び出して、様々な分野で応用されようとしている。2回連載「ロボット空を飛ぶ」では、無人ヘリの最新動向や技術、検討されている応用事例などを解説する。
「ドローンの1年になる」――。米国のあるベンチャー企業は、2014年をこう表現する。「ドローン」「UAV(unmanned aerial vehicle)」などと呼ばれる無人の飛行体の応用が進むことへの期待を込めたものだ。
ブームの中心にいるのは、複数のプロペラを備える小型の電動ヘリコプターだ。趣味や映像制作で広がり始めた小型電動ヘリに、新しい可能性を見いだす企業が出てきた。
ネット通販世界最大手の米Amazon.comや、国際輸送物流会社のドイツDHLといった企業が配送への応用を検討し始めたり、セキュリティー会社や設備管理会社が危険な場所や行きにくい場所へ派遣する応用を提案したりしている。橋梁や太陽電池の点検で実際に電動ヘリを使い始めた例もある。
「無人ヘリ」趣味から離陸、ロボット化でビジネス機会
ロボット空を飛ぶ(前編)
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- 2014/4/22 7:00